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中学・高校受験:学びネット

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成城中学校・高等学校

 
  「哲夫成城」――哲夫ハ城ヲ成ス 建学の精神に息づく人材育成の力
校名の由来となった「哲夫成城」は『詩経』の文言で、「知徳の優れた男子は国を築く」の意。近代日本の開国期から一途に、国家・社会に有為な人材を育成することを理念としてきた成城中学校・高等学校。生徒の半数以上が、国公立大・早慶上理・GMARCH・医歯薬獣医に現役合格する進学実績に留まらず、官公庁・トップ企業のリーダーを輩出している。明治の昔から変わらずに躍進し続ける、その人間教育の底力に迫る。

校 長: 中田 秀夫
住 所: 〒162-8670 東京都新宿区原町3-87
電 話: 03-3341-6141
交 通: 都営大江戸線「牛込柳町」駅西口より徒歩1分
学生数: 中学校 708名
高等学校 937名 (2010.11.1現在)
ホームページ: http://www.seijogakko.ed.jp

 

「一に勉学、二に体育」
現代に極める文武両道

 明治18年創立、今年125周年を迎える成城中学校・高等学校。創立者の日高藤吉郎氏は、近代日本を支える男子の養育には、座学のみならず、身体を鍛える必要があると説き、「体育」の授業を学校教育に初めて導入。明治26年には日本体育会体操練習所(現在の日本体育大学)を設立。

 「よって日体大とは兄弟校です。男子校は元々運動部が多いですが、当校は特に比率が高い。中1の部活動参加率は95%、高校生でも60%以上。学校説明会のほかに『クラブ見学会』もあり、部活動を推奨しています。心身たくましく変化する中高6年間に思いきり自己表現させることは、必要なことだと考えています。強い心身と人間関係力を身に付けて、大学に入っても伸び続け、さらに企業のトップで活躍するOBは実に多いです」

 今年から成城中学校・高等学校の校長に就任した中田秀夫氏は、生徒に負けない若々しい笑顔で語る。教頭時代も今も教壇に立ち、高3の生物を担当。「現場からかけ離れた空理空論を掲げても、生徒や教員には虚しく響くだけです。教壇に立つと『いまの子どもたち』を、常に把握することができます」。

 中田新校長による学校改革はすでに始まっている。今年度から高3は「国公立クラス(文系・理系)」を開設。平成22年度は大学進学率98%、国公立大学現役合格19人、うち東大合格1人。戦前からの進学校だが、私大志向は依然強い。成績上位者でも中学入学者は私大志向、高校入学者は国公立志向があると中田校長は言う。

 「3教科に絞って、早慶上理を目指す良さもありますが、5教科7科目を頑張る国公立クラスの生徒には、並々ならぬ気合いを感じます。それには学校としても応えてあげたい」

 授業では、数学・英語ともに文科省検定外の高レベルの教科書を使用。検定済み教科書の3倍の英単語量を習得、大学受験に必要な文法事項は中3で終える。数学も計算練習に特化した授業を展開しているが、授業進度を速めるだけの「詰め込み」ではなく、より効率的な「単元別先取り授業」を実施。国語では、古典や漢文分野は中2・3で高校レベルを演習する。東大合格生、一昨年の京大合格生ともに予備校には通わず、学校の充実した授業と自学自習の両輪で合格を果たした。補習はあくまでペナルティーと中田校長は言い切る。「家庭学習をしないと学校に缶詰になり、クラブも参加できない。それが嫌だから彼らは頑張ります」と笑う。

 とはいえ、成長著しい思春期の男子たちには、中田校長が「面倒見の良さは格別」と誇る教員たちによって、日々きめ細かなフォローがなされている。

過去・現在・未来が
豊かに交錯する文化祭

 秋晴れの9月11日(土)・12日(日)、今年の「成城祭」のテーマは『infinity(無限)』。例年約1万5千人が来校する。構内は熱気に包まれ、プールでは4年目となるシンクロ演技「ウォーターボーイズ」の大熱演に、歓声と拍手が起こる。各教室では、和風カフェからコスプレ喫茶、タコスやチョコフォンデュ屋まで登場、アイデア満載の模擬店はお客さんにも人気だ。鉄道研究部のジオラマ展は本格派。自転車競技部とともに、憧れのクラブを目指して、成城に入学する生徒もいる。グラウンドや体育館では運動部がOBとの招待試合を繰り広げる。

 「成城OBの結びつきは強いですよ。別の企業や業界に就職しても情報交換は活発で、不況下ではOB同士で助け合う。トップ企業への新卒就職率も高く、能力も体力も粘り強さもある我が校の生徒は、まさに企業から求められる人材だと思います」

 キャリア教育も具体的だ。成城祭では、高1の生徒による「未来の履歴書」が展示される。6年後の自分を想定、学歴や入社したい会社への志望理由や自己アピールを履歴書に書き起こす。「将来、何をやるのかという職業観を早いうちから身に付けさせます。大学や学部選択も含め、現実感を持たせた人生計画を描いてほしい」と中田校長。

中高6年は基礎固めの時期

 「文武両道」をいく成城だが、アピールポイントとして中田校長が上げたのは、「女性から見て、ポイントの高い男性を育てる学校」と実にやわらかい。

 「男性にとって最初の『一国一城』は家庭。まず女性に選ばれる男にならないといけません。家族を養える、社会の上位層で働ける男性です」。そのために成城の生徒たちはどのように成長していくのか、中田校長に伺った。

 「自分の努力が報われ、次のステップに進むために何をしたら良いのか。それが実感できるのが、勉強や部活動の素晴らしさですね。体の動かし方や頭の使い方、ヨコだけでなくタテの人間関係の築き方など、シミュレーションを重ねることで、試合や生活で生きてくる。地道な基礎固めが大事だということに自分自身で気付いていく。結果を出すために考え、実践すると、課題やポイントが新たに発見される。こうした粘り強い『基礎づくり』の環境を与えることが、本校の存在意義だと考えています。さらに上に立つ人間ほど自由な発想力が必要です。基礎の上に応用力が発揮され、未知の発想が生まれる。校訓のひとつ『自治自律』も単に自由という意味ではなく、セルフコントロールできる大人、指導的立場に必要な素質を作るための規範なのです」

 大学受験のその先、日本の未来を照らす城を築くために、成城中学校・高等学校は己の輝きにさらなる磨きをかけていく。

 
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