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中学・高校受験:学びネット

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甲府湯田高等学校
(甲斐清和高等学校)

 
  110周年を機に学校改革を推進 来年から新校名「甲斐(かい)清和(せいか)高等学校」へ 完全男女共学に生まれ変わる
今年創立110周年を迎えた甲府湯田高等学校が、来年度「甲斐清和高等学校」として生まれ変わる。全科で男子生徒も募集し、完全男女共学校へ。学科も改編し、普通科と音楽科の2科となる。従来の情報メディア科と福祉科は普通科に取り入れ、総合コース制をひく。校名変更に伴い、50年ぶりに新しい校歌も作成。作詞を担当したのは映画「千と千尋の神隠し」の主題歌を作詞した覚和歌子氏で「いつでもどこでも歌える校歌」をイメージしたものとなっている。また、制服も20年ぶりに新調した。  「時代に合わせて新しい要素を取り入れ、生徒たちがそれぞれの夢に踏み出せるようにしていきたい」と語る伊藤祐寛校長に話を伺った。

校 長: 伊藤 祐寛
住 所: 〒400-0867 山梨県甲府市青沼3丁目10-1
電 話: 055-233-0127
交 通: JR中央線「甲府駅」よりバス10分、JR身延線「南甲府」駅より徒歩15分
学生数: 534名 (2010.09.1現在)
ホームページ: http://www.yuda.ito-gakuen.ed.jp

 

生徒のニーズに応える
普通科コース制

 新校名「甲斐清和高等学校」には、さまざまな思いが込められている。山梨の旧国名「甲斐」は元々「交わる」「交差する」という意味があった。「清」は同校の校章である「雪中梅花」が象徴する「清らかな心」を表し、「和」には人としての正しい道、そして打ち解け合うなごみの意味が込めてある。これは同校の教育の柱である道徳の心に通じるものがある。

 「甲斐という旧国名を使うのは、110年の歴史を持つ本校にふさわしいと考えています。それに甲斐を冠する高校は山梨県下では本校だけ。学園祭の『靖和祭(せいかさい)』と響きが同じこともあり、この名前に決まりました」と伊藤祐寛校長。

 また学科改編として、今年度までは普通科、福祉科、情報メディア科、音楽科の4科であるが、来年度から普通科の中に福祉科と情報メディア科を統合。普通科に進学コース、総合コース(普通クラス、福祉クラス、商業クラス)、人間文化コースを設定した。

 「進学コース」では全員が大学進学を目指し、土曜学習会や夏期学習会なども随時実施。東京の教育産業大手「株式会社日本エデュネット」と提携し、インターネット回線を利用する個別指導システムの「e-ステーション」も導入している。進学コースでは、部活で活躍している生徒が多いため、「e-ステーション」は部活前の時間を利用し、学習する。講師の先生は現役大学生なので、生徒と年齢が近く、好評だ。

 伊藤校長は「同じ個別指導でも個人で依頼する家庭教師と違い、学校側から運営企業に学習内容を伝えられ、『こういう部分を強化してほしい』と要望を出せるところがいいですね」と語る。

 「総合コース」の生徒は、1年次には全員同じカリキュラムとなる。2年次から普通クラス、福祉クラス、商業クラスと将来の夢に合わせてクラスを選択できるようになった。これまでは入学の段階で「普通科」か「福祉科」「情報メディア科」の選択をしなければならず、早い時期から専門知識を学べる教育に定評があったが、10代半ばの生徒にとって、自分の適性や進路を見極めるには難しい点もあった。

 「まずは自由に進路について考えられるよう、2年次から選択制にしました。よく『高大一貫』と言いますが、我々は『高専一貫』。本校には系列の福祉、情報、医療の3つの専門学校がありますので、高校ですべて完結しなくても大丈夫。さらに専門知識を学びたい生徒には専門学校への道もあります」と伊藤校長。

 「人間文化コース」では、中学時代、不登校だった生徒を受け入れている。このコースでは入学前に2〜3回の面談を実施した上で、一般入試を受験する。通信制高校やサポート校と違い、同校は全日制。本当に学びたい意志があるかどうか話し合いを重ねた上での入学を勧めている。進路はまちまちだが、中には県立大学へ進学した生徒もいる。

 地元の中学校は、幼稚園や小学校からの顔見知りが多いが、このコースには県下から生徒が集まる。全く新しい環境でのスタートがキッカケとなり、意欲を見せる生徒が少なくない。

 「このコースに在籍していても、部活動は他の生徒と一緒。行事にもすべて同じように参加します。多くの生徒が部活動で活躍していますね。中学時代、表面には出てこられなかった生徒が、今は進んで自己表現をし、社会性や協調性を身に付けています」と萩原まさ子教頭は語る。中学校からのニーズも高まり、来年度は定員20名を40名に増やす予定だ。

優れた技術と豊かな感性を育てる
県下唯一の音楽科

 同校の特色として音楽科の存在がある。山梨県で音楽科があるのは同校だけで、県下はもちろん長野県や音楽家が多い北杜市方面から通う生徒もいる。

 音楽科の講師は大学の先生方がほとんど。しかも少人数制で、ほぼ個別指導に近い形で実技指導が受けられる。レッスン室も朝は7時から夜は8時まで利用可能。また、本場の音楽や文化に触れるウィーン・ローマを中心としたヨーロッパ海外研修旅行を実施しているなど、音楽を志す生徒には最高の環境が整っている。卒業後は100%の生徒が音楽関係や音楽教育関係の大学・短大に進学するなど、進学実績も高い。

文武両道・活発な部活動

 同校では部活動も頑張りたいという生徒が多く入学してくるのも特色の一つである。特に運動部では全国制覇の実績があるフェンシング部をはじめ、伝統のあるソフトボール部・バドミントン部・ソフトテニス部・体操部が活躍している。本年度もこの5部門はすべて関東大会に出場、沖縄インターハイではフェンシング女子団体5位、体操団体11位と健闘した。文化部でも情報研究部・文芸部・茶道部・華道部・調理部・写真部などが楽しんで活動している。また、バトントワリング部は各部の応援や壮行会、そして、本年度は山梨県高等学校野球大会の開会式に演技を披露し華を添えた。部活動の活性化は学校全体の活力ともなる。特に運動部の生徒たちの礼儀正しさ、挨拶の励行は清々しく道徳心の高揚を目指す同校の一翼を担っているといえる。

 伊藤校長は最後に「本校のスローガンは『ここからはじまる、夢への一歩』。この学校がそれぞれの生徒たちの夢の出発点になってほしいと考えています」と締めくくった。

 
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