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中学・高校受験:学びネット

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文理開成高等学校 通信制課程

 
  新キャンパス開校 毎日登校できるスタイルへ
スクールマニフェストに「オンリーワン教育」を掲げている「文理開成高等学校通信制課程」。生徒が100人いたら100通りの教育方法があるという理念の下、生徒一人ひとりの個性や事情に合わせ、高校卒業資格取得、そして将来の夢を叶える指導が行われている。今後は毎日でも登校できるようなスタイルを目指し、新キャンパスを開校する予定。中学卒業後すぐに入学する生徒の増加に伴い、生徒指導にも力を入れていきたい考えだ。

校 長: 村山 コ和
住 所: 〒296-0001 千葉県鴨川市横渚815
電 話: 04-7099-0101
交 通: JR外房線「安房鴨川」駅から徒歩5分
学生数: 通信制課程173名 (2010.09.1現在)
ホームページ: http://www.mbk.ed.jp

 

ほぼ100%の生徒が
3年間で卒業

 平成14年にスタートした文理開成高等学校の通信制課程。当時、南房総には通信制高校がなかったこともあり、仕事をしながら高校卒業資格を得ようとする20〜40代の生徒が多く通学していた。

 「それがここ2、3年で、中学卒業と同時に入ってくる現役の生徒が増え、逆に仕事を持った方の割合が少なくなりました」と話すのは、同校通信制課程の吉田信明教頭。

 新卒の入学者は全体の7割にものぼり、他高校からの転入生を加えると10代の生徒がほとんど。不登校を経験した生徒も多いが、自分の好きなことに邁進するために全日制高校ではなく、むしろ通信制課程を積極的に選んでいる生徒も多数いる。同校のスクーリングは週1回土曜日のみなので、登校に不安を覚える生徒の負担も少なく、自由に時間を使いたい生徒、あるいは大学受験勉強を一途に取り組む生徒などにとっても通いやすいからだ。

 「授業時間が少ない分、学習面でのフォローを必要とする生徒の場合もかなりあります。本校では学期ごとの3〜4日間、城西国際大学のラーニングセンターで、学習会を開いています。レポート学習で困っている生徒を集め、ほぼマンツーマンで指導。普段の授業では教室に入るのが精一杯という生徒でも、ここなら来られるという声も聞きます」と吉田教頭。

 中学校は一日も通えなかったという生徒も、入学後、環境が変わったことにより登校でき、友達ができるケースもある。同校では学校行事として、潮干狩りや鴨川シーワールドへの遠足、日本国内の世界遺産を巡る研修旅行、スポーツ大会などを行っている。そうした行事に参加することが、登校へのきっかけとなることも少なくない。

 「行事の時は生徒とゆっくり話す時間が持てますので、コミュニケーションが深まりますね。保護者の同伴も可能ですから、なるべく参加してもらうよう呼び掛けています」と吉田教頭は話す。総合学習の時間に充てられている研修旅行は全学年対象で、全体の約5割の生徒が参加している。

 それでも毎週の登校が難しいという生徒のため、週1回のスクーリングは、レポート1回分をその日の授業時間内で完結するようにしている。持ち越すことがないため、次回登校できなくても支障をきたさない。

 「本校の授業では私語は一切ありません。限られた時間の中で、知識を吸収しようとする生徒の集中力には目を見張るものがあります。以前、本校の全日制の先生に授業をお願いしたところ、授業態度の素晴らしさに驚いていました」

 生徒の学習意欲は高く、「絶対に高校を卒業する」という強い意志を持っている。学校側も生徒の熱意を手厚くバックアップ。ほぼ100%の生徒が3年間で卒業資格を得ている。

サーフィン日本代表
文武両道で大学進学へ

 学校の目の前に太平洋の大海原が広がる同校。この恵まれたロケーションのもと、サーフィンと学業の両立を目指し、全国各地から入学を決める生徒も多い。現在サーフィンと大学受験の勉強との両立を目指して同校に通っている生徒は男女約10人。中でも3年生の割鞘朱璃(わりさやじゅり)さんは、ロングボード女子ワールドチャンピオンシップ日本代表の一人。昨年は国内のグランドチャンピオンに輝き、JPSA(全日本プロサーフィン連盟)の2010年度ランキングで、ロングボード女子2位という成績を残している。

 「以前からサーフィンでプロを目指す生徒はいましたが、最近は勉強にも熱心に取り組む生徒が増えてきました。割鞘さんは早稲田大学、または海外留学進学を目指し、自分から『先生、教えてください』と勉学にやってきます。サーフィンを言い訳にしないで、勉強も頑張る姿勢に、刺激を受けている生徒も多いですね」と吉田教頭。

 学校側も、今年度から通信制課程でも女子のサーフィン部を認定。学校の教育活動の一環としても応援していくことにした。サーフィンで頂点を目指すには、練習や大会出場は欠かせない。全日制での両立は難しいが、同校なら単位制という通信制課程の強みを生かし、夢を諦めることなく、追いかけることができる。

生徒の居場所を
つくってあげたい

 週1回のスクーリングが、不登校の生徒の負担を和らげている半面、現役の生徒が増えたことで、毎日登校したいと希望する生徒も増えてきているという。

 「館山市には、学校に行けない中学生が通える施設があるのですが、高校生になってもそこに通っている生徒がいるという話を聞き、生徒の居場所を確保してあげたいと感じました」と吉田教頭。保護者からも家から出て、同年代の生徒との交流を望む声もあがっている。しかし、同校では、全日制と同じ校舎を使用しているため、平日の登校はできない。

 そこで現在、市長、市議会議長、教育長など行政の強力な支援を受け、旧鴨川市立主基小学校に通信制課程、日本語学校を「文理開成高等学校主基キャンパス」として、平成22年4月より新設することになった。体育館や運動場、プール、教室、幼稚園もある充実した施設で、多少の手直し終了後に開校となる予定である。海に面したこれまでのキャンパスから通学バスで約10分。今後は山の緑に囲まれた、素敵な教育環境に変わる。

 吉田教頭は「東京都内の通信制高校ではすでに行われていますが、本校も同レベルの教育をするために、開校後は現在の土曜日コースの他、2・3日間コース、全日制コースを順次開設していく計画を進めています」と抱負を語る。

 以前は、成人の生徒が多かったために生徒指導をすることはなかったが、10代の生徒が増えてきたことで、その必要性も痛感していた。それも登校日数が増えることで行いやすくなり、進路指導を含めた、きめ細かい生徒指導を目指していく予定だ。

 これまでも大学や専門学校への進学や就職指導など、各生徒の希望に沿った進路指導を行ってきた同校。東京大学、慶應義塾大学、立教大学など難関大学の合格者も輩出し、全日制と連動した進路指導で、さらに生徒の力が伸びる手応えを感じている。

 
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