埼玉栄中学校の入学式は5回目。来年度には中高一貫の6年間を埼玉栄で学ぶ生徒が全学年でそろう予定である。
その5期生の入学式は、高等部と合同開催で4月8日に行われた。
中学生・高校生合わせて800名を超える新入生が一同に集う中、やはりまだあどけない表情を残した中学新入生は、今期初めて100名を超える人数が集まっており、今後の成長を期待されている。
入学式は開式のことばに続き、蝶ネクタイで正装した在校生の吹奏楽部による演奏に乗って国歌斉唱が行われた。その後、入学許可で生徒一人ひとりの名前が読み上げられ、緊張しつつも元気に返事をする姿が参列者の微笑みを誘っていた。
校長式辞や来賓祝辞では、建学の精神である「人間是宝」と校訓「今日学べ」が繰り返し生徒に告げられ、特に「建学の精神を心に置き、日本人としての誇りを持ちながら世界で羽ばたけるような勇気を持った人間に成長してほしい」という佐藤栄太郎校長の言葉には、生徒の誰もが表情を引き締めて聞き入っていたのが印象的である。
その後、多くの来賓の祝辞に対し、中学・高校の各々の代表生が壇上に上がり、新入生としての近いの言葉を述べた。中学生代表の西浦依里さんは、5期目にして初めての女子生徒からの代表。念願の中学生になった喜びを素直に言葉に表し、「学校生活の中のすべてにおいて、精一杯頑張っていきたい」と締めくくった。また、高校新入生代表は男子代表の高橋祐樹君と女子代表の渡邉敦子さんの二人。ともに声を合わせ、「先輩方に負けないよう、何事にも一生懸命取り組みたい」と爽やかな声を張り上げた。
埼玉栄の広いつながりを示す多くの教育関係者や関連企業から代表者が参列し、新入生や在校生の保護者を含めた多くの大人が見守る中、最後まで胸を張って入学式に臨んだ生徒たちに、温かな拍手が惜しみなく贈られて、中学校第5回・高等学校第33回入学式はつつがなく終了した。
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良い方向へ変化を続ける埼玉栄
入試広報センター/中学担当責任者 本間 一行
皆様の温かなご支援・ご指導の下、今年度もつつがなく中学校・高等学校の入学式を終えることができました。
今年度、中学校は5期生を迎えると同時に、初めて入学生徒数が3桁を超えるという嬉しい年となりました。しかし、生徒数を増やすために基本的な成績のボーダーラインの位置を変えたわけではありません。専願入試枠を廃止し、すべてを併願入試としたために、逆に生徒のレベルはアップしています。また、受験希望者の数も増え、受付数は1300人以上、受験者数は800人を超えました。
実は、もっと入学者数を増やそうと思えば、現在の合格取得ポイントのラインを下げることで可能だったのです。しかし、それではわざわざ併願入試のみに絞って偏差値を上げようとした意味がありません。下げて人数を増やし、入学生を120人とするよりも、レベルを上げた状況でも合格できる100人のみに入学生を絞った方がいい。そう考えて、今年度の入学生の人数は100名弱に落ち着いたのです。
この制度の変更と同時に、塾を対象としたローラー作戦も職員一丸となって行っており、多くの塾から埼玉栄は良い方向へ変わり始めていると評価していただきました。その成果として、埼玉県内だけでなく、東京からの受験者も増えているという結果が出ております。
来年度は今年度以上の1500名受付・定員130名を目指しており、これを目標として、今も多くの努力を続けています。今後は特に姉妹校である栄東校との提携を図り、両校合同の塾対象説明会などを企画中ですので、この目標はそんなに実現不可能なものではないでしょう。
また、生徒の卒業後の進路決定も今まで以上に重視していきます。国公立大、特に埼玉大学への合格率を上げることには一層力を注いでおり、最終的には教育者となって埼玉栄に戻ってきて、後輩たちをより良い方向へ導く指導を行ってほしいと願っています。そのためにも、中学1年の時からある程度の自分の将来の目標を持ち、それに対応した色々な授業が受けられるようなコース制を確立しています。
このような指導での願いが通じてか、埼玉栄高校への内部進学生は特に元気で、今年度の高校への入学を待ちわびて、冬の間には早く高校の制服を着たいと願う生徒も出ていました。2007年には近くにJRの新しい駅も出来上がる予定であり、今後地の利も手伝って、さらに活気のある生徒が続々と入学してくると信じています。
今後も皆様のご協力とご鞭撻をより一層お願いします。
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