サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関東校・ 関東一覧
   

藤嶺学園藤沢中学校・高等学校

 
  特徴ある情操教育と国際教育で注目
 
中学校を開校して今年で3年目、3学年がそろった藤嶺学園藤沢中学校・高等学校。開校してから年々入学希望者が増え、注目される学校のひとつになった。
男子校であるが、茶道と剣道を柱に置いた情操教育や「書く」力の育成により、創造の目を養い、問題を発見し、自ら解決に導く生徒を育てている。

校 長: 河野 憲胤
住 所: 〒251-0001 神奈川県藤沢市西富1−7−1
電 話: 0466-23-3150
交 通: JR東海道線・江ノ島電鉄線、「藤沢駅」下車 徒歩15分。小田急江ノ島線「藤沢本町駅」、または「藤沢駅」下車
徒歩15分
学生数: 中学校  254名
高等学校 672名 (2003.11.1現在)
ホームページ: http://www.int-acc.or.jp/fujisawa/

 

中高6年一貫教育で豊かな人間性と学力を育成

 同校は6年一貫教育の長いスパンで一人ひとりを見守る。中学を開校した約3年前を振り返り、濱谷海八教頭はこう話す。

「中学入学時の偏差値はほとんどあてにはなりません。ないものと思ってもいいくらいです。生徒は未知数で、伸びる子は、予想できないほど伸びますね」。

 また、1期生を受け持った入試委員進路指導の広瀬政幸先生も、「偏差値は20〜30点伸びた生徒はたくさんいます。表現力にしても、最初は何が書いてあるのか読みとれない文章も多かったが、今は教師でも書けない、豊かな表現力をつけた生徒が数人出てきました」と微笑む。

 教育方針として、まずは6年間を3ブロックに分け、基礎(中学1〜2年)、発展(中学3年、高校1年)、深化(高校2〜3年)と区切ることで中学校と高等学校の学習面での段差をなくし、無理・無駄のないカリキュラムを実現している。その中に同校ならではの体験学習と国際教育を組み込み、一方で生活指導と情操教育に重きを置いて、豊かな人間性を育んでいる。

「生活ノート」で積み重ねた力で卒業研究レポートを作成

 単に知識を蓄えるという勉強ではなく、積極的に活用することを同校では重視しており、中高を通して生徒参加型の授業を展開。段階的に「考える力」を養う。例えば社会科では、生徒による調べ学習を積極的に採り入れ、ディスカッションしたりスピーチを行うなど、表現することも学ぶ。

「書く力」は、中学1年生から「生活ノート」で始められる。これは、毎日の出来事をノートに書き、それに担任がメッセージを返すというもので、自己をみつめ、分析することにも役立っている。中学2年では「生活ノート」は週1回の提出になるが、日々の出来事ではなく、新聞などを参考にして時事問題について400字程度でまとめる。

 中学3年生では、2年間でつけた力で「卒業研究レポート」を作成。テーマは自由で、約10カ月かけて6000字以上にまとめる。

「テーマは私たちが予想もしないユニークなものもありますよ。例えば『速く走る方法』と題した生徒がいて、走り方だけでなく、食べ物から調べ、自ら実験した結果もまとめていた生徒がいました。ほかには『天気予報の発達』、『人間の脳について』など実に多彩です」と広瀬先生。

アジアに目を向けた国際教育

 大きな特徴のひとつとして欧米に偏りがちな国際教育は、同校ではアジアで行われる。
中学3年で中国へ修学旅行に行き、1996年に創立した中高一貫校と交流する。

「この学校は英語の重点教育を行っている学校なんです。現地では、生徒たちと彼らを英語で交流させます。母国語以外の英語を話す彼らと接することは、非常に刺激になるでしょう。また、アジアのパワーを感じ、視野を広く持ってほしいと考えています」と濱谷教頭は話す。

 高校でもシンガポールや上海・大蓮への修学旅行が行われ、上海では日本企業による国際経済についてのレクチャーを受ける。めまぐるしく発展するアジアと世界を垣間見て、その後の進路に対する意識が高まるという。

 なお国際教育の一歩として、中学には体育と英会話にネイティヴの教師が当てられている。

「なかなかネイティヴの先生と気軽に接することができませんが、体を動かす体育なら、と思って担当してもらいました。なかなかうまくいってると自負してます」と濱谷教頭は話す。

茶道と剣道を中心に置く情操教育

 濱谷教頭は、現代の若者に人間教育は必須だと言う。

「今の若者の特徴として、『楽なことが1番、そして今がよければそれでいい』という価値観があげられると思います。それは物が溢れ、何でも欲すれば得られる、という環境で育ってきたからではないでしょうか。今のことしか見ていない彼らは目標が持てない。私と公の区別もつかず、マナーを守れない者もいます。私どもが注目されているのは、中学生のときからヒューマニティを培うために茶道を、日本の精神を学ぶために剣道を6年間必修にしていることも大きな理由のひとつだと理解しています」。

 生活指導も厳しく、携帯電話は禁止だ。

「学校はいろいろな人間がたくさんいるところであり、いわば社会の縮図。社会で起こることは、学校でも起こりうる。善悪をしっかり指導することも私たちの大きな仕事だと考えています」。

 また、人間関係を育み、リーダーシップを取れるように今後は行事も生徒にどんどん任せていく方針だ。

「中学3年生の1泊2日の合宿を企画から生徒たちに任せてみたんです。場所の選定から活発に意見交換が行われ、実行委員たちは苦労しながらもそれをまとめ、周囲を引っ張っていってました。この経験は大きな力になっていくと確信しました」と広瀬先生。

 藤嶺学園藤沢中学校も生徒たちと同じく、まだまだ未知数。今後も注目していきたい学校だ。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.