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中学・高校受験:学びネット

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土浦日本大学中等教育学校

 
  第1期生が東大合格 独自の道徳教育で、生きる力を育む
茨城県下で最初の中等教育学校として誕生した土浦日本大学中等教育学校。スローガンは「6>3+3」。12歳から18歳までの6年間を中高の区分なく学ぶことで、幅広い人間教育の実践を目指している。今年3月には第1期生が卒業。目標としていた進学実績を上げ、大いに注目を集めている。

校 長: 中川 弘
住 所: 〒300-0826 茨城県土浦市小松ヶ丘町4番46号
電 話: 29-835-3907
交 通: JR常磐線「土浦」駅より徒歩20分、スクールバス運行
学生数: 752名 (2009.09.1現在)
ホームページ: http://www.tng.ac.jp/sec-sch/

 

初めての進学実績で 東大合格者を輩出

 この春、第1期生が卒業した土浦日本大学中等教育学校。初となった進学実績では83人中、東大1人を含む国公立に6人、難関私学(GMARCH以上)へ15人、日本大学の36人、海外の大学にも5人の合格者を出した。

 「本校の進学の目標は3つありました。一つは日本大学への進学。二つは難関大学への進学。三つ目は海外の大学への進学です。1期生はその目標を達成してくれました。頑張ってくれたと思います」と中川弘校長は嬉しそうに語る。

 この進学実績で大きなウエイトを占めたのが「AO入試」だ。論文やプレゼンテーション能力が高く評価された。同校ではリサーチ学習に重点をおき、1年生の時にパソコンを一人一台配布。海外研修の事前学習をはじめとする授業での調べ物や、リポート作成に活用している。

 「本校は、生徒の個性を伸ばしていきたいと考えていますので、生徒が自己アピールをして、合格できたことに誇らしさを感じています。こうした力は海外大学に進学するときにも有利と考えています」

 第1期生の頑張りに刺激を受け、現在の6年生はこの6月に実施された日大付属学校の統一テスト模擬試験で24校中、理系でトップ、文系でも2位の成績を挙げた。先輩に負けない、追い越したいという気持ちが芽生えてきた様子に、大いに期待が寄せられている。

ボーディングスクールで自立心を育む

 同校では国内・海外の研修を実施している。

 「これまでは1年次にイギリスに行っていましたが、事前の準備をもっとさせ、より高い成果を挙げさせたいと考え、2年次の夏に実施するようになりました。今の1年生から2年次にはオックスフォード近郊の緑豊かな学寮に行きます。その前に奈良・京都を訪ね、日本文化を研究します。そのデータを持って、28日間イギリスで『日本文化とイギリス文化』について学んできます」と中川校長。

 4年次にはケンブリッジに行く。このときのテーマは「日本の近現代を学ぶ」。事前に広島に行き、原爆や戦争について学び、近代以降の日本の位置づけを考察する。イギリスは産業革命発祥の国。ケンブリッジでは、日本の近代化に貢献したイギリスとの関係についても理解を深めていく。

 「海外研修から帰ってくると、生徒は変わりますね。まず自立心が高くなります。保護者の方もわが子の成長ぶりに驚かれます。今後はこれまで以上に充実した研修にするため、日本のことを学んだ上で、実施したいと思っています」

校長自ら道徳の授業 ノート交換で交流を

 同校の特色の一つに、校長自ら行う道徳の授業がある。

 「今年度はまず夢や自分に自信を持てるように、世界で活躍する日本人について話しています」と中川校長。生徒は授業の感想をノートに書いて提出する。

 「1行でも2行でもいいから、自分の考えを表現することが大切です。中には、とてもきれいにまとめて、1ページも感想を書いてくれる生徒もいます」

 中川校長も一人ひとりに丁寧にメッセージを書き込む。提出期限に遅れると、直接校長室に持参しなくてはならないが、直接話ができる機会を作りたいと思っている生徒もいるようだ。

 校長の他にも、学年主任の講話も行われている。また、1年生のクラスは、昼休みの時間も担任が教室で一緒に過ごす。きめ細かく見守ることで、生徒同士の和が保たれ、今年の1年生は非常に仲が良い。

 生徒の様子は、授業参観で保護者も見ることができる。同校の授業参観は1週間。たっぷりと期間が取られ、仕事を持つ保護者にも好評だ。同校ではその際にアンケートを実施。寄せられたクレームやリクエストについては、即対応するようにしている。

 「授業参観では、ありのままの姿を見ていただくようにしています。何事もオープンにすることは、学校にとって重要なこと。学校説明会では、いいことも悪いことも何でもお話しています。リクエストについても可能な限りに迅速に対応しています」と中川校長は語る。

 携帯電話を持たせない家庭の生徒のために公衆電話を設置したり、購買部も校舎内に設けるなど、その素早い対応は保護者からも高い信頼を得ている。

人間としての「根っこ」を 6年間でつくる

 昨年、同校では初めてNHKの合唱コンクールに参加し、奨励賞を受賞した。今年はさらに上を目指そうと、校内の合唱コンクールを土浦市民会館で開催することを決定。また、学校あげてのボランティア活動では、通学路の清掃や老人ホーム訪問などを体験することで、支え合いの精神を学んでいる。

 「本校では人間としての基礎、私はよく『根っこ』と表現しているのですが、将来、社会に出たときに役に立つ『生きる力』を身に付けさせたいと思っています。難しい課題に出合っても、希望を持ってやり遂げられる、幅広の人間の育成こそ、本校の目指すところです」

 生徒に夢を持つことの大切を、繰り返し伝えていることには意味がある。

 中川校長は「夢を持つことで、志が生まれます。そのための努力を惜しんではいけません。学校は勉強する場所。自ら進んで努力する生徒であってほしいと思います」と語った。

 
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