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中学・高校受験:学びネット

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千葉敬愛高等学校

 
  建学の精神「敬天愛人」を軸に 難関大学合格、部活動の向上を目指す
命を与えてくれた天を敬い、自分を愛する心で人も愛する。西郷南洲翁(隆盛)の遺訓「敬天愛人」を教育の根幹とし、特色のある学校づくりをしている千葉敬愛高等学校。教育目標として、「敬天愛人の精神」「人生を切り拓ける自己教育力」「豊かな個性」「国際性」「強靭な心身」を持つ人間の育成をあげ、実りある教育を目指している。就任3年目の節目を迎えた須田繁校長に、今後の取り組みを聞いた。

校 長: 須田 繁
住 所: 〒284-0005 千葉県四街道市四街道1522
電 話: 043-422-0131
交 通: JR総武本線「四街道」駅下車徒歩7分、京成「臼井」駅・「志津」駅よりバス25分
学生数: 1,282名 (2009.09.1現在)
ホームページ: http://www.keiai.ed.jp

 

「国公立大学20人以上」
「課外活動日本一」を目指す

 就任3年目となった須田繁校長は、昨年からの取組目標「東大をはじめとした国公立大学20人以上、難関私大多数合格」「甲子園優勝をはじめとした課外活動日本一」を引き続き掲げていきたいと語る。

 「生徒が一体感を持ち、自信をもって取り組めるよう、東大・甲子園といった高い目標を立てています」と須田校長。

 20年度は国公立が8人、早稲田・GMARCHに27人が合格した。全国大会優勝の実績もある男子ソフトボール部は、今年、関東大会優勝。男女のバドミントン部、男子ソフトテニス部、水球・水泳部なども関東大会の常連として活躍している。また弁論部は、全国高校生弁論大会で、最優秀賞である文部科学大臣旗を受賞。文武ともに毎年レベルが上がってきている。

 学校経営としても、これまでの方針を踏襲しつつ、今年から教員同士での情報の共有化を強めていく。生徒をもっと多角的に見られるようにするためだ。

 「部活動が盛んなため、放課後の時間を確保するのが難しかったのですが、今後は職員会議の回数を増やし、より強い協力体制を作っていきます。本校の教員は、生徒に関しては時間を忘れて取り組んでいます。早い先生は朝5時前に学校に来るほど。よくやってくれています」

 同校はPTAと同窓会の他に、PTAのOBで結成された後援会があり、この3団体でも学校を支えている。部活動の応援をはじめ、バザーの収益金ではAEDを購入。学校に寄贈もしている。

 先日、卒業生でボクシングWBA世界ライト級チャンピオン・小堀佑介さんの初防衛戦が行われた。この時には横断幕を作り、須田校長をはじめ、3団体揃って応援にかけつけた。惜しくもタイトルをのがしてしまったが、卒業後も敬愛高校との絆は固く結ばれている。

敬天愛人講座で
建学の精神を広く理解

 昨年度より学園全体で始まった「敬天愛人講座」。ここでは学園長や大学教授を招いて、建学の理念などについて学んでいる。今年は1年生に3回、2、3年生に2回実施する予定。テーマは「格差社会」「青年期の心・愛」「品性と知性」など、現代社会の問題も取り上げる。

 「敬天愛人の精神について、かなり定着してきたと感じています。本校では、いじめや暴力は決して許しません。学ぶ意欲をもった生徒集団と、生徒に対し熱い心で指導する教職員集団によって構成されている学校です。人には優しく、人を傷付けない心を育むことで、誰でも安心して、勉学や部活動に励める環境をつくっていきます」と須田校長。

 同校にはごく少数ではあるが、就職する生徒もいる。

 「就職を希望する生徒が肩身の狭い思いをしないよう、就職指導も配慮しながら行っています。社会人としては先輩になるわけですから、自信が持てる就職にしてあげたいですね」

 今年の3月の敬愛新聞に須田校長は「わが生活は…」と題した一文を寄せた。そこには青年教師だった頃の須田校長の、研修先(養護学校:現在の特別支援学校)でのエピソードが綴られている。重度の障害を持つ生徒を見て、須田校長が「お世話している先生も大変ですね」と言ったところ、その学校の校長先生は「私たちはお世話ではなく、教育をしているのです」と答えた。その時、須田校長は頭を殴られたような感じがしたという。その学校には「若し 我心痛みたる 一人 だに救い得ば
我が 生活は無駄にならず」から始まる詩が掲げられていた。「苦しんでいる人を一人でも救うことができたなら、自分の人生は無駄ではない」という詩は、「敬天愛人」の精神に通じる。須田校長はこの詩を通して、敬愛で学んだことを大切にしてほしいとメッセージを送った。

「勉強したい」と願う
難病の生徒も受け入れ

 千葉敬愛高等学校では、学校をあげて、敬天愛人の精神を実践している。

 昨年、白血病になった生徒が同校の受験を希望。推薦制度を利用したが、面接の必要があった。集団面接は感染の可能性が高く、特別に個人面接を行うことにした。生徒は入院先から校長室での面接に臨み、見事合格。残念ながら入学前に亡くなってしまったが、入学式で須田校長はこの生徒の話をし、「この生徒の分まで頑張ってほしい」と激励した。

 現在、同校には難病の生徒が通っているが、常に立った姿勢でいる必要があるため、入学にあたり上下に可動するトイレを新しく設置した。学年によって階が変わったものの、トイレを移動させるのではなく毎年増設。今後のバリアフリー化にもつなげていく。

 他にも、ある難病の生徒は治療のため、特別支援学校に転学しているものの、症状が良くなれば、無条件で戻れるように現在体制を整えている。転学であれば欠席にならないため、留年がない。同級生と一緒に進級できるのだ。

 「学ぶ意志があれば、可能な限り、広く受け入れたいと考えています。それが本校の敬天愛人の精神を生かすことにもつながります」と須田校長。

 また、学園の創設者・長戸路政司氏の子息である長戸路政行学園長が今年の春、旭日中綬章を受章した。同系列の千葉敬愛短期大学出身の小学校教員が県内の小学校教員の30%を占めるなど、小学校教育に力を入れたことが評価された。同校の誇りがまた一つ増えたといえる。

 
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