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中学・高校受験:学びネット

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昌平高等学校

 
  「教育とは何か」――原点に戻った改革が学校の評価を飛躍的に上げた
2006年に小池仁校長が就任して以来、「ニュー昌平」を合言葉に改革を推し進めてきた昌平高校。今春、386名の新入生を迎え、3学年併せて1,171名となった。2年前には全校生徒が976名。2年間で200人近くも増えたことになる。しかも合格基準点の偏差値を5ポイントも上げてである。この大躍進の要因は、「教育の原点に立ち返ったことへの評価」と小池校長は断言する。教育はテクニックではないという昌平教育の真髄を伺った。

校 長: 小池 仁
住 所: 〒345-0044 埼玉県北葛飾郡杉戸下野851
電 話: 0480-34-3381
交 通: 東武日光線「杉戸高野台」駅より徒歩15分または「昌平高校」行路線バス5分・JR「久喜」駅より「昌平高校」行路線バス15分、東武伊勢崎線「和戸」駅下車自転車8分
学生数: 1,171名 (2009.05.1現在)
ホームページ: http://www.shohei.sugito.saitama.jp/

 

 「人間の能力は人によって伸びる時期が違います。一人ひとりの成長する時期に合わせて、教師が手を差し伸べる。それぞれの生徒に合ったきめ細かい指導をすることで、偏差値で言えば、入学時より10から15ポイントも伸びます。これが昌平の教育です」
  小池仁校長は就任以来、生徒と保護者が本当に求める「教育の本来の価値」とは何かを追求してきた。それは何より「よい授業をすること」「生徒の面倒を細やかにみること」に尽きるという。そうした努力が飛躍的な学力の伸びにつながり、保護者の口コミで生徒増につながっていった。今年度の大学実績でも、東北大、筑波大、早稲田大をはじめ、MARCHには前年比4倍の24名が合格した。

 「しかし、2年間でこれだけ生徒が増えたのは、今春の大学進学実績を見てのことではありません。当たり前のことを当たり前にやってきた。それが保護者の方の評価につながったのだと確信しています」と小池校長は語る。

情熱を持った教員集団が
昌平を生まれ変わらせた

 教育にとって一番大事なことは、教師と生徒が真剣に向き合うこと。本来のあるべき教育活動を真摯に行うことが、学校の発展につながると言える。
  この3年間、小池校長の教育理念に賛同した教師が、全国から続々と昌平高校に集まってきた。従来のベテラン教員と共同で、新しい教員集団を形成。今までにない高い意識を持ち、日々指導に当たっている。

 「いかにしてその生徒を伸ばしてあげるか。そのことに情熱を持ってくれています。有名大学に何人入学させることだけに価値は求めていません。生徒に力がつけば、有名大学にチャンレジすることも可能。大事なのは生徒の可能性を伸ばして、難関大学合格につなげることなのです」

 今春からは、淑徳与野高校を進学校へと導いた川端幹雄元校長を参与に迎える。また県立トップ校の春日部高校の本橋恒雄元校長も進路指導や教員の研修を行うという。さらに教員の質の向上を図っていく予定だ。
  改革が大きな成果を挙げている昌平高校だが、現状に甘んじることなく改善を進める姿勢にも、一層評価が高まりそうだ。

勉学と部活動両方頑張ることが
生涯の糧となる

 今春の入学式で小池校長は式辞で、「3つのしっかり」の実践を新入生に勧めた。「しっかり挨拶する」「しっかり学習」「しっかり健康をつくる」。これは同校の校訓「礼儀・勤勉・明朗」の具体化である。こうした基本的なことを徹底することが、揺るぎない学習の地盤を作っていく。

 同校はこうした規則正しい生活態度を推奨する一方で、先進的でユニークな試みも行っている。
  「パワーイングリッシュプロジェクト」と名付けられた計画では、世界に通じる英語力と国際感覚を養う。そのひとつとして英検受験対策を行い、すでに3年間連続全員受験という実績を挙げた。またTOEIC Bridgeも実施。「インターナショナル・アリーナ」という日本語禁止のオープンスペースでは、ネイティブの教員と英会話を楽しみながら、他国の文化や考え方を学ぶこともできる。実際に高校2年生で、英検準1級に合格する生徒も出てきているほどだ。
  英語ともに必修となっているのは、2年生で学ぶ「中国語」だ。地球の二大言語である英語と中国を学ぶことで、アジアにも視野を広げている。

 昌平高校では、部活動も授業と同じように重要だと位置づけている。
  今年からサッカー部の顧問にサッカー元日本代表キャプテン藤島信雄氏を迎えた。子息の藤島崇之氏は3年前にサッカー部監督に就任しているが、さらに強化を図る目的だ。しかし、それは単に勝利や成績を追い求めるためではない、と小池校長は強調する。
  「たとえレギュラーになれなくても、この指導者のもとで部活動がしたい。そう生徒が思うような手厚い指導を目指しています。試合に勝たせるだけが優れた指導者ではありません。教える側と教えられる側が真剣に向き合う。勉強も部活動も一緒に頑張ってきたことが社会に出たとき、きっと役に立つはずです」

さらなる飛躍を期して前進を

 今年度の新入生は昨年比で3ポイント、一昨年比では5ポイントも偏差値の上がった試験を突破してきた。地域の昌平高校の評価の高まりが、こうしたレベルアップという形でも表れている。しかも在校生には、模試全国順位11位、東大A判定という成績を残す生徒や早慶上智へ合格する可能性をもった生徒が多数出てきた。より高い学力の生徒が昌平に集まりつつあるのだ。しかし、小池校長は進学実績が学校教育のすべてではないと言い切る。

 「学校説明会で、私は、『あるのは情熱です』と伝えています。大切なのは人と人とのつながりです。学校は教員の指導力がすべて。昌平高校に入学してよかった、自分にとって、母校とは昌平であると思ってもらえるよう、これからも邁進していきたいと思います」とさらなる飛躍を誓ってくれた。

昌平で心ゆくまで学ぶべし
君らに力吾らに技あり

(しおりにした短歌)

【知っとく情報】
本年4月、中学校開設準備室が立ち上がりました。
室長には高橋雄氏(元本郷中・高校長)が、副室長には風間栄四郎氏(前副校長・元、浦和明の星女子中・高進路指導部長)が就任いたしました。

 
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