北海道開拓の父であるクラーク博士の教育理念『青年よ大志を抱け』を建学の精神に、16年前に設立されたクラーク記念国際高等学校。全国35都道府県に56拠点を置いているが、横浜キャンパスはトップクラス、約４５０人の生徒数を誇る。将来目標に合わせて大学や専門学校への進学を視野に入れた総合進学コース、自分のペースで登校ができ、学校復帰を目指すオンリーワンコース、単位型で毎週土曜だけ通学するウイークエンドコースがあり、生徒が自分のライフスタイルに合わせて選択できる。 教員は学習心理支援カウンセラーの有資格者。心に傷を負ったり、悩んだりしている生徒に対して、メンタル面のケアも充実している。また、『元気の泉』と呼ばれる相談ルームでも、生徒の心のフォローを実践、より良い成長へと導いている。今回は在学生と卒業生に、本校の良いところや思い出などを語ってもらった。
信頼のおける友人や教員とともに
充実した学生生活を
── 最初に学年とコースを聞かせてください。
今野 僕は今年の３月に卒業しました。総合進学コースで３年間学び、この春から神奈川大学の法学部の１回生になりました。
鎌田 高校３年、総合進学コースに通っています。中学時代に毎日学校に通えなかったんで、自分のペースを取り戻すために、自分のペースに合わせて通学できるオンリーワンコースに入学しました。
今野 僕も中学時代は通うことができない時期がありましたよ。でも、このままじゃいけないと思って、自分を変えることのできる学校を探し、クラークを見つけたんです。
鎌田 私も同じ。高校進学で迷っていた時に、カウンセラーに通信制を薦められ、クラークの説明会に参加しました。当時の先輩たちが司会や進行などを取り仕切り、学校案内も１対１で行ってくれたんです。それに、入学前※『元気の泉』に通っていたとき、応援してくれる先輩が多かったこともあって、こんな先輩のいる学校ならリラックスして通えるなって思い、入学しました。
今野 僕も学校説明会に参加し、先輩方に憧れて入学を決めたんですが、入学式も生徒の手で行われていたのは驚きました。生徒主導のイベントがとても多いのもクラークの特徴なんですよ。
── 実際に入学して、どう感じましたか。
今野 楽しくて、入学して良かったと思いましたよ。ただ、朝に起きられず、入学当初はＨＲの時間によく遅刻しましたね。先生は何も言わないけど、無言の威圧感が（笑）。
鎌田 私もしょっちゅう遅刻してました。でも、そんな自分自身を変えようと思って、朝ちゃんと起きたり、生徒会に参加するなどで頑張りました。その結果、文化祭や体育祭でいろいろなことを企画・実践して成功させることができ、自分に自信が持てたので、２年からは毎日通学をする総合進学コースに移ることに決めたんです。その後は、信頼と尊敬できる先生たちと相談しながら、希望大学現役合格に向けて勉強しています。友人もたくさんできて、充実した学生生活を送っています。
今野 僕も友人は多かったな。クラークで得た仲間は、卒業後も在学中と同じように付き合えるのがいいですね。同じ学年の彼女も見つけたし（笑）。それと、資格がたくさん取れるのもクラークの特徴ですね。通常高校の授業では取れない資格も、夏期休暇中の集中講座などで対応してくれるんですよ。僕は手話・危険物取扱責任者・英検の資格を持ってますが、平均で５つ、10以上持ってる生徒もいますね。
鎌田 私、16個。英検・数検・漢検、きもの着付け、文章デザインとかも持ってます。
今野 すごいな。でも、資格を取るなら高校生の間ですよ。大学では勉強で、資格取得まで手が回らない。受験時にＡＯ入試で役立つ資格もあるから、いろいろ学んでおくのはいいことですしね。
※「元気の泉」は財団法人こども教育支援財団が運営する、不登校生のための学校復帰支援の場。 |
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選択授業数は日本トップクラス
「進路」の授業で卒業後対策も
── クラークは選択授業の多さも特徴的ですよね。
鎌田 そうですね。クラークの選択授業では、自分の興味や将来の目標に合わせて、幅の広い選択肢から自分の好きな授業を選ぶことができます。大学受験を目指す人は、受験系の科目を選択したり、バッチリ基礎固めをしたい人は基礎科目の授業を選択したり、心理や福祉に興味がある人はそういう授業を選択したり、また、コンピュータに興味のある人は情報を選んだり、本当に幅が広いと思います。
今野 あと、金曜日は選択ゼミの日で、好きな授業を自分で組みます。ゼミは15種類以上あって、テニスやギター、ネイティブの英会話など、個々の先生が得意分野を指導するんです。生徒もクラスや学年の壁を取り払って、交流しながら受講します。あと、珍しいのは必修科目に『進路』の授業があることですね。現在のキャンパス長の先生が就任されたときに、改革の一環として始まった授業ですが、卒業後の就職活動や進学に必要なテクニックを学ぶんです。
鎌田 いま進路相談の真っ最中なんですが、志望大学に通う先輩に話も聞けるので、とてもためになるんです。それに補修講座も選択できるので、その分、頑張ろうと思えるんです。
今野 そういった自信が大学合格につながるんです。僕も将来は検事になるという夢があって、推薦入試を受けたんですが、小論文や面接対策などで対応していただきました。鎌田さんは将来の目標は決まっているんですか。
鎌田 はい、マスコミ関係、特に広告プランナーになりたいんです。現在生徒会に所属していますが、その中でも企画立案や文を書くことが楽しく、それを仕事にしたいと考えています。
── 最後に、現在進学先を選択中の中学生に一言お願いします。
鎌田 クラークには、私のように不登校だった生徒をはじめ、いろいろな生徒がいます。でも、その一人ひとりが持つ個性を伸ばし、成長させてくれる学校です。自分の良い部分を見つけ、活かせるゼミや選択科目もいっぱいあるので、その中から将来の道を見つけることができます。
今野 僕の同学年の総合進学コースでは約４割が大学進学、半数が専門学校、残る１割が就職しました。勉強以外にもいろいろなことに挑戦し、新たな道を踏み出したいと願うなら、クラーク以上の環境はないと思いますよ。
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