サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関東校・ 関東一覧
   

立正中学校・高等学校

 
  学習と生活の両面指導が定評中学校受験者数に順調な伸び
2月1日(金)。立正中学校の入試初日、同校ランチルームのほぼ全席が受験に付き添った保護者で埋まった。年々、立正を第一に選ぶ受験生が増え、着実な学校改革の成果が現れているうちの一校だ。建学理念である「行学二道」を守り続け、その実践を外部に粘り強く発信し続けたことが定評を得た。共学化、校舎の新築と一連の改革で最も評価された部分は何か。受験生、保護者の声を拾った。

校 長: 中原 健次
住 所: 〒141-8577 東京都品川区大崎4-2-16
電 話: 03-3492-4416
交 通: JR山手線「五反田」駅、「大崎」駅から徒歩8分 / 埼京線、りんかい線、湘南新宿ライン「大崎」駅から徒歩8分 / 都営地下鉄浅草線「五反田」駅から徒歩8分 / 東急池上線「大崎広小路」駅から徒歩5分
学生数: 中学校  670名
高等学校 654名 (2008.3.1現在)
ホームページ: http://www.rissho-hs.ac.jp

 

受験校選択の決め手は教育理念の実践力

冷え込みはしたものの快晴の2月1日、立正中学校は入試初日を迎えた。この日は午前、午後あわせて2回の試験が行われ、1回目は午前9時に2科と4科の試験が始まった。付き添った保護者らは同校のランチルームで待機。その保護者に立正を受験校に選んだ理由を聞いた。

4科で受験をしている男子の保護者は、「(一般に)子どもの心がすさんでいるのを感じ、仏教とかキリスト教といった宗教をバックボーンとする学校を選びたかった。立正は仏教教育による生活面の指導が評判良く、受験した」と話した。また、2科で受験中の男子の保護者は、「大学の付属校をと考えていたところ、塾の先生に薦められた。オープンスクールとプレテストに参加したが、その時、学習面と生活面をバランスよく見てくれそうだと感じた。子どもは話しやすい先生が多いことを気に入って、ここ1校に絞って受験した」と話した。

立正中学校はかつて併願校のイメージが強かったが、次第に第一志望校として受験する生徒がここ数年増え、競争倍率も昨年度は約2倍となった。要因はきわめて明確だ。14年前に中学校の共学化(3年後に高等学校共学化)に踏み切ったのを最初に、制服のモデルチェンジ、新校舎の建設による施設の充実、オープンスクールや学校説明会開催といった開かれた学校づくりの実践など、改革を継続してきたところが大きい。

だが、同校の石倉尚文総務広報部長は冷静だ。「学校改革はさまざまやってきましたが、志願者数増に結びつくもっとも大きな要因は、結局、建学の精神をぶれることなく貫いてきたということだと思います」という。同校の建学の精神とは、日蓮聖人が説いた「行学二道」である。行動と学習の両面において優れた人間の育成を目指すという意味で、創立以来、この建学の精神を守ってきた。そして、理念に基づいた教育方針・目標をわかりやすく、受験者、保護者に訴えてきたことが、数々の改革と奏功したといえるだろう。

わかりやすく細やかな保護者への説明

インタビューした受験生の保護者の期待は、まさに「行学二道」の実践にあるといえる。では、入学後、教育理念の実践はどのようになされているのか、今度は在校生の保護者に話を聞いた。

中学2年生の子を持つ保護者は、「生活指導は徹底しています。少しの変化も見逃さず、指導が入るようです。厳しいといえばその通りですが、子どもに納得させる形で指導が行われているので、親としては安心です」と。また学習面については、「補習体制がしっかりしていて助かります。定期テストの前は任意参加ですが、成績によってはテスト後に強制参加の補習があります」と話した。

テスト後の補習の受講については、担任から受講しなければならない科目と現在の成績、補習日が直接、保護者宛に通知されるという。そして、補習受講後に、習熟度がどれくらい増したかということもまた、通知されるという。ちなみに、同校の補習、補講時間数は高等学校では3年間で2,700時間にも及ぶというもの。

この点について石倉部長は、「昔からやっていることですが、ただ、保護者の方に、補習の必要性、成果などをわかりやすく伝える工夫をするようになりました」という。結局、学校として必要なことを着実に継続しながら、その方法論について改革を重ねることの大切さが改めて伝わってきた。在校生や卒業生、また、その保護者の口コミによる広報効果ほど説得力のあるものはない。だが、そこに至るまでには、やはり現場でなすべきことを地道に実践することに尽きるようだ。

そうした口コミにより、これまでの通学圏を越える神奈川県逗子市や東京23区外からの通学者もいるという。通学の利便性の良さや周囲の環境も、保護者にとっては学校選択の大きな要素だ。同校はJR山手線の五反田駅と大崎駅からともに8分と比較的近く、東急池上線の大崎広小路駅からも5分という立地。自宅が神奈川県川崎市と話した保護者は「湘南新宿ラインが通って便利になった」と歓迎していた。

喜びの合格者の声

午後2時半の合格発表を前に、ランチルームには再び受験者とその保護者らが集まってきた。予定時刻よりも少し早めに合格者の受験番号を記した紙が張り出されると、抱き合って喜ぶ親子、電話で喜びの声を伝える受験者、なかには感激のあまり泣き出してしまう親子の姿が見られた。合格者の受験番号は、同行のホームページ上でも公開されるが、やはり、その場で合否を確かめた受験者が多かったようだ。無論、肩を落とす受験生の姿もあったが、すぐさま気を取り直し、30分後に始まる午後入試の会場に向かっていた。

合格者には、その場で合格証とお祝いの赤いバラが手渡され、どの親子の表情からもホッとした様子が伝わってきた。合格者の一人は、立正を受験した理由について、「オープンスクールに参加したときの感じがとてもよかったので、この学校にしようと僕が決めました。合格できてうれしいです」と、付き添った父母とともに満面の笑みで答えた。

また、別の合格者の母親は「塾に行かせていなかったので、過去問だけを何度も一緒にやりました。今日の問題は今までの問題の傾向と少し違うようだったので、心配しながら待っていましたが、合格できてホッとしています」と話した。この家庭では、兄が同校を中学受験し、現在高1生。学校の方針と日々教育活動については、信頼しており、弟もぜひ入学させたいと考えていたという。このように兄弟姉妹がそろって立正を選ぶという例は、他の学校に比べ、多いのも特徴的だろう。

この日、インタビューに答えた受験生と保護者は、立正を受験校として選択しただけあって、同校に対する肯定的な意見が多いのは当然である。だが、印象的だったのは、ほとんどの保護者が口にした選択理由だ。それは「学習と生活の両面においてバランスの取れた指導がなされ、思春期の子どもを安心して預けられる」という点で共通していた。

1872年の創立以来、「行学二道」という理念を守りつつも、一方で社会的ニーズに対応するための改革を実践してきた立正中学校・高等学校。これからも積極的に学ぶ意欲と豊かな人格形成という教育の本分を見つめ続ける。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.