1950年の創立以来、「一人ひとりが神と人とに仕えるために創造された、かけがえのない唯一の存在である」という聖書の教えに基づいた教育理念に忠実に、50年以上多くの生徒たちを導いてきた玉川聖学院。数年をかけて行われてきた全校あげての施設改築も来年の春をめどにほぼ終わり、新たな学びの拠点として、美しいその全貌を世田谷の地に表す予定となっている。
その新たな学舎で第1歩を踏み出す新入生となる予定の小学生とその保護者を対象に、第1回受験生向け説明会が行われた。
今回の説明会は2部構成となっており、1部は新しく建築された谷口ホールと呼ばれる大きな多目的ホールを使って、全員一斉での説明会の挨拶などが行われた。
来年度受験生を中心とした小学生や保護者を迎えたのは、響き渡る厳かな調べ。ホールに据え付けられた、見事なパイプオルガンの生演奏である。続いて外国人男性バンドの二重奏が始まったが、その中の一人はバーナード・バートン学院長。学校説明会に参加した生徒に、学校の外観だけでなく、雰囲気にも触れて、玉川聖学院全体を見てほしいという気持ちが込められたプログラムの一環である。
「入学後、自らの感性を磨き、将来玉川聖学院の生徒として成長を遂げていただきたい」と語る学院長の話の後、中等部1年のKさん、Hさんの二人、そして高等部2年のNさんが、愛の溢れた学院生活の中で、授業やクラブ活動がいかに厳しさと優しさに満ちているか、自らが疑問に立ち向かい、解決する術を教えてくれるかなどを語った。
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2部は体験授業と保護者向け説明会を中心とした構成。生徒に向けた受験の説明は1部で簡略化した形で済まされており、生徒は個々に英会話や国語、算数などの4教科の模擬授業を受けることができる。また、コンピューター室では生徒が作成したホームページが公開され、ウェブデザイナー顔負けのデザインに、IT教育のレベルの高さが垣間見えた。
このほかにも、ハンドベルや聖歌隊、ギターマンドリン部の演奏など、学生とは思えない演奏に受験生の瞳が輝き、玉川聖学院への希望が一層強まったことが見て取れる説明会となった。
「基礎的な学力を徹底することはもちろんだが、その知識を礎に、ディスカッションやIT教育で、自らが様々なことに疑問を持ち、それについて考えることができるような指導をしています。また、髪型や服装規定に始まる校則は、厳しいと言われることもありますが、一定の枠を作ることにより、安心して勉学に励み、母校に誇りを持てる環境を、生徒に提供できているのです」。
水口洋教頭は、入試状況の説明の最後にこう締めくくった。
玉川聖学院では、今回のような説明会のほかに、授業公開なども広く行っており、2月の受験まで多くの受験生が新しい学舎を訪れる予定である。
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