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中学・高校受験:学びネット

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藤嶺学園藤沢中学校・高等学校

 
  教養と倫理観を持った真のリーダーを育成する
藤嶺学園藤沢中学校・高等学校では、今年の春、全国の国公立・難関私立大をはじめとした目標大学に、無事一期生を送り出したばかり。倫理観の育成や習熟度授業の一部撤廃、高校2年までの5教科7科目授業など、時代の流れにのみ込まれず、オリジナルな授業で生徒の自主自立を図っている。本当の意味での『面倒見の良さ』や高校での無学年補習などでさらに進化を続ける同校が、最初の実績を加え、今年度どれだけの人気を集めるかが、注目されている。

校 長: 濱谷 海八
住 所: 〒251-0001 神奈川県藤沢市西富1-7-1
電 話: 0466-23-3150
交 通: JR東海道線「藤沢駅」徒歩15分、小田急線「藤沢本町駅」徒歩15分
学生数: 中学校  428名
高等学校 543名 (2007.9.1現在)
ホームページ: http://www.tohrei-fujisawa.jp

 

成長に合わせた面倒見の良さで
生徒の自覚と自立を促す

2001年度の中学開設時に入学した一期生が、今年の春に卒業した藤嶺学園藤沢中学校・高等学校。国公立大学や難関私学、海外の大学など、それぞれの進路希望を達成した64名が無事に夢の第一歩へと飛び立った。一方、学校でも新たな学習システムを確立し、新年度のスタートを切っている。

今年度より打ち出したのは、面倒見の良い学校としての定義である。今までの面倒見の良い学校とは学習面やしつけなど、生徒の一挙手一投足に沿うような形で生徒のすべてを管理監督しているイメージが強い。しかし、それでは生徒の自立を阻む結果にもなりかねないと、濱谷海八校長は警鐘を鳴らす。藤嶺学園藤沢では生徒と密着し、生徒の成長段階に合わせて接する。そして、生徒の自覚と自立性を重んじた指導をすることを本当の意味での面倒見の良さと考え、実行しているのだ。

「特に中学1年になったばかりの新入生には、最初から当校を希望して入学した子どもだけでなく、他校を受験して不合格になったり、何らかの事情で通学ができなくなった生徒もいます。精神的に不安定な状態や新しい人間関係での摩擦など、心の問題をかかえる生徒には、非常に細やかに対応する必要があるのです」

林学中学入試委員長は、その対応策として一冊のノートを示す。それは生活ノートと呼ばれるもので、中学1年生は全員が毎日家庭や学校であった出来事を書き、保護者や担任のチェックを受けるという、交換日記に近いものである。生徒は悩みや問題なども細かく記すため、何らかのトラブルが起きた場合、早期発見や解決のための対応が取れる。

このノートは中学1年の一年間続くが、2年生や3年生になると、さらに視野を広げて社会への問題提起をするノートを作る。週に一度、新聞やテレビのニュースで取り上げられている時事問題について、自分の意見や考えをまとめて提出するのだ。

この指導により、生徒は精神的な安定だけでなく、実社会の中での自覚や自立意識を持ち、豊かな人間性を磨くことができる。

苦手も含む
5教科7科目授業で
社会の縮図を体感

授業は、6年一貫制の利点を活かした段階別カリキュラムが組まれている。基礎・発展・深化の3段階のブロックで2年ごとに区切られているが、高校2年修了時までコース別カリキュラム編成は行われていない。これは、現在の社会において、どの分野の仕事でも広い知識とそれに対する思考力や判断力を持つ人材が求められることを考慮しての対策である。

確かに高校2年からコース別編成を行い、私大文系を目指す生徒には、主要3教科に授業を絞ればより専門的な知識が深くなるため、大学の合格実績に効果が出ることは間違いない。しかし、以前であれば文系の仕事と思われていた金融や法曹界においても、システム構築などのさまざまな場面で、理系の能力を必要とするようになった。これからは、将来どのような道に進むにしても、5教科7科目の知識が必須であると判断し、進路選択の幅を広げるためにも、ギリギリの期間まで全員に同じ授業を受けさせている。

「文系・理系選択は生徒の好き嫌いの縮図でもあります。しかし、大人の社会では、嫌いなことだからといって避けて通ることはできない。苦手科目でも頑張って取り組むことで、将来社会で自立していくための練習ともなるのです」と広瀬政幸広報部長は語る。

コース編成だけでなく、多くの学校で取り入れられている習熟度別授業を撤廃する方向に進めているのも、将来に向けた同校の教育の一環と言えよう。

授業を進めて行く中で、クラスでの成績トップの生徒が現れる。その生徒に追いつき、追い越そうと努力するのが常であるが、トップの生徒がいなければ、他の生徒は目標や刺激を失い、成績は全体的に降下する。習熟度別クラス編成では、このような状況になる可能性が高くなる。同校では、中学の全クラス学力平均化(中3英語・数学のみ習熟度制)を行い、高校は4クラスの中で、1クラスのみを特進クラスとする。成績が奮わない生徒は、授業についていくために努力するし、成績上位の生徒は、さらに上位にある特進クラスに入れるよう頑張る。もちろん、特進クラスの生徒も他のクラスの生徒に抜かれないよう必死になり、その結果、全員が良い刺激を受けることになる。

今年度からは、さらに補習授業での無学年制を導入。高校1年でも上を目指す生徒は、大学進学のための補習が受けられる一方、3年生が高校1年の補習に参加して、基礎の徹底強化を図ることもできる。相互に強い刺激を受け、生徒のモチベーションの向上に役立つことが、今年度の結果で証明されることが期待される。

広い分野のさまざまなイベントで
生徒全員にリーダーの意識を

最初の卒業生として高い実績を残した一期生全員が、中学入学時に高偏差値だったわけではない。しかし、入学時の偏差値が平均以下に近かった生徒を含め、多くの生徒が国公立・難関私立大学に合格している。しかも、そのほとんどが予備校などには通わず、学校主催のさまざまなイベント参加にも積極的に時間を割いていた生徒だ。これは、生徒の自主自立の性格を育成する藤嶺学園藤沢の指導の成果である。

校内では、多種多様な分野で活躍するOBや講師による講演会が行われる。生徒たちはこれに参加することで、通常の授業では得られないいろいろなものを得て、自分の力にすることができる。競技大会ではクラス対抗だけでなく、学年縦割りになる場合も多く、後輩や同級生を導くリーダーが生まれる。競技を通じて個人として伸びるだけでなく、大勢の中で活躍できる倫理観を持ったリーダーは、予備校や塾に通わなくても自信を持ち、自己を成長させる輝きを持つ生徒となる。イベントは文化系から運動系まで多岐にわたるため、リーダーは場面によって変化。最終的には生徒全員が、それぞれの分野でのリーダーとなり、自己を確立することができる。

「個人的なことだけでなく、リーダーとして自分の力を発揮できる生徒は、大学や社会でも自分の道で自分の人生のストーリーを創り、楽しむことができます。そのために今は無駄と思えることでも豊富に経験することが大切なのです」

まだ実績が出ていなかった今までも、このような指導内容が認められたから年々生徒数が増加してきたと語る濱谷校長。加えて、今年度の好実績を踏まえ、来年度の入学希望者にどれだけの変動が起こるのか、楽しみな学校である。

 
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