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中学・高校受験:学びネット

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水戸短期大学附属高等学校

 
  成績・意識の両方を向上させ最難関国立大学合格生を輩出
日本を代表する名園である偕楽園のある茨城県水戸市。その風光明媚な公園にほど近い水戸短期大学附属高校は、県内私学でも有数の進学校である。生徒の意識向上ときめ細やかな指導で、幅広い習熟度の生徒に対応。年々確実に実績を伸ばし、今春、入学時には中層レベルだった生徒を東京大学現役合格に導いたことで、広く県外からも注目されている。

校 長: 田中 睦啓
住 所: 〒310-0851 茨城県水戸市千波町464番地
電 話: 029-241-1573
交 通: R常磐線水戸駅北口から関東鉄道バス(千波車庫・平須・石岡・鉾田各方面行)6番乗場乗車「千波坂上」下車
学生数: 924名 (2007.7.1現在)
ホームページ: http://www.suitan.ed.jp/

 

幅広い習熟度の生徒を伸ばし現役東大合格生輩出

沿線の駅からバスに揺られること10分弱。日本三公園に名を連ねる偕楽園を始めとした、風光明媚な自然環境に恵まれた通学路を行くと、水戸短期大学附属高等学校へとたどり着く。

県立高校への進学希望者が多い茨城県では、私学は受験生の多くが併願生となる。その状況で、今年も三千人を超える受験生が応募し、合格生の中から併願・専願合わせて約1割の生徒が入学した。入学時の素点は生徒によって5割から9割と幅広いが、一人ひとりの生徒に合わせた学習で、3年後の卒業時に目標が達成できるよう指導を続けている。その成果は年々増え続ける現役合格生の数に表れており、今春、東京大学の合格者を含む63名が、東北大学・神戸大学・筑波大学・宇都宮大学といった難関国公立大学へ合格。一方、MARCH系と呼ばれる明治・青山学院・立教・中央・法政大学を始め、早稲田・立命館・学習院・東京理科・関西大学…といった難関私立大へは87名の合格者を輩出、他私立大や短期大学への合格生を合わせると、のべ447名が大学合格を果たすという、高い実績を挙げた。

ただし、この実績にも問題点が残る。茨城県では、東京都内への進学を希望する生徒が多く見られ、県内やその近郊の国立大学に合格できると判定された生徒でも、都内の有名私立大学へ進学する場合がある。また、ある程度の難関レベルの大学に合格したものの、さらに上の大学を目指し、自ら浪人を選ぶ生徒もいる。優秀な生徒ほどその傾向が強く、地元大学への進学や、現役での大学進学をしてほしいという保護者や教師の願いとの差をいかにして詰めていくかが、今後の課題となっている。

受験時のモチベーションを維持し3年で偏差値を飛躍的に向上

こうした高い実績を出した生徒も、入学時から突出した成績を出していたわけではない。例えば生徒Aさんは入学試験の素点377、高校1年時の偏差値は61.5。Hさんは素点293、1年時の偏差値49.6。Jさんは素点265、偏差値48.1と、3名ともに中間層レベルだった。それが卒業を間近に控えた3年時の偏差値では、Aさんが77.7、Hさんが53.9、Jさんが59.5にまで上がり、Aさんは東京大学、Hさんは茨城大学、Jさんは宇都宮大学へと、3名全員が最難関国立・難関公立大学へ、現役合格を果たしたのだ。

先の数字に見られるように、彼らの習熟度は決して高いものではなかった。中学時代に指導した教員からは、彼らの進学先を聞いて、驚きの声が上がったほどである。

では、なぜ彼らが難関大学へ現役合格できたのか。それは彼ら自身が県立高校への受験失敗で自暴自棄になること無く、学習へのモチベーションを保ち続けたことが要因であるのは間違いない。そして、このモチベーションを維持させることが、同校の大きな役割である。そのため、土曜日の授業実践を含む5教科7科目の学習時間を確保し、放課後や夏期・冬期のゼミできめ細やかな指導を行うなど、しっかりとした学力が身につけられることを提示。生徒の意識向上につないでいったのだ。

こうして挙げられた現役大学合格という功績は、後に続く後輩への影響だけでなく、彼らを指導した教員が自分の指導法に自信を持ち、在学生やこれからの入学生に対し、さらに良い指導を行うための基盤となっている。

一年間の努力を認める移動可能な習熟度別コース

入学時の素点が奮わなかった生徒を、卒業時に高い偏差値で送り出すには、ゼミや授業時間だけでなく、学校のシステムそのものも大切なベースとなる。水戸短期大学附属高校では、独自のコース制を実践し、この目標達成に対応している。

入試時の選択で普通科と商業科に分かれた生徒は、それぞれの目標に合わせた授業を受けることになる。商業科の経済情報コースでは、経済や経営系の大学進学を目指しながら、経済学に必要な各資格検定試験を受験できるという、実績プラス実力アップに最適なコースとなっている。

一方、普通科は4コース制。医学・理工系や最難関国公立文系大学への現役合格を目指す「特別大学進学SSコース」、国公立・名門私立大学を目指し、基礎学力定着と確実な受験指導を行う「特別大学進学Sコース」、効果的な学習と進学指導で国公立・有名私立大学合格を目標とする「特別大学進学Aコース」、部活動の充実と大学進学双方を両立させる特別学習プログラムを実践する「進学Sコース」で構成されている。

この中で、特技特待生により編成された進学Sコースをのぞく3コースは、習熟度別クラス編制となっている。入学直後は入試での得点を基にSS→S→Aと分けられるが、1年間を通じ、努力が認められる生徒は上のコースへ変更が可能となる。一方で、入試時の成績が良くても、学習意欲を失っていたり、習熟に前向きな姿勢を見せないで、成績の向上が見られない生徒は現在のコースに居続けることが難しくなる。このため、生徒全員に努力が促されており、入学時に特進Aコースだった生徒で、難関私立や国公立大学へ現役合格した生徒も少なくない。

特徴を打ち出すことで今後の専願希望者の増加へ

移動可能なコース制により、生徒間に良い意味でのライバル心を抱かせている同校だが、学校全体の協調生を養うことも重視している。合宿行事や芸術鑑賞会、校内陸上競技大会、同校の文化祭である仙湖祭(隔年開催)など多数用意されている学校行事では、クラスや仲間同士の協力が必要であり、各々の生徒がともに楽しみながら、社会性を学んでいく。また、プロ野球界やサッカー界にも選手を数多く輩出し、野球・サッカー・柔道・アイスホッケーといったさまざまなクラブへの応援活動も盛んである。

このように多様な魅力を持つ水戸短期大学附属高校だが、現在、併願生と専願生の比率は1対2。この数値を逆転させるため、いろいろな手段が考えられている。そのひとつが、水戸短期大学附属としての特色のアピールだ。

高校時代は生徒にとって通過点に過ぎない。しかし、その時期にどれだけ良い経験や知識を得ることができるかは高校選択の際の重要なカギとなる。自らの将来を考えて、選択できる意識の高い生徒を確保し、「suitanで学べて」「suitanに入れて」よかったと言われるよう、水戸短期大学附属高校は日々進化している。

 
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