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中学・高校受験:学びネット

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千葉商科大学付属高等学校

 
  心とスキルを磨きより高い目標へステップアップ
普通科と商業科を併設し、目標も学力も異なる幅広い層の生徒が学ぶ千葉商科大学付属高等学校。生徒の多様な進路希望を実現するために、チューター制度や検定用補習など、さまざまな教育プログラムを確立させてきた。今年度からは総合学習をさらに充実させ、生きる力を高める新たな取り組みを開始した。

校 長: 森 久人
住 所: 〒272-0835 千葉県市川市中国分2-10-1
電 話: 047-373-2111
交 通: JR総武線市川駅より京成バス約15分・バス停「国立病院」で下車徒歩7分、京成線国府台駅徒歩20分、北総線矢切駅徒歩20分
学生数: 778名 (2007.7.1現在)
ホームページ: http://www.hs.cuc.ac.jp/

 

進路目標をサポートする特別プログラム

千葉商科大学付属高等学校は、市川市の高台に広がる静かな住宅地の中にある。近くには、かつてジュンサイが採れたというじゅんさい池があり、落葉樹が茂る雑木林も点在する。豊かな自然に恵まれた環境で、朝の登校時には生徒たちが坂道を自転車で元気よく上ってくる光景が見られる。

千葉商科大学の付属校である同校は、普通科と商業科の2つの教育課程を併設しており、ここ数年、市川市内や松戸市など地元からの入学者が増加している。同大学へ進学する生徒は普通科で5割、商業科では約7割を占める。その一方で他大学への進学率も年々高まっているため、他大学進学をサポートする体制が整えられている。

2005年度には、普通科において国公立・難関私大を目指す特進クラスを開設した。特進クラスは少人数制で、授業時間を週33時間確保し、1年次より大学受験に重点を置いた授業を展開する。まだ開設から3年目の特進クラスだが、昨年、今年と志願者が増え続け、入学者の学力レベルも上がってきている。人気の理由を、遠藤行巳教頭は「千葉県内の高校では他にあまり例のない特別プログラム」と推測する。

特別プログラムのひとつは、昨年から導入したチューター制度だ。現役の東大生2名が毎週1回ずつ放課後の進学補習授業を担当し、教科を教えるだけでなく受験勉強の進め方などのアドバイスもしてくれる。生徒と年齢の近いチューターは、身近な相談相手として生徒たちからの信望が厚く、モチベーションを高める効果が期待できる。また、大手予備校講師による夏期講座や勉強合宿なども、学力アップのためのプログラムとして用意されている。

特進クラスは2年次より進路目標に応じて、国公立文系・理系、難関私大文系・理系の4コースに分かれる。

一方、普通科「一般進学」クラスは上位・中堅私大あるいは千葉商大を目指し、2年次より文系・理系・千葉商大進学の3コースに分かれる。

商業科は、千葉商大や他の経済・商学部系進学を目標とするが、情報処理技術や簿記など専門的な分野も学べるのが特徴だ。また、簿記を始めとする各種資格を取得するための検定別授業が設定されている。

ITでも高大連携

千葉商科大学との高大連携が進んでいる。商業科だけでなく、普通科の千葉商大コースの生徒も簿記やビジネス基礎などの商業科目を履修できる。加えて、英検や簿記検定などの資格を取得するとポイントが加算され一定のポイント数に達すると、入試の際、優遇措置が受けられる。

その他、大学で行われる高校生対象の授業を受講する体験学習もある。「本校でも大学がプレゼンする機会を多く設け、生徒に興味を持ってもらえるようにしています」と遠藤教頭。

その結果、目的を持って千葉商大に進学する生徒が多いという。従来の商経学部だけでなく、2000年に開設された政策情報学部への関心も高まっている。

政策情報学部には「環境」「文化・表現メディア」など4つのコースがある。いずれも既存の学問の枠にとらわれず、課題を解決していくための実践的な知識と手法、あわせて情報関連の知識と技術を養うことを目的としている。学生は自分で課題を見つけ、コンピュータを利用して研究を深めていく。したがって政策情報学部には最先端のIT技術が集められている。昨年10月には高大連携の一環として、千葉商大と付属高校、市川市の市長室を最新のインターネット技術であるDVTS技術で繋ぎ、三元中継を行った。市長室からは千葉光行市長の動きや声が鮮明に伝わってきて、参加した高校生たちは緊張した様子で市政について質問した。

同校のIT設備は千葉商大と毎秒1ギガビットという高速の光専用ケーブルで結ばれている。現在のようにIT教育が話題になる前から、入学者全員にメールアドレスを発行するなど、一歩先を行くIT教育を実現してきた。今後はIT分野においても高大連携がさらに進むと予想される。

 

現実社会から生きる力を学ぶ

同校では将来を見据えた教育にも重点を置いている。今年度からは、総合学習の時間に新たな2つの取り組みを始めた。

ひとつは1年生を対象とした「クエストエデュケーション(Quest Education)プログラム」の導入だ。「Quest」は“探求”を意味し、現実社会から「生きる力」を学ぶ学習プログラムである。

例えば、NTTドコモや日産自動車・全日空など実在の企業でのインターンシップを教室で体験する。そのうえで、各企業から出されるミッションに取り組む。昨年は、ドコモが「新しい生活スタイルを創る携帯サービスを企画せよ」、日産自動車が「あなたをワクワクさせる『マイファーストカー』を提案せよ」というミッションを出した。生徒たちはチームで協力しながら、情報を集めて資料を作成、プレゼンテーションを行う。優秀な作品は地方大会を勝ち抜いて、全国大会へ出場できる。遠藤教頭は「変化の激しい現代社会を生き抜くには、既成の知識だけでなく、自ら問題を発見し解決する能力とスキルが必要です」とプログラム導入の目的を語る。

総合学習のもうひとつの取り組みは、2年次での「心の教育」である。同校では以前より人格形成を重視し、日々の教育活動にエゴグラムによる性格診断を取り入れたり、ボランティア活動にも積極的に取り組んできた。今年度からはこれらを連動・発展させ、道徳心やマナーといった基礎的な部分からボランティアへと結びつけていく指導を行う。社会でよりよく生きていくために、トータルに「心の教育」をしていく方針だ。

遠藤教頭は、総合学習での取り組みを通じて生徒の意識改革を促したい考えだ。「学力に限らず、何においても、自分自身をレベルアップさせ、手に届く目標からさらに高い目標へと向かってもらいたい」と話す。そのため同校では、生徒が見つけた目標を全面的にバックアップしていく体制が整えられている。

 
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