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中学・高校受験:学びネット

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 京北中学校・高等学校 
 京北学園白山高等学校 

 
   日本をリードする新しい教育
 
「自信がない、自尊心がない、夢がない。そんな生徒になんとか自信を持たせ、夢や希望を発見してもらいたい」。そう願う川合正校長は、就任した3年前から学校改革をスタートさせ、今年は文部科学省も関わる日本初の試みにチャレンジしている。
 京北学園は、男子教育に関わって100年余り。「哲学」をベースにおいた教育理念はそのままに、今、最も新しい教育を推進する学校として目が離せない。

校 長: 川合 正
住 所: 〒112-8607 東京都文京区白山 5−28−25
電 話: 03-3941-6290 (代表)
交 通: 地下鉄都営三田線「白山」駅より徒歩3分、地下鉄南北線「本駒込」駅より徒歩5分
学生数: 中学校  151名
高等学校 561名
白山高等学校 239名 (2003.9.1現在)
ホームページ: http://www.keihoku.ac.jp/

 

学力と社会力を育てる

「社会力のない者がいくら学力をつけても役には立たない」。川合正校長は、コミュニケーション能力、自己表現能力、自己学習力、人間性の涵養など「社会力」と基本・基礎の「学力」が身について初めて「自分で考え、判断し、実行する能力(哲学)を備えた社会の中で役に立つ人間」が育つと考える。
 学校改革のベースには、「社会力」と「学力」をバランスよく得ることで、生徒たちは段階を踏んで成長できるという確信がある。最初はコンプレックスを解消し、自信を持つ。次に自己の可能性が広がり、夢を持つようになる。最後は夢の実現のため自己研鑽、専門大学教育、そして社会へ。
 同校ではコンプレックスを抱えた生徒も多いことから、まずは「自信を持ち、なれる自己を拡大する」ための教育環境を整えることに情熱を注いでいる。

東京大学・千葉大学とのコラボレーション

「学校改革には教師の意識改革が必要だが、内部からだけ変えるのは難しい」と同校では外部と提携し、ダイナミックに改革を行っている。自らも講師を務める千葉大学の教授による出前授業や、教員研修会への参加、日本初の「プロジェクト学習」の導入、そして東京大学21世紀COEによる学力形成支援である。それらは着々と成果を上げており、2年後、3年後が非常に楽しみだと言う。
「大学教授の授業では、それまで授業に熱心でなかったような生徒も真剣に耳を傾ける。教師たちはそんな生徒たちの可能性を新たに見いだすとともに、自らの授業を振り返り、改革を行ったり、ヒントにして向上するんですよ。また中学校の教員研修会(月1回)への教授の参加は、問題ある生徒に対する私たちの見方を変え、真正面から向き合うことを教えてもらったりするので、貴重です」。


日本初の「プロジェクト学習」で真の学力をつける

 千葉大の支援はもう一つある。教育学部の上杉賢士教授が米国のチャータースクールで行われている「プロジェクト学習」という授業を日本版にアレンジし、導入したのだ。このチャータースクールは、1年間プロジェクト学習を行うことによってたちまち学力がアップし、州でトップになったことで有名である。
「プロジェクト学習」とは、いわゆる調べ学習である。ただし、単なる調べ学習と異なるのは、自分が関心のあることであればどんなテーマでもいい点、グループでも個人ででも取り組んでいい点、テーマ設定や計画立案の際に「このプロジェクトがあなたや社会にどう役立つのか」、「達成のために勉強しなければならない教科は何か」を問いかける点にある。そしてこれらの観点においてそれぞれの生徒が取り組めているかを、学習を進める中で教師たちが確認する。学習は、皆の前でプレゼンテーションを行って終了となる。
 まずは白山高等学校1年生が取り組み、続いて京北高校1年生(入学式の1カ月前)が実施し、驚くような成果を出した。教科学習への興味をかきたてたばかりでなく、テーマによっては医学や科学など専門書も読み、パソコンを使ってまとめ、堂々と発表する技術を身につけたのである。
「『対貧血プロジェクト』や『銃犯罪』、「部屋の害虫駆除」などテーマは様々。入学時には挨拶しても、うつむいて小さな声でしか返さなかった生徒が、教授らやマスコミもいる大勢の前でしっかりと発表していました。すっかり自信をつけ、これがきっかけとなって進む道がみつかった生徒もいるかもしれません。後は放っておいても自己研鑽していくでしょう」と川合校長は微笑む。

東京大学21世紀COEからの支援

 今春スタートした東京大学「基礎学力研究開発センター」による支援。これは、文部科学省の指定によるもの。今年は中学1年生を対象に毎週3日間の全授業を東大の教授や研究員が観察し、教師とのカンファレンス、保護者へのフィードバックなどを実施し、生徒個々の状態を捉えた上で学力の向上を支援していこうとする試み。本校は、全国の教育機関の中から「学校自治体ボード」として選ばれた30団体の中で唯一の私立中高である。
これから5年間、せいとたちの学力形成のための手法の模索が続けられることになっている。
 先日1学期末の保護者会が東大の先生を交えて行われ、様々な有益な指摘がなされていた。例えば、家庭学習時間と成績について「必ずしも長時間する生徒ほどよい得点という結果ではなく、むしろその逆ともいえる結果」が出た。「長時間かけてやっているお子さんには集中して切り上げられる援助をしていただくことが苦手意識を取り払うのによいかもしれない」などの秋田喜代美助教授の、生徒を熟知された上でのお話は説得力があった。
「従来、教育はコップに水を一杯にするような詰め込み教育だった。それを反省してゆとり教育が生まれたのに、それを充実させるスキルがなかった。京北では、それを求め、小学校・中学校で張られたマイナスのレッテルをはがし、子どもたちの可能性を支援したいと思っています」と川合校長は力強く語った。

 
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