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中学・高校受験:学びネット

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賢明学院中学校・高等学校

 
  コース新設と高度な英語力養成
創立51年目から始まる学校改革
今年創立50周年を迎える賢明学院中学校、高等学校は「最上を目指して最善の努力を」を合言葉に女子教育において確固たる地位を築いてきた。教育に求められる社会的要請が多様化した現在、一人ひとりの夢の実現に向け創立者の教育理念を礎に“進路保証”面から学校改革に着手する。来年度のコース新設と最新設備による高度な英語力養成は、51年目からの歴史を紡ぐための改革の始まりと期待される。

校 長: シスター秋田みゑ子
住 所: 〒590-0812 大阪府堺市霞ヶ丘町4-3-30
電 話: 072-241-1679
交 通: JR阪和線「上野芝」駅から徒歩15分、南海高野線「堺東」駅から南海バス「霞ヶ丘」停留所から5分
学生数: 362名 (2005.11.1現在)
ホームページ: http://www.kenmei-gakuin.ed.jp

 

カトリックの精神に基づく
全人教育で確固たる地位

 同校創立の起源は18世紀後半のフランス革命時にまでさかのぼる。キリスト教が禁止されていた当時のフランスにあって、「聖母奉献修道会」の創設者マリー・リヴィエは「ひとりの子どもの魂を育むことは、一つの世界を治めることに匹敵します」と説いた。リヴィエの教えは世界18カ国で建学の精神として受け継いだ姉妹校で今に息づいている。同校はその精神を大阪の地で50年間、忠実に守り続けてきた女子のためのカトリックスクールである。

 周囲は閑静な住宅街と併設小学校、幼稚園が並ぶ静かな教育環境にある。門をくぐると季節の花々で囲まれたマリア像と、地元堺市出身の与謝野晶子の歌碑に迎えられる。整然としたグランド、掃き清められ楚々とした校内から教育理念が伝わってくるようだ。

 決して新しい校舎ではないが、廊下や教室の窓枠は磨きこまれ、大切に扱われてきた輝きを放っている。豪華ではなく質素であることが清々しく、そこから学生達の日常を推し量ることができる。同校では生徒たちが毎日、丹念に掃除をする。自らの学び舎を美しく保つことは当然のことのようだが、同校では自らのためではなく「他者のために美しく保つ」という姿勢を持つよう指導が行われる。カトリック教育における“奉仕”の精神である。

 「他者のために」という思いはまた、様々な他者を認め、たとえ意見の対立する相手に対してもそれを認める寛容さに通じる。同校では折に触れ世界情勢について考える機会を提供することを忘れない。意見の対立から平和が脅かされる現実を、世界の一員として受け止めることは、真の国際理解教育の根幹を築かせるものである。国際理解の一環としてフィリピンでの里親運動を、全校を挙げて展開している。親を失った現地の子ども達を支援するため、月1回の「粗食の日」を設けている。この日は全員、質素なお弁当で我慢し節約した昼食代をフィリピンの里親運動を行う団体に寄付するというものである。

 「ともすれば教育の世界までもがブランド志向、豪華主義に向かう風潮がありますが、本校ではこれまで培ってきた女子の全人教育を今後も推し進めていく考えです」と同校の篠原康二教頭は語る。200年以上たった現在も創立者の教育に対する考えは寸分ぶれることがない。

中高一貫「6年型」2コースと
進路を絞り込んだ高校からの類型コース

 普遍的な教育理念を堅持しつつ、現代社会が求めるニーズに応えていく使命は、創立50年の節目を迎えた同校の新たな課題である。男女共同参画の考え方から今後ますます女性が活躍する場は増えるだろう。そんな時代の流れを受け、やがて社会へ羽ばたく生徒たちに「なりたいと願っている自分との出会い」を同校は約束している。そのための支援第一歩が進路保証であり、今回の学校改革の柱である。

●新コース制

 中高一貫教育のメリットを活かし中学校に2006年度より「6年特別強化コース」と「6年特進選択コース」を新設する。特別強化コースは難関国公立大学への現役合格に必要な学力を先取り学習を中心につけていく。募集人員は30名で、高校進学時に外部生との混合クラスにはしない。特進選択コースはじっくり基礎学力を養成しながら、高校進学時に薬学・医療系進学か、外国語系大学への進学かを選択する。募集人員は30名で高校進学時に外部生との混合クラスを編成する。
高校は「T類」と「U類」に分かれる。「T類」は国公立文系、難関私大文系、薬学・医療系進学を目指す。募集人員は65名。「U類」は外国語系学部を中心に有名私大進学を目指す。募集人員は35名。中学校、高校ともに受験時に第2志望合格制度(回し合格)がある。

 同校では上智大学、神戸女学院大学、聖心女子大学をはじめとして65校もの大学に指定校推薦枠を有しているが、篠原教頭は「これからは最後の最後まで一般入試にこだわって欲しいと思っています。全員がセンター試験を受けるくらいの覚悟で進路指導に当たりたい」と語る。

●CALL(Computer Assisted Language Laboratory)教室を新設

 これまでも夏期長期休暇を利用した短期留学制度や交換留学制度など英語特化教育に力を注いできたが、今年度、新設されたCALL教室はハイレベルな英語力の養成に強い力を発揮すると期待されている。外国語を学習する上でリスニングやスピーキング能力を高めることは不可欠だが、インターネットで世界の新聞など生きた教材を使って授業を進められるという点で、CALLは画期的システム。同校では英語学習に限って使われるが、メールによるネイテイヴとの文通や、英語によるホームページ作りを可能にするなど利用範囲は幅広い。センター試験やTOEFL、TOEIC対策のソフトも充実しており、自主学習にも効果的という。無論、授業でも生徒の集中力は途切れることはない。

 なお、進路相談は随時行われるが、早い段階から関西一円の大学を招き進路ガイダンスを実施し、進路選択に十分な情報を提供している。

保護者との連携が
生む教育効果

 名物行事の一つとして親しまれ、毎年大盛況の「学院交歓バザー」は、生徒、教職員、保護者、地域住民の良好な関係を端的に物語っている。日曜日に開かれるバザーだが、開門前から地域の人々が列をなして並ぶほどの盛況ぶり。小学校から高校までの生徒と、その保護者が工夫を凝らしたイベント、味で腕前を競う屋台の数々、「ないものはない」と言われるほどの品揃えのバザーである。

 一大イベントを核に生徒、保護者、シスターや教職員の全てが、その日一日の成功を願い奔走し、そして楽しむ。そこに生まれる協調や共感が賢明学院の教育の一要素となっているようだ。

 保護者と教職員、そして地域住民との安定した関係性の中で、生徒たちは自己を磨き、自分自身を育てていくことに目覚める。その目覚めが将来像を思い描かせ、進路に具体性を持たせ、自己研鑽しやがて目標を達成する。卒業生の言葉にはそんな賢明スピリッツを感じさせるものが多くある。

 50周年を機に始まったばかりの改革に生徒、保護者はもちろん地域や教育関係者が注目している。

<お知らせ>
学校説明会を11月12日(土)午前10時より開催

 

 
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