サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

大阪国際滝井高等学校

 
  テーラーメイド教育による高い育成力
社会的要請に応え、女子教育を貫く
生徒一人ひとりの能力、資質に決め細やかに対応しながら、3年間で大きく成長させる大阪国際滝井高等学校のテーラーメイド教育が高い育成力を発揮している。今年4月、民間企業出身の校長が就任、女子教育に対する新たな社会的ニーズに応えるため、“外部からの視点”で学校改革に取り組んでいく。「改革はスピード」という新校長のもと、創立76年目の伝統校の変革が注目される。

校 長: 中田 碩也
住 所: 守口市馬場町2-8-24
電 話: 06-6996-5691
交 通: 京阪本線「滝井」駅から徒歩5分、地下鉄谷町線「太子橋今市」駅から徒歩8分
学生数: 573名 (2005.11.1現在)
ホームページ: http://www.takii-h.oiu.ed.jp

 

新校長が目指す「開かれた学校」

 京阪本線「滝井」駅から程近く、「大阪国際学園前」の交差点に、ダークブラウンの校舎がひときわ堂々と見えるのは、そこにかかった垂れ幕のせいだろうか。バレーボール部のインターハイでの準優勝を祝う垂れ幕である。部員の健闘、それを支えた指導陣の熱い思いが風にはためいていた―――。

 今年4月、新しく校長に就任した中田碩也(せきや)氏は長く企業人としての経歴を持つ。教育現場は初めてだ。だが、一般に学校運営に外部評価制度など“外部の視点”が求められていることは、すでに社会の共通認識となっている。こうした時代の要請を受け中田校長が就任したのは言うまでも無い。就任直後の学校に対する印象について中田校長は
  「カルチャーが違う」と感じたと言う。「なぜ、もっと学校をオープンにしないのか。外から見えるようにすることの必要性を感じました」と振り返る。目指す改革とは、いわゆる「開かれた学校」である。

 物理的に開かれた学校は安全面から疑問視されかねない今日だが、情報や方針を積極的に発信していく、真に開かれた学校は生徒、保護者や地域からの信頼を得ることは間違いない。「すばらしい取り組みをしていても外部に上手く伝えきれていないと感じました。過大に広報するのは良くないが、ありのままの姿をもっと知っていただかなければならないのです」と開かれた学校への覚悟を見せる。

生徒の求めを見抜く教師
教師の真剣さを見抜く生徒

 第一に伝えるべきことは「高い育成力」だという。同校は毎年、難関大学への合格者を出しているが、世にいう“進学校”ではない。入学してくる生徒は学力、資質において実に多様を極める。個性が豊かな分、伸び方もさまざまだ。画一的な指導は通用しない。保護者の期待も難関大学への進学、将来へ向けたキャリアデザインなど進路保証に対するものと、自らを律しルールを守る、他人を思いやれるなどの人間教育へ寄せる期待も大きなウエイトを占めている。

 それに応えるべく、教職員はこれまで一人ひとりの生徒が何を欲しているのか、何でつまずいているのかを見抜く力をつけてきた。迷い、悩む生徒の側もシビアな目で教師の真剣さを見抜いている。まさに真剣勝負の中で信頼関係が育まれ、生徒は大きく成長を遂げるのである。

 小学生の頃から不登校だった生徒が、日々の活動の中で夢中になれる自分自身を発見し、自信を得て生き生きと学校生活を送った事例もある。個に応じた指導と一口に言っても、問題を抱えた生徒を前に即実践するのは困難だ。教師の側の経験則が問われる。「画一的指導(既製品)に生徒を合わせるのではなく、テーラーメイドの教育を提供していきます。教員の負担は大きいですが、それができるだけの教員が本校にはいます」と中田校長は自信を見せる。

 日頃、生徒と直接関わる担任の先生の中には、「いつも叱ることが多かった生徒が卒業していく時、『先生が叱ってくれたことはみんな正しかったよ』と言いに来てくれました」と言われて自信をもつことが多い。叱ってくれた先生に素直に感謝の気持ちを伝えられるようになった時、その生徒は確実な成長を遂げたといえるだろう。

 1929年創立の同校は大阪国際大学をはじめ、大学院、短期大学部、幼稚園、および大阪国際大和田中・高等学校の開校と、発展を遂げてきた学校法人大阪国際学園のいわば源流的存在である。創立から今日まで76年間を女子教育ひと筋に歩んできた。今後も女子教育の普遍的な人間教育の部分を継承しながらも、男女共同参画社会への対応、価値観の多様化といった側面からも社会が求める新たな女子教育の提供に邁進する考えだ。

国際科と普通科の4コースで
描くキャリアデザイン

 国際科では半年〜1年間の長期留学制度を採り入れている。国際科の教育目標である「英語運用能力の向上」「異文化理解の推進」を達成するため、オーストラリアのブリスベン市内に5校の長期留学のための提携校を確保している。留学期間中は現地校での出席や成績評価が単位認定されるため、1年間留学しても3年間で卒業できる。現地でのサポート体制も万全で、これまで一度のトラブルも無く長期プログラムを終えている。

 1年間留学から帰った生徒は、語学力は無論、留学先の事情通になるばかりか、外から日本を見ることができ、ひいては自分自身を見つめなおす機会も得て大きく成長するという。この春、卒業した留学経験のある生徒は在学中に英検準1級を取得している。

 また、全校生徒を対象に毎年約6名の生徒を選抜し、カナダもしくはオーストラリアの姉妹校に4〜6週間の交換留学生を送り出している。この交換留学制度では同校独自の奨学金制度があり、学内推薦により留学費用が免除されている。1年次からのネイティヴスピーカーによるオーラルコミュニケーションの授業はもちろん、修学旅行でも語学研修が盛り込まれており、英語を学ぶ環境は十二分と言える。なお、ネイティヴスピーカーで日本の教員免許を取得している教員がいるのも珍しい。

 今年度から導入された普通科チャイルドケア(幼児保育進学)コースでは、併設大学、短大との連携しながら実践的授業を多く盛り込んでいる。家庭科の授業を一歩踏み込み、「児童文化」「フードデザイン」「発達と保育」など幼児保育に必要な学習を重ね、併設短大へ進学の際は同校で取得した単位が大学の単位として認定される。併設短大へも無試験入学が保証されており、5年間一貫の幼児教育が実践されている。

 ナーシング(看護進学)コースでは今年初めて17名の卒業生を送り出した。うち延べ16名の生徒が看護専門学校への合格を手にし、医療への道の第一歩を踏み出した。同コースでは看護系学校への進学を前提にした授業体制で、看護師を講師に迎えての食事介護、包帯使用法、血圧測定などの実習にも取り組んでいる。

 中田校長が「ここ1〜2年で実績を出す」と明言するのはエクセレント(特進)コースだ。国公立、難関私大への進学を目標とするコースで、週35時間の授業時間を確保。受験指導と受験期の精神的サポートにも力を入れている。

 アカデミック(標準)コースでは基礎学力の向上を目指しながら、併設大学や短大の授業を高校在学中から受講できるコース。幅広い分野での実学の基盤をつくり、併設大学への進学で、栄養士、訪問介護員、認定心理士、中学校、高等学校教諭免許(英語・保健体育など)各種資格の取得も可能。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.