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中学・高校受験:学びネット

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京都女子中学校・高等学校

 
  幅広く学ぶ「中高大一貫コース」新設
京都女子中学校・高等学校は、2003年度に中学にコース制を導入。難関国公立大理系に焦点を合わせ、理数系を集中的に学べるコースを設けた。来年度は、中高一貫教育をさらに発展させた新コースを開設。大学までを含めた中高大一貫教育プログラムにより、国際社会で活躍できる女性の育成をめざす。緒方正倫校長は「国公立大学進学コースと並ぶ、本校のもう一つの大きな柱へと育てます」と新コースにかける意気込みを語る。

校 長: 緒方 正倫
住 所: 〒605-8501 京都市東山区今熊野北日吉町17番地
電 話: 075-531-7334(入試対策室)
交 通: 京阪「七条」駅より徒歩15分、JR・近鉄「京都」駅より市バス「東山七条」停留所下車徒歩5分、阪急「河原町」駅より市バス「東山七条」停留所下車徒歩5分
ホームページ: http://web.kyoto-inet.or.jp/org/kgs-j/

 

京都女子中学校・高等学校は、京阪「七条」駅より徒歩15分の距離にある。東山七条から豊国廟へと続く女坂を上っていくと、緑豊かな京都女子学園のキャンパスが見えてくる。広大な敷地には幼稚園から大学院までが併設され、知的で落ち着いた雰囲気を醸し出している。
学園の前身は、私塾「顕道女学院」。「仏教に基づく高い教育を女子に受けさせたい」との願いから106年前に創設された。その建学の精神は総合学園へと発展した今も脈々と受け継がれ、社会で活躍する多くの人材を輩出している。

国公立大学への「2L」「2S」

同校は今から40年近くも前に中高完全一貫カリキュラムを導入するなど、時代のニーズを先取りする形で種々の改革を進めてきた。
2003年度には中学にコース制を導入。目標とする進路に応じて選択する「2L」「2S」の2コースを設けた。両コースともに国公立大を目指すが、「2S」は主に難関国公立大学理系学部への進学を強力にサポート。生徒は必修科目として理数分野のより発展的な内容を学ぶ。

当然ながら理数教育の水準は高い。今年度、文部科学省が所掌する科学技術振興機構(TST)より「理数大好きモデル地域校」の指定を受けた。これは、科学館や大学等との連携によって理数教育の振興・科学技術理解の推進を図る、小中学校のモデル校のことである。

中学・高校合わせて、生物室・化学室・物理室など6つの実験室があり、設備も充実している。授業では、生徒の興味や好奇心を刺激するために実験を多く取り入れている。

林信康中学校教頭は「『2S』だけでなく『2L』の生徒も大喜びで実験に取り組んでいます」と話す。

2006年度入学生より中学3年次からはコースの名称が「2類」「3類」に変わる。「2類」は、それまでの「2L」から継続するコース。「3類」は、2年次までの「2S」の生徒と、新たに「2L」からコース変更した生徒とで構成される。
高校進学後、「2類」は主に国公立大学や私立理系を、「3類」は難関国公立大学を目指す。
その他、高校では「1類」へのコース変更も可能だ。このコースは、受験科目が3教科以下の私大文系受験を想定したカリキュラムが組まれている。

中高大一貫の「ウィステリア」

 来年度、中学に新設する「ウィステリア(wisteria)」コースは、既存の2コースとはその目標も教育内容も異にする。京都女子大学への進学を前提とした10年間の「中高大一貫コース」である。国際教育に力を入れ、21世紀社会に活躍するリーダーを育成する。コース名は英語で「藤の花」の意。同校の校章である「下がり藤」から名づけられた。
「従前から、総合学園『京都女子学園』を明確に打ち出すコースの必要性を感じていました」と緒方校長。

 現在も、高校の卒業生のおよそ3分の1が京都女子大学へ進む。中高と大学とが連携して教育指導に当たってきたが、なお一層教育システムの充実を図っていく。
来年度より中高大一貫教育がスタートする。
「受験勉強に多くの時間を割かなくて良い分、幅広い教育を実現できます」と緒方校長。
  例えば、フィールドワークなどを取り入れた「プロジェクト学習」。自ら選んだテーマについて調査・研究し、成果を発表する。
また高校1年次より、第2外国語会話を必修とし、生徒はドイツ語・フランス語・中国語のいずれかを選択する。高校3年次では高大連携講座において大学生とともに大学初修外国語を学ぶ予定。

語学に限らず、高校3年次では高大連携講座を積極的に取り入れる。生徒たちは大学の教室で一般教養科目や入門的な専門科目などの講座を受講。これらは大学入学後に正式な単位として認定されるため、大学ではいち早く専門学習に専念できる(予定)。
「京都女子大学の就職決定率は例年90%以上。卒業生は企業に勤めたり、教員や公務員として様々な分野で活躍しています。いわば出口が保証された環境と言えます。生徒たちには、余裕をもって自分の特性を伸ばし、広い世界へと大きく羽ばたいてほしい」と緒方校長。 

募集定員は、内部進学者を除く約30名。選考方法は他の2コースと異なり、小学校の成績や活動記録、特性などを総合的に判断し、受験を認める。

自分に限界を設けない

 同校は毎年、京大を始めとする国公立大に約100名の卒業生を送り出す進学校。生徒たちの学習に対するモチベーションも高い。
  高校の野崎幹彦教頭は「一般的に女子は、あらかじめ自分に限界を設けてしまうため伸び悩むと言われますが、本校生徒には当てはまりません。もともと意識の高い生徒が入学してくるうえに、先生方の熱心な指導が効果を上げています」と話す。

 毎年開催される「先輩との懇談会」で、社会の第一線で活躍している卒業生たちから受ける影響も大きい。
また「自分の可能性に壁をつくらない」のは同校生徒の気風でもある。生徒たちは勉学に励みながら、クラブ活動や学校行事にも熱心に取り組む。
毎年9月に体育祭、10月に文化祭が開催される。難関大学をめざす高校3年生にとっては一分一秒も惜しい時期である。しかし、生徒たちは受験勉強と行事を両立させている。
「卒業生は『あの時期の体育祭と文化祭は辛かった』と言いますね」と緒方校長。しかし、彼女たちは続けて「その辛さを乗り越えたことで、以後の集中力につながった」という。
  限られた時間を有効に使い、目標を実現するための努力を重ねる。その原動力を生み出しているのが、仏教精神に基づく「人間教育」とも言える。宗教の授業や礼拝等の宗教行事を通じて培われる「今の自分の心のありよう」をしっかり見つめる習慣が、一人ひとりの生徒の可能性を大きく伸ばしている。

 
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