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中学・高校受験:学びネット

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京都橘高等学校

 
  生徒の居場所のある空間で 「オンリーワン」への道を目指す
 
 昨年、創立100周年を迎えた京都橘高等学校。共学化も4期目となり、昨年度には共学第1期生が、国公立大学合格者30名・関関同立合格者110名という輝かしい実績を残して卒業した。
 しかし、受験生1200名(昨年比200名増)、入学者375名(定員20%超)、定員の95%が専願入試という高い入学希望率は、単に大学入学実績だけで出てくる数字ではない。授業改革や新コース制度など、様々な学校内の充実感が総合して導き出したものである。

校 長: 木内 正廣
住 所: 〒612-8026 京都市伏見区桃山町伊賀50
電 話: 075-623-0066
交 通: 京阪電車桃山南口駅より徒歩5分・JR奈良線桃山駅より徒歩10分・近鉄桃山御陵前駅より徒歩15分
学生数: 高等学校 1,043名(うち男子220名) (2003.5.1現在)
ホームページ: http://web.kyoto-inet.or.jp/org/tatibana/

 

全コース共学化し さらに新たなシステムを導入

 教育目標に「自立・共生」を掲げる京都橘高校では、生徒の可能性を拓き、希望進路につなぐためのコース制を従来より行っていたが、本年度よりこれを改革。様々な新しい制度とあわせて、生徒の進路をさらに広げていく。
 特別進学(B)コースは、難関国公立・私立大学現役合格を目指すコースで、難関国公立大学を目指すハイレベルな「BUクラス」も設置されている。週3回行われている7〜8時限授業や長期休暇中の講座を含め、各授業内容のさらなる充実化を図る。
 国際教育(C)コースでは、今まで生徒の選択制となっていた1年間のオーストラリア留学を全員必修とし、10週間の中期語学研修は行わないことになった。入学後、1年生は翌年1月から行われる留学のため、日常英会話は扱えるように準備を始める。留学中はTOEFLなどの英語検定試験合格を目指し、帰国後は飛躍的に高まった語学力を生かして大学への進学に向けて全力を尽くすことになる。

 最も変化を求められているのが、総合進学(A)コースだ。最も幅広い生徒の希望進路に合わせるため、演劇や看護医療現場、工学技術などの多分野から講師を招いたり、実際に現場を見学したりといったメニューで、通常の高校生の授業とは異なる視点から、将来の目標を選ぶことができる。無論、学力向上による進学実績UPも目標とされており、週1回7時限授業が行われているが、基本的にはクラブとの両立がうたわれている。昨年度の春の高校バレー大会3位という好成績や、本格的ブラスバンド、実力を上げているサッカー部などで活躍している生徒には、このコースを選択した生徒が多い。また、Cコースで行われていた海外中期語学研修も、Aコースでの導入が検討されている。
「通常は入学時にコースを決めるのですが、どうしても途中で進路を変更したい生徒もいます。そこで、成績によってAコース・Bコース間では1年次の終わりにコースを変更することが可能になっています」と、柔軟な姿勢を語るのは木内 正廣校長。ただしCコースは留学の関係上、コース変更は不可となる。
 どのコースにおいても、生徒が満足できるプログラム作りに現在も取り組んでいるので、今後も年を追うごとに良い改革が成されていくと予想できる。また、今年度より全コース共学となり、男女相互に影響を与えながらさらに実力を上げていくことが期待されている。


生徒の意見を十分に採り入れた 授業改革と環境改善で 自分の居場所のある学校づくり

 授業改革はコース制のみに行われているわけではない。1学期の最後には生徒の授業に対するアンケートが行われ、各教員の授業態度や方針に対する生徒の意見がクローズアップされる。それを反省点として、2学期以降の授業改善につないでいくのだが、教員同士でもこの結果を議題とした話し合いが行われ、教員が互いの良い点・悪い点を是正することで、横のつながりを深めていくのも目的とされている。このほかにも、予備校の講師が特別授業に来校する際には、そのノウハウをわが物にしようと、教員も真剣に授業に聞き入る様子が見られるという
「少子化、長引く経済不況、公立校の改革など、私立校には今後もさらに逆風が吹き荒れる状況が続くでしょう。その中で京都橘が受験者を増やしていくことができているのは、教員が一丸となっているというのも大きな要素です。これにより、橘全体が今何を求め、何を目標としているかを教員全員が把握し、それぞれの言葉で熱意を持って中学校に話してくれることが、何よりの広報活動になっていると思います」。
 また、授業見学も行われており、見学後には必ずアンケートが採られる。今後は、保護者や中学校関係者、私塾関係者などにも授業見学の門戸を開き、幅広い意見を求めるとともに、外部に見られても何ら問題のない授業づくりをすることが当面の課題となっている。

 生徒に人気のある学校づくりの一端を担っているのは、生徒自身である。男子生徒の入学とともに、さらに活発化している生徒が各クラスの意見をまとめ、教員と直接話し合うことで、生徒が何を望んでいるかを確実に教員に知らせることになる。
「今後、男子は女子生徒の約3分の1の数まで増える予定です。それにより、男子生徒の希望するクラブや行事にも対応していかなければならなくなるでしょう。それにどこまで十分な環境を与えることができるか、今から頭を悩ませなければなりませんよ」。
 男女が性差を認め合いながら、互いに自らの居場所のある学習空間を作り出している京都橘高等学校。その居場所で十分に腰を据え、自分の生き方を見つめ、自らがオンリーワンとなれるような進路を目指していくことを目標に、指導が日々行われている。
 環境整備も行われており、現在、来年3月の竣工に向けて、第二体育館の建設が着々と進められている。バレーコートなら屋内2面、屋上にテニスコートを配した非常に規模の大きな体育館だけに、生徒はその完成を待ち望んでいる。

 
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