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中学・高校受験:学びネット

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大阪体育大学浪商中学校・高等学校

 
  今こそ建学の精神を見つめ直し
社会に貢献できる、個性豊かな人材育成を
 関西空港や淡路島、神戸、遠くは明石大橋まで一望できる絶景のロケーションを誇る大阪体育大学浪商中学校・高等学校。大阪体育大学と共有する広大なキャンパスを捉えた空撮はホームページで閲覧でき、圧巻だ。ここ大阪の南部・熊取町の自然豊かな校内には、コロナ禍の緊急事態宣言が解除され分散登校する生徒の姿があった。同校は来年学園創立100周年を迎える大きな節目にあり、地域を代表する進学校、大阪を代表するスポーツエリート校をめざし邁進中である。新しくスタートする高校のコース編成、専門性の高い学びに注目したい。

校 長: 清水 俊彦
住 所: 〒590-0459
大阪府泉南郡熊取町朝代台1番1号
電 話: 072-453-7001(代)
交 通: JR阪和線「熊取」駅より
南海バス「浪商学園前」下車すぐ
南海本線「泉佐野」駅より
南海バス「浪商学園前」下車すぐ
生徒数: 95名(中学校)
699名(高等学校)
ホームページ: http://www.ouhs-school.jp/ouhsjhs/

 

伝統校の歴史を大切に
時代を拓く教育活動を展開

 大阪体育大学浪商中学校・高等学校は今年12月、熊取キャンパスへの移転30周年を迎える。昨年は中学校の50周年を祝い、さらに来年は高校の100周年記念式典が盛大に開催される予定だ。生徒だけでなく、卒業生や保護者、関係者を招いて喜びを分かち合う。

 清水俊彦校長は、「伝統校の歴史を紡ぎ、さまざまな記念式典を祝えることに感謝の気持ちでいっぱいです」と話す。今年度はコロナ禍で臨時休校のなか異例のかたちでスタートを切ったが、中高の入学式式辞では、「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」という建学の精神を挙げ、さらにわかりやすく解説し、「今、ここに精一杯生きることで、知識や技能を身につけ、心身を鍛え養い、世の中で役に立つ人になってほしい」と思いを語った。そして、基本的な感染予防行動をとって自分自身が感染しないこと、そしてその行動が他者への感染を防ぐこと、また、学習面についても、学習の目的を理解し、自宅での学習時間を自己管理する能力を育ててほしいとメッセージを送った。

 学園の創立100周年を機に、来年度より高校のコースが一新される。新しい時代に対応した人材の育成をめざす5つのコース編成になっている。まず、グローバル教育やキャリア教育を通して人材育成に力を入れる「進学・未来型探究領域」には3つのコースを設置。大阪体育大学との連携やスポーツ教育を通して人材育成に力を入れる「スポーツ科学領域」には2つのコースを設置する。

 全コースに共通するのが、総合的な探究の時間を多く取り、社会の問題点を主体的に学び解決に結びつけていく「探究」の機会を増やしていくこと。各コース、各自にあった選択から、社会の問題を身近に感じ、その問題を解決する力を養い、社会に貢献できる人材育成を目指した3年間のカリキュラムを設定する。

探究型学習を主軸に
高校のコース編成を一新

清水 俊彦 校長

 2021年度から高校で始まる5コースの特徴について、工藤哲士教頭から説明を受けた。

〈進学・未来型探究領域〉
●進学アドバンスコース

 有名私立大学、国公立大学をターゲットにした大学進学指導に重点を置く。将来の夢を実現する進路を見出すため、課題探究学習を通して多様な出会いや体験の機会を提供し、生徒の持てる力を引き出す。また、平日7時間目授業終了後は、外部講師や予備校も含めた協力体制も構築しており、学習サポート体制はグレードアップする。

●進学グローバルコース

 第一に自国と近隣地域の社会や文化を理解する事が大切で、その上で国内外ともに活動、活躍の場を広げてほしい。関西空港への好アクセスの影響から台湾、韓国、中国等との交流実績もあり、英語だけでなく中国語、韓国語の講座も開講する。また留学をはじめとした体験型学習、さらに課題探究を通して解決能力を養い、グローバルな考え方を獲得できる機会を提供する。

●探究キャリアコース

 多種多様な将来像を目標にする多くの生徒を受け入れる、定員数の多いコース。課題探究やコース独自の行事を通して体験学習、分野別説明会、職業体験、大学見学会、専門分野のスペシャリストを招いての体験会、講演会など多彩な行事を計画している。自分の将来に生かせる、本当に学びたい進路を早い時期から見つけることができる浪商キャリア計画に期待してほしい。

〈スポーツ科学領域〉
●進学スポーツコース

 大阪体育大学をめざす生徒のほか、近年は健康・医療・看護・福祉の分野に進学を希望する生徒も多数いる。コース改変後は2年生から文理を選択でき、医療系をはじめ文系、理系の私大対応も可能なカリキュラムに変わる。大阪体育大学への内部推薦枠が最大のコースで進学後は教員、公務員、一般企業にも活躍の場が広がっている。大学との更なる連携により、スポーツマネージメント、スポーツ心理学等のスポーツ科学、教員養成に向けた授業も行う。これは他校にはない画期的な試みである。

●探究スポーツコース

 体育の授業時間数が圧倒的に多いのが特徴。器械体操・球技・武道など多くの競技に触れて様々な競技の特性を理解することにより、自分の専門種目の競技力を高めていくのが狙いである。進学スポーツコースと同様、大阪体育大学との連携を密にとり、スポーツバイオメカニクス、スポーツコーチング、生涯スポーツ、健康スポーツ、スポーツ心理学などスポーツ科学の専門分野についても学習する。また自分が取り組むスポーツについては探究活動を行い、プレゼンテーションの機会も設定している。

コロナ禍で見直された
クラブ活動の意義

 クラブ活動が盛んであることも同校の大きな特色で、部活動参加率は82%以上。運動部が17クラブ、文化クラブが7クラブあり、クラブ単位でも分散登校をしてミーティングを行った。練習はできなくても、部員が顔を合わせることで生まれたエネルギーは大きい。特に、高体連の大会や夏の甲子園が中止となったことを受け、3年生のメンタルケアにも尽力したという。

 また、大半の運動部は近畿、全国レベルを狙う成績を収めているため来年度より強化クラブという枠をなくし、全クラブ強化という位置づけのもと再出発する。

 そのほか、浪商スポーツクラブ(NSC)という特筆すべき制度がある。NSCは同校のクラブにはないスポーツ活動で、一定条件を満たし、学校が承認した活動に適用される。現在は、BMX・空手・競技エアロビック・バトントワリング・キックボクシング・ボクシングの選手たちが近畿、全国、世界大会などで活躍している。

 6月からは、生徒たちは毎日登校(分散登校)する日常が戻ってくる。アフターコロナについて、清水校長に伺った。

 「登校が再開しても、勉強の遅れを取り戻しつつ、子どもたちの心のケアを十分に行っていきたい。幸い、本校にはスクールカウンセラーとして公認心理師が常駐し、今までも生徒・保護者の学校生活における悩みや相談に応じてきました。これからはカウンセリングルームだけでなく、図書室や保健室でも同様の役割を担い、教職員の意識の共有を図っていきます。7月初旬と8月にも保護者面談を行う予定です。そして生徒たちには、日常生活を取り戻せたことにしっかり感謝して、学校生活を楽しんでほしい。一丸となってこの難局を乗り越えたい」

 
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