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中学・高校受験:学びネット

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此花学院高等学校

 
  生徒の希望を留学先に直接交渉 今、学びたいことを叶える学校
「国際」に取り組んで15年の実績を持つ此花学院高等学校は、大学への進学を前提とした「国際コース」から一歩進んで、高校時代に学びたいこと、経験したいことをサポートする体制を整えている。語学留学はもちろん、スポーツ技能の向上やライセンス取得のための留学など豊富な経験をもつ。将来に向け環太平洋から欧州を含めた相互留学制度のネットワークづくりの構想も膨らませている。

校 長: 平井 周
住 所: 〒544-0021 大阪市生野区勝山南2-6-38
電 話: 06-6716-0003
交 通: JR桃谷駅下車 徒歩10分・JR寺田町駅下車 徒歩10分
学生数: 639名 (2005.7.1現在)
ホームページ: http://www.konohanagakuin.ac.jp

 

おとなの物差しではなく
子どもの夢と目標で留学

1990年に留学制度を導入して以来、同校は国際化推進のための教育に力を注いできた。その後、多くの公立、私立高校で「国際コース」が設けられ、人気は依然高まっている。この状況について平井周校長は「大学で学ぶための準備段階としての「国際コース」が多いのではないでしょうか。私どもは高校生が今、学びたいこと、体験したいことを叶え、かつ将来設計への糧となる「国際」でありたい」と話す。

大学への進学を将来の職業、ビジネスに直結させて考える風潮があるのは確かだ。そして、職業選択に有利にはたらく大学がある以上、その大学を目指すための準備を高校入学とともに始めることは、ひとつの選択肢だ。だが、多感な高校時代に世界へ飛び出し、叶えたい夢に立ち向かうことも十分可能な時代である。そんな生徒を応援する高校が此花学院だ。

同校では留学先の選定にエージェントなどの仲介機関を通すのではなく、生徒の目的をじっくり聞き、それにマッチした留学先を探し、相手校の校長と直接交渉する方法をとっている。将来パイロットになる夢を持った生徒がニュージーランドに留学、セスナ機のライセンスを取得した例は、直接交渉の強みによるものだ。また、ダイビングの技術を磨くため、カナダの元オリンピック選手のもとでトレーニングを受けた生徒のケースも、留学先の事情に精通しなければ実現できなかったといえる。
サッカーや野球などスポーツ分野で世界の舞台に出て行く若者が、特別な存在でなくなりつつある時代に「国際」の先駆者としての同校は“夢を叶える留学”を今後も提供していく。逆に日本文化を学びたいという世界からの学生の受け入れにも意欲的で、各国の提携校と相互留学制度のためのネットワークを構築させたいとしている。
語学習得のための「長期留学コース」では、2年次に1年間の海外留学を必修とし、コミュニケーション能力の向上はもちろん、国際理解や国際教養を深め、自己研鑽を図る。結果としてTOEFL、TOEICや英検の資格取得で高い実績を残している。

平井校長は「大人はどこの大学に何人入れる国際コースなのかや、どこの国に毎年何人の留学実績があるのか、といったことに興味を示します。大人の物差しですね。しかし、生徒は毎年、違った興味を持った生徒が入学してくるのです。その一人ひとりの叶えたい夢に添うことが学校としての務めだと思います。生徒の希望を叶えられるよう、最大限努力していきます」と「国際」に対する意気込みを語る。

留学した生徒は帰国後、日本の教科学習の補習授業を受ける。進学希望者にとっては実際のところ重い負担である。だが、1年の留学でたくましく成長を遂げた生徒は集中力を身に付け、目標を明確に持っているため、最近では進学先大学のレベルが上がっているという。大学側からも特別な経験を積んだ生徒を積極的に受け入れたいとする傾向が強い。

地域に、世界に目を向けた
ノーマライザーを養成

週末になると地域のお年寄りや子どもたちが同校に集まってくる。「ふれあい喫茶」と名づけられた“井戸端会議的サロン”に参加するためだ。サロンは将来、福祉関係の仕事を目指す生徒にとって、地域住民と交流しながら、福祉の基本である人間関係を学んでいく身近で格好の場となっている。運営は生徒たちが主体的に行なうが、幼児も参加するため、その日のサロンがどう展開されていくかは予想がつかない。その時々で運営に創意工夫が必要となる。「1〜2回の体験学習と違い、1年間連続で運営するため、人間関係を築く覚悟が必要になってきます」と平井校長。
ほかにも校外実習として、近隣の老人ホームや保育所でのボランティア活動を行なっている。見返りを求めず、人としてどう歩んでいくのかを考えさせる体験学習だ。これらの実習がきっかけで、夏休みなどに自主的に保育園でのボランティア活動を続け、保育士を目指すようになった男子生徒もいる。

また、福祉を学ぶ上で必要不可欠な地球市民としての視点を持てるよう、海外での短期研修も行なっている。最近では2003年にフィンランドを訪れ、社会保障制度を、2004年度にはタイにおいて幼児教育への理解を深めると共に、日本との取り組みの違いを学んでいる。特徴的なカリキュラムとして、1年次に手話、3年次に点字の基礎を習得する時間割も組まれており、ノーマライゼーションについて理解を深められるよう、幅広い授業内容となっている。

「私たちは昨日までの
私たちではない」が合言葉

結果を急ぐ教育や、大人の画一的な基準で評価されることに子どもたちが傷ついているといわれる。同校に入学してくる生徒は調査書の評定が5〜6点と決して高くはない。だが、その点数は「いわゆる大人の物差しで測ったもの。実際の子どもの学ぶ力とは関係ない」と平井校長は断言する。学問でもスポーツでも、隠れている生徒の力をどう引き出し得たかを問われるのが高等教育だ。

ある卒業生は中学時代、決して成績優秀とは見られていなかった。「中学時代は先生に全然相手にもされなかった」と打ち明けていたが、一日の大半を此花学院の教師と語らううちに、学ぶことの面白さに気づいていったという。やがて、将来は数学を学びたいと考えるようになり、大阪大学理学部・数学科へ進学した。この生徒が特別なのではなく、同校では中学時代には考えられなかったレベルの大学へ進学していく生徒が多い。
また、別の卒業生はニューヨークの名門ジュリアード音楽院に進学、卒業したが、最近、日本でジュリアードから演奏家を招きコンサート開催を計画中だ。平井校長は「単に興行主としてではなく、その演奏家の考え方や息づかいといったものを伝えようとコンサートを計画している卒業生に誇りと喜びを感じる」と話す。昨日まではあきらめていたことを、実現できる環境が同校にはあるようだ。

各種選択コースとその特色は次の通り。

▽ 特進コース 国公立大および難関私立大学への現役合格を目指す。▽標準コース 潜在能力を引き出し、大学、専門学校、就職といった進路を自由選択する。2004年度の就職率は100%▽長期留学コース 主にニュージーランド、カナダの提携校において1年間の留学プログラムを実施。TOEICなどの資格実績を上げる▽ 国際・福祉コース ボランティア実習を通して福祉に携わる人間の基礎をつくる。ECC外語学院と提携しTOEIC対策を実施 ▽スポーツコース 選手としての技能を向上させ大学への現役合格を目指す。スキー、スキューバーダイビング、小型船舶などの実習を通じ各種資格の取得が可能。

 
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