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中学・高校受験:学びネット

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羽衣学園中学校・高等学校

 
  この春、大阪大学医学部への合格者が出て注目を集める
国公立大・難関私大への進学実績が急伸
 1923年(大正12年)、海外留学で見聞を広めた若き学徒・島村育人により、新しい女子教育を実践するために創立された羽衣学園。以来、長らく女子校として歴史を紡いできたが、6年前に男女共学化を果たす。この春、中学からの共学一期生が卒業したことに伴い、進学実績が大きく伸びた。大阪大学医学部への現役合格者をはじめ、国公立大へ多数の生徒が進学。共学校としての知名度も定着し、男女ともに入学志望者が増えている。また独自の語学教育や、いま注目を集める台湾の大学への進学講座も開講。まもなく100周年を迎える同校の今を取材した。

校 長: 馬場 英明
住 所: 〒592-0003大阪府高石市東羽衣1-11-57
電 話: 072-265-7561(代)
交 通: JR阪和線「東羽衣」駅より徒歩4分、
南海「羽衣」駅より徒歩4分
生徒数: 155名(中学校)
1271名(高等学校)
ホームページ: https://www.hagoromogakuen.ed.jp/

 

放課後レベルアップ講座や
学習強化合宿で意欲を高める

 今春18名が国公立大学へ合格した羽衣学園高等学校。昨年までは一ケタ台に留まっていたが、今年は大きく躍進を遂げた。特筆すべきは、大阪大学医学部への現役合格者が出たことだ。

 「これまでも阪大の合格者はいましたが、医学部は初めてです」と目を細めるのは、高校教頭の山形徹先生。ほかにも大阪市立大、大阪府立大、大阪教育大、和歌山大、奈良女子大、高知大などへ合格している。関関同立の合格者も51名と大幅に増加(昨年は21名)した。

 2013年の共学化に際してコースを分割し、名称を変更した高校には、現在「文理特進Ⅰ類コース」(2クラス)、「文理特進Ⅱ類コース」(4クラス)、「進学コース」(6クラス)がある。

 阪大合格者が出たのは「文理特進Ⅰ類コース」。国公立大・難関私大への現役合格を支える手厚い指導が特徴だ。週3日7時間授業のカリキュラムで、放課後もレベルアップ講座を開講し、受験科目に特化した特別授業を行っている。さらに19時まで教室や自習室を開放して自習できる環境を整えている。教員や大学生の学習サポーターが常駐しているので、わからない箇所があればすぐに質問ができる。

 「特進Ⅰ類コースでは、1学期に3泊4日の学習強化合宿を行っています。高1高2が合同で行うので、先輩から勉強法のアドバイスを受けたり、仲間意識が強くなることで意欲が高まるようです。入学当初は、こんなに勉強をしたのは初めてです!と驚いていた生徒も、合宿を通してがんばろうという気持ちに変わっていきます。日曜も自習のために学校を開放していますが、これは生徒からの要望でした。毎日コツコツと勉強することで、徐々に学力が身についていくと実感しています」

 2年次からは文系理系に分かれ、受験対策を行う。また長期休暇中も特別課外授業を行っている。

充実したICT学習環境
オンライン英会話講座も実践

馬場 英明 校長

 「文理特進Ⅱ類コース」は、関関同立などの難関私大を目指す。このコースは、ICTを活用した実践型の英語教育が特徴である。羽衣学園では、すべての生徒にタブレットを貸し出しており、それを活用して英語学習に取り組んでいる。i Study というアプリを使って英語4技能を習得したり、オンライン英会話のレッスンも定期的に行っている。

 「オンライン英会話は、海外のネイティブ講師と1対1で行っています。生徒のレベルに合わせてくれるので、最初はあまり話せない生徒も少しずつ会話ができるようになります。集団授業と違って1対1ですから気が抜けません。真剣に向かい合うようになります」

 ICT設備も整っており、全教室にプロジェクターが完備。校内には最新機器がそろった情報教室が4つもある。各教科でアクティブラーニング型の授業を行っており、探究学習の結果を英語でプレゼンする機会を設けている。また、英検やGTECにも力を入れており、GTECスピーキングテストへも積極的に参加している。

 「英語の学習はとにかく量が必要です。様々な方法を取り入れて、繰り返し学習を行っています。おかげで高校では英検1級が1名、2級が91名、準2級が277名と過去最高の合格者を出すことができました」

 幅広い進路に対応する「進学コース」では、英検をはじめ、漢検、ニュース検定、パソコン関連の検定などの対策指導を授業に取り込み、卒業後の進路に役立つカリキュラムになっている。羽衣国際大学との連携講座もあり、大学の施設を使っての実習や体験授業も展開している。

近年人気を集める台湾の大学
進学支援講座を校内で開講

 高2の修学旅行は海外(台湾、オーストラリア)を訪問。海外語学研修や交流プログラムも充実している羽衣学園。なかでも近年、注目を集めている台湾の大学への進学講座を開いているのが大きな特徴だ。

 「台湾は治安が良く安全ですし、物価も安い。政府の方針で海外からの入学者を歓迎しており、奨学金制度も充実しています。また、日本より学費が安い上に、教育レベルは非常に高い。こういった理由で近年、進学する生徒が増えているのです」

 台湾留学サポートセンターと連携し、進学に必要な中国語を学ぶ「華語講座」を校内で開講。専門の講師が来校し、進学後に困らないマナーや習慣も含めて、手厚いサポートを行っている。現在、学校内で学べる専門講座があるのは、大阪府下では羽衣学園だけである。

 「どの大学に進学するかは学力や希望に応じて選びますが、台湾にはアメリカと連携している大学が多いのです。卒業後はアメリカへ渡って勉強を続けたり、日本の大学へ編入することもできます。第2外国語でスペイン語の授業を行う大学もあるので、英語、中国語を含めて3カ国語が身につくということで、いま全国的に人気が高まっています。本校では4年前から講座を始めており、これまで9名の生徒が進学を果たしています」

 クラブ活動も盛んだ。運動部では女子ホッケー部が強豪として知られている。2016年のリオ五輪でも卒業生が活躍した。来たる東京オリンピックでは、メダル候補として有力視されており、出身選手の活躍に期待が集まっている。女子ダンス部も、昨年、全国大会(小編成の部)で優勝に輝いた実力派のクラブ。最近、メディアで話題を集める高校のダンス部だが、羽衣学園は伝統的にダンスが盛んで実力も抜きん出ている。ほかにも強豪のスポーツ部は多く、設備を充実させるため、今春、体育館をリニューアルして全館冷暖房完備になった。

 間もなく創立100周年を迎える羽衣学園。これからの動きに注目したい学校である。

 
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