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追手門学院中・高等学校

 
  この春、新キャンパスへ全面移転
従来のイメージを覆す新たな学びの場が誕生
 1888年(明治21年)に創立された大阪偕行社附属小学校(現追手門学院小学校)を源流とする追手門学院中・高等学校。認定子ども園から大学院までを持つ大規模な総合学園である。昨年、創立130周年を迎え、この春にはJR総持寺駅近くに新キャンパスを建設。中学高校が全面移転して、より便利な環境で学べるようになった。独自の学習メソッドを構築し、探究学習に力を注いでおり、近年は国公立大への合格者も多数輩出。進学校としての実績を高めている。新たな門出を迎えた同校の現状を、木内淳詞校長に取材した。

校 長: 木内 淳詞
住 所: 〒567-0013
大阪府茨木市太田東芝町1-1
電 話: 072-697-8185
交 通: JR京都線「JR総持寺」駅
阪急京都線「総持寺」駅より徒歩圏内
生徒数: 188名(中学校)
1319名(高等学校)
ホームページ: https://www.otemon-jh.ed.jp/

 

新校舎の随所に見られる
アクティブラーニングへの工夫

 JR京都線・総持寺駅から徒歩圏内という便利な場所に誕生した新キャンパス。地上4階建ての校舎は、カーブを生かしたデザインになっており、北摂の緑豊かな環境に調和。ガラス張りで採光に優れた校舎になっている。中高の全生徒、大学1年生と国際教養学部、地域創造学部が、この春から新キャンパスで学んでいる。

 「コンセプトは『脱・学校』。これまでの学校のイメージを覆しました。時代が変わると学びの手段が変わります。そうなれば、校舎のスタイルも変えるべきだと考えて、こうした斬新なキャンパスをつくったのです」と話す木内淳詞校長。

 特徴はまず、教室の間仕切りを可動式にして「アクティブオープン教室」にしていることだ。2つの教室をつなげても良いし、単独でも良い。授業スタイルによって自由に変えられる。教室だけでなく廊下や階段にもプロジェクターとスクリーンを設置して、あらゆる場所を学びの場にしている。

 各階の中心部には「ポート(港)」という空間を設置。階ごとにテーマを設定して、それに基づいた学習環境を整備している。ポート内には「ティーチャーステーション」というスペースを設けている。ここには教員が常駐しており、生徒はいつでも質問ができる。

 また、生徒専用ロッカールームも設置している。教室内にロッカーがないので、その分スペースを有効に使える。例えば、登校したらロッカールームで午前中の授業に必要な物をバッグに入れて移動。昼休憩に午後の授業の用意をする。生徒の負担を減らし、活動しやすい工夫である。

 この新キャンパス、実は「茨木スマートコミュニティプロジェクト」に参画している。東芝の工場跡地を利用して、新しい街をつくるプロジェクトだ。約500戸の住宅、病院、公共施設、ショッピングセンターなどが建設予定で、追手門学院はシンボル的存在として期待されている。

 「今までは山の上にキャンパスがあったため、どうしても地域の方と交流する機会が乏しかったのです。しかし、移転を機に地域の皆さんと共同で課題を解決するなど、開かれた学校にしていきたい。新キャンパスでは中高大合同の学院祭を行う予定です。学びの成果を地域の皆さんに披露し、参加もしていただきたいと考えています」

数々の独自メソッドで
社会の課題を解決していく

井上 実 校長

 中学校は、国公立大を目指す「特別選抜(特選SS)」と難関私大向けの「特別進学(特進S)」の2コースがある。いずれも独自の学習メソッドによって、授業を進めている。脳の特性に合わせて復習をサポートする「リフレクション学習」は、脳の働きに基づき、何度も繰り返すことで内容を定着させていく学習法だ。

 自己肯定感を養い、自分を表現する力をつけるため、「ほめことばシャワー」という時間を設けている。クラスメートの良いところを讃えたり、感謝を表現して、教室を肯定的な表現で満たす活動である。

 力を入れているのが、今年度より毎週土曜日の2時間をあてる「探究プログラム」。この取り組みでは、日本経済新聞のコラム「私の履歴書」を題材に、生徒自身が人物ドキュメンタリー番組をつくる。対象となる人物を調べ、どうやって見せるかを考え、映像作品にしていく。

 「情報サイエンスプログラム」では、2泊3日のサイエンスキャンプを実施。自然の中で観察や実験を通して、探究活動を行っている。

 「知識のインプットも大事ですが、それ以上にアウトプットが重要な時代になります。自分の意見を持ち、発表していく。そういう学習スタイルを大切にしています。これからの時代の学びは、校外へ出て社会とつながり、様々な課題を解決することが重要です。生徒にはたくさんアイデアを出してもらい、思考回数を増やしていく。そうすることで量が質に転換していきます」

 高校には、難関国公立大を目指す「特選SSコース」、国公立大を目指す「Ⅰ類」、国公立・難関私大を対象とする「Ⅱ類」がある。ユニークなのは、「Ⅱ類表現コミュニケーションコース」だ。プロのアーティストの指導で、演劇活動や校外実習を行っている。演劇学科ではなく、普通科内のコースなので、全員が4年制大学に進学している。

今年度ハワイ大学と連携
充実の海外研修プログラム

 語学教育にも力を入れている同校。今春卒業した中高一貫生の中3段階における英検準2級取得率は、72・2%。特選SSコースでは、英語の授業はオールイングリッシュ。中1・中2では、一週間の午前中すべての授業を、ネイティブ講師による英語の授業に充てる「イングリッシュデイズ」も実施している。

 海外研修制度も充実しており、中学の修学旅行は、ニュージーランド。7泊8日の日程でホームステイしながら現地の生徒との交流を深めている。

 「今年度からハワイ大学と提携して、同校のコミュニティカレッジへ留学する制度も設けました。ここ数年、海外の大学への進学希望者が増えており、国際教育をより一層充実していきたいと考えています」

 他にも、ユネスコスクールとして年次報告発表会で活動の成果を発表したり、SDGsを通しての探究活動もおこなわれている。

 「昨年までは7時間授業でしたが、今年度から6時間に改めました。というのも、どの生徒も一律に指導するのではなく、個々に必要なことをした方が良いと考えたのです。放課後30分間を「追手門モジュール」と名付け、オンライン学習や振り返り学習、進路面談など、その生徒に応じた過ごし方をしてもらっています」

 学びの場も、学ぶ内容も大きく変わった追手門学院中・高等学校。これからどんな航路を進んでいくのか、注目したい。

 
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