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中学・高校受験:学びネット

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龍谷大学付属平安高等学校・中学校

 
  この春、辣腕の新校長が就任
新たな学校改革への期待が高まる
 1876(明治9)年に開校。今年で142年目を迎える京都の 伝統校。長らく男子校だったが、時代の流れとともに15年前に 共学化を果たす。10年前には龍谷大学の付属校となり、校名を 変更した。浄土真宗の精神による「宗育」を土台にした教育を 行っているが、近年は教育改革を積み重ね、進学校としての実 績を伸ばしている。昨年度は国公立大に56名、関関同立に65 名、早稲田大学を始めとする難関私大へも合格者を輩出してい る。進学校としての評価も高まってきた折、この春、新しい校 長が就任。さらなる期待が高まっている。

校 長: 関目 六左衞門
住 所: 〒600-8267
京都府京都市下京区大宮七条上ル御器屋町30
電 話: 075-361-4231(代)
交 通: JR各線「京都」駅より徒歩15分、
阪急京都線「大宮」駅より徒歩15分、
JR嵯峨野線「梅小路京都西」駅より徒歩5分、
京都市営バス「七条大宮・京都水族館前」
下車すぐ
生徒数: 304名(中学校)
1,251名(高等学校)
ホームページ: http://www.heian.ed.jp

 

京都のトップ校「堀川」「西京」を
歴任した校長が就任

 この春、就任した関目六左衞門校長 は、京都の教育界では知らない人がい ない著名な人物である。近年、京都の トップ校としてその名を轟かせている 市立堀川高校。探究科の急伸により全 国的に知られる存在になった。この堀 川高校で進路部長・教務部長を務めた のが関目氏である。私学では珍しくな い週7時間授業だが、これを公立校に 導入し、毎年、東大や京大などの難関 国公立大学への進学者を7 0名も輩出し た実績を持っている。その後、同様に トップ校として名高い市立西京高校で 教頭、校長を務めた。同校の専門学科 である未来社会創造学科エンタープラ イジングを立ち上げ、名称をつけたの も関目氏である。

 「当時は私学の先生方から『なんと いうことをしてくれたんだ、公立が中 高一貫制をやるのは民業の圧迫だ』と 言われました」。こう関目校長は苦笑 しながら当時を回想する。

 今回の校長就任は、龍谷大学の依頼 によるもので、新校長の手腕に期待が 高まっている。

 「就任当初は公立校との違いに戸惑 うこともありました。しかし、公立も 私立も同様に、一番の生命線は生徒の 進路保証です。6年後、3年後の出口 を確実なものにしなければなりません。 本校には140年を超す歴史がありま すが、それに甘んじることなく100 年の未来を創り出したいと考えていま す」

 そのためには、まず中高一貫コース の進路保証を高めていく方針だ。

 「この春の国公立大の合格者は5 6名 でしたが、これを7 0名に引き上げたい。 将来的には100名合格を目標にしま す。東大、京大などの難関大学へも一 般入試で合格できる生徒を増やしたい。 そして、第一志望校への合格100% を目指したいと考えています」

手厚い学習支援制度で
「積み残し」を出さない工夫

関目 六左衞門 校長

 6年一貫制の中学校には、「特進ア ドバンストコース(1クラス、以下特 進A)」と「特進ベーシックコース (2クラス、以下特進B)」の2つのコ ースがある。

 独自の学習支援制度を数多く設けて いるが、定期考査の代わりに、年4回 実施する「ステップアップテスト (SUT)」が有名だ。これに加えて前 期・後期考査、学力推移調査、到達度 確認テストなど、ほぼ毎月テストを行 っている。短いスパンで生徒の学習進 度を確認するためである。週6日制の 6時間授業(土曜は4時間)とドラゴ ンゼミ(中学生はドラゴンゼミJr、 大学進学のための発展学習講座)で、 一週あたりの授業時間は、1,970 分にも及ぶ。

 「最初は、この授業時間数の多さに 驚きました。これだけ勉強している学 校は、国内の中学・高校で他にないん じゃないでしょうか」と校長。

 通常の授業に加えて、週に3回、進 学補習講座「ドラゴンゼミJr」も行 っている。基準点に達しない生徒には、 卒業生や龍谷大学大学院生などがチュ ーターとなってフォロー。eラーニン グ・システムを活用しているので、自 宅でも学習が可能である。理解できる までとことんサポート。こういう姿勢 が学力を伸ばし、好調な進学実績を支 えている。

 英語教育に力を注いでいることでも 有名だ。週4回、日本人とネイティブ 教員によるチーム・ティーチング授業 が行われる。入試対策だけではなく、 ツールとして使える英語を前提として おり、中3までに英検準2級の取得を 目標にしている。

6年間の独自シラバスで
着実に学力を引き上げる

 6年間を「基礎力養成期(中1、 2)」「応用力養成期(中3、高1)」 「発展と完成期間(高2、3)」の3つ の期間に分けているのも特徴だ。中2 でクラス編成を行い、特進Bから特進 Aへ3 0名を引き上げて、特進Aを2ク ラスに再編成する。到達度の高い生徒 がいる環境で、生徒が互いに切磋琢磨 する環境を作るためである。

 中3からは、英語・数学・国語で先 取り学習を進め、内容的には高校の教 育課程に入る。特進A2クラスを再び 分割して「特進スーパーアドバンスト (特進SA)」とし、特進Bは特進Aと してクラス編成する。

 高校に進級すると、「一貫選抜コー ス」となり、特進SAを再度均等割し てクラス編成。特進SAが「一貫選抜 特進SA」に、特進Aが「一貫選抜特 進A」となる。また、プロジェクトチ ームによる大学受験に特化したドラゴ ンゼミも実施している。

 国語、数学(ⅡBまで)、英語を高 2でほぼ終了して、高3になると「高 等学校基礎学力テスト」や「大学入学 希望者学力評価テスト」に対応できる 授業を行う。6年間を最大限有効に使 うためのシラバスとなっている。

高大接続の7年一貫教育も
さらに充実させる方針

 高校には、中高一貫の生徒も含む 「選抜特進コース」、龍谷大学と連携す る「プログレスコース」、硬式野球部 の生徒が在籍する「アスリートコー ス」の3つがある。この内、プログレ スコースは、龍谷大学への進学を前提 としており、大学で何をどう学ぶかを 追求していくカリキュラムになってい る。高2からは、高いレベルの英語力 をつける「グローバル英語専修クラ ス」と、理系に特化した「理系専修ク ラス」に分かれて授業を行っている。

 「高大連携で7年一貫教育を行うプ ログレスコースは、まだ指導体制が十 分ではないと考えています。今後さら に充実させていくつもりです」

 2021年から全面実施される新指 導要領。これに対応したカリキュラム への変更を、現在進めている最中だ。

 「新指導要領には、探究型の教育や、 社会に出た後の未来を見据えた教育が 盛り込まれています。図らずも私が公 立校で行ってきたことが、これからの 学校教育の標準になるわけです。現在、 新指導要領に即したカリキュラムを作 成中で、来春には発表できると思いま す。めまぐるしく変わっていく教育界 ですが、時代への対応を怠ったら、1 0 年後には存在しないだろうと思います。 その覚悟で進めていく所存です」

 
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