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中学・高校受験:学びネット

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帝塚山中学校高等学校

 
  活発な国際交流と協働で行う探究活動
中高6年間を通じ次世代のグローバルリーダーを育てる
奈良県有数の進学校である帝塚山中学校高等学校。平成30年度 は東京大学・京都大学をはじめとする国公立大学に総計209名、 難関私立大学にも多くの合格者を輩出している名門校である。  一方、国際交流の歴史も長く、40年前のカナダ・トロントから 始まる国際交流プログラムには、これまで多くの生徒が参加し成 長をとげている。昨年度からは、時代に応じたグローバルキャリ アというキーワードのもと、新たな教育プログラムを実施。「自 ら学ぼうとする意欲を持ち頑固な意志力と実行力を備えたグロー バルリーダー」の育成を目指し、独自の取り組みを行っている。

校 長: 池辺 政人
住 所: 〒631-0034 奈良県奈良市学園南3-1-3
電 話: 0742-41-4685
交 通: 近鉄奈良線
「学園前」駅より徒歩1分
生徒数: 1,008名(中学校)
993名(高等学校)
ホームページ: http://www.tezukayama-h.ed.jp/

 

国際社会を見据えた新たなプログラムをスタート

 2017年度に新設されたグローバ ルキャリア推進委員会。武田雅彦副校 長は「文部科学省のスーパーグローバ ルハイスクール(SGH)申請に向け て準備委員会を立ち上げたのですが、 2017年度のSGH新規校の募集が 行われず、残念なことに申請できませ んでした。議論を重ねて立案したプロ グラムですから、学校独自の取り組み として実施することが決定し、その運 営を担うためにグローバルキャリア推 進委員会を設置しました。」とこれま での経緯を話した。

 このあらたなプログラムに取り組ん だグローバルキャリア推進委員会実行 委員長の仲島浩紀先生を始め4名の先 生方に昨年1年間の成果についてお話 いただいた。

グローバルキャリア担当の先生方

グローバルキャリア推進委員会実行委員長
仲島浩紀先生(左)
国際交流委員長
川口勝利先生(右)

スピーチコンテストを指導した英語科
中林豊先生(左)
弁論大会を指導した国語科
山口光栄先生(右)

国際交流の実践で豊かな言語力と コミュニケーション能力を

グローバルキャリア推進委員会実行委員長 仲島浩紀先生

 「世の中がグローバルな方向へ向か い、社会の構造もどんどん変化してい ます。そんな中で生徒たちにどういう 力をつけるべきかというところからス タートしました。もともと本校では国 際交流を積極的に行ってきましたが、 生徒たちには自分から意見を述べたり、 意見交換をしたりという力が不足して いました。

 海外でも自分の意見をきちんと発信 できるようにと考えた時、国際交流を 単発のイベントで終わらせるのではな く、1本の柱として3年間ないし6年 間でグローバルリーダーを育てること を目標としました。

 ただ英語を喋るというだけでなく、 自分たちが語れるものを持たなければ ならない。

 そこで、中学3年生のプログラムと してはまず世界に向けた一つのテーマ を、協働的な探究活動で研究すること にしました。もともと行っていた弁論 大会、スピーチコンテストがその発表 の場です。生徒自身に課題発見力・課 題解決力・プレゼン力・表現力を身に 付けさせるのが目的です。そして国際 交流として高校1年生ではエンパワー メントプログラム、高校2年生ではボ ストン研修などを実施。中3〜高2ま での3年間をグローバルキャリアのプ ログラムとしました。2018年度か らは探究活動の準備段階として中学2 年生から始めることとしました。」

国際交流委員長 川口勝利先生

 「本校での国際交流の歴史は古く、 カナダのトロントで研修を始めたのが 40年 前 。 近 畿 圏 で は ど こ よ り も 早 か っ たのではと思います。

 そういう流れで現在も中学3年生で は、シアトルでのサマープログラム、 春には女子のアジアスタディツアーと いうシンガポール・マレーシアの研修 旅行、男子はハワイサイエンスキャン プの3つを実施しています。

 また昨年から新たに2つのプログラ ムがスタートしました。高校1年生で は、ハーバード大学やカリフォルニア 大学等の大学院生を本校に招き、英語 のみで議論やプレゼンテーションを行 うエンパワーメントプログラム。そし て高校2年生ではボストン研修があり、 ボストン大学の寮で1 0日間過ごし、単 に語学研修というものではなく、プレ ゼンテーション力、コミュニケーショ ン力を深めます。ハーバードやMIT などトップの大学にも訪問します。こ ういった研修は希望者対象ですが、全 研修に参加する生徒も少なくありませ ん。

 その他30年続くシンガポールの姉妹 校ACJC(アングロ・チャイニー ズ・ジュニア・カレッジ)との相互交 流、台湾の学校とも交流があり、今年 も7月に2校が本校へ訪れる予定で す。」

協働で探求し、意見交換する中で
磨かれるプレゼンテーション力

国語科 山口光栄先生

 「大学入試改革に向けて、自分で課 題を設定し、情報の収集から分析まで を行い自分の意見として表現するとい うことを目標としました。

 まずは課題の設定から始めました。 世の中の動きや変化に目を向けた時に、 どのようなことに興味を持つか、問題 意識を持つかが大切。協働的探究活動 としてグループに分かれてそれぞれ一 つの課題に対して情報を集めたり、調 べたりしたのですが、ただ情報を集め るのではなくグループ内で意見交換を したり、また他人との共通点や、意見 の食い違いを解決することで、話し合 う力もついたと思います。

 弁論大会やスピーチコンテストはク ラスの代表一人の発表となりますので、 全員にプレゼンの場を作るために、9 月の中間発表会では全員がポスターを 使って発表をしました。その後は各自 で弁論の原稿を作るのですが、結論と してその内容は昨年までに比べて格段 に向上しました。各々が自分の意見を 持ち、広い視野で個々の判断材料をも って書かれた弁論が多かったと思いま す。」

英語科 中林豊先生

 「スピーチコンテストに関しては、 9月の中間発表の時点でしっかりコン テンツが絞れていた生徒は、パワーポ イントやスライドを使って簡単明瞭に、 どうすれば自分の言いたいことが明確 に相手に伝わるかを考えてうまく作っ ていました。

 7月に、プレゼンテーションの第一 人者で、元アップル社に勤務していた ガー・レイノルズさんを本校に招いて の講演があったのですが、その印象が 強かったのか、ほとんどの子がパワー ポイントを使ってわかりやすくプレゼ ンしていました。

 英語で発表するのはハードルの高い 部分もあったと思いますが、それを克 服して大きく成長した生徒が目立ちま す。9月の中間発表ではお互いに評価 し合うので、他のグループの課題にも 関心が持てて、相互の理解にもつなが ったと思います。」

 総括―仲島浩紀先生

 「このグローバルキャリアの教育プ ログラムにより、生徒たちの意識が変 わってきたように見えます。トップ層 の生徒が伸びたというより、中間層の 生徒たちが大きく成長し、全体として 力がついたと思います。昨年度のプロ グラムでは日本語で調べて考えたこと を英語にしましたが、そもそも本校で はネイティブの英語授業を採用してお り、英語で考えて英語で発信しようと いうのが目標。そこまで到達していく のが今年の課題です。こうした機会を 積極的に活用して、世界にはばたく人 材がたくさん出てくることを期待して います。

 
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