サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

柏原高等学校

 
  学校改革を加速し2コースを新設
 
柏原高等学校は3年前に、幅広い進路希望に対応するため「標準」コースを細分化。2年前には生徒の興味・関心に応じた多彩な選択科目を設置。今年度は「体育」コースに特進クラスを新設するなど、教育内容・システムを充実させてきた。来年度は、新たに「特進」と「情報」の2コースを開設。より多様なニーズに応えられる学校づくりを目指す。今春、校長に就任した岡垣憲一校長は「全教職員の力をあわせ、学校改革を推進していきます」と語る。

校 長: 岡垣 憲一
住 所: 〒582-8585 大阪府柏原市本郷 5丁目993
電 話: 0729-72-1565
交 通: JR大和路線「志紀」駅または「柏原」駅より徒歩15分、近鉄大阪線「法善寺」駅または「堅下」駅より徒歩20分
学生数: 878名 (2005.5.1現在)
ホームページ: http://www.kashiwara.ed.jp

 

柏原高等学校は学校法人村上学園が昭和38年に創立した男子校である。同学園には東大阪大学や同短期大学部、敬愛女子高等学校などがある。柏原高等学校と同様に敬愛女子高等学校も学校改革を進めており、これを機に両校ともに学校名を変更。平成18年度より、それぞれ「東大阪大学柏原高等学校」「東大阪大学敬愛高等学校」となる。

大学進学から就職まで

現在同校は「標準」「体育」の2コースを設けている。

体育コースには、各中学のクラブ担当者より推薦された生徒が入学を許可される。入学後は部活動と勉学を両立させ大学進学を目指す。

有望な選手が集まる同校の体育系クラブはいずれも全国大会レベル。今春は、拳法部が団体と個人の両方で優勝。バトミントン部も男子ダブルスで全国大会初優勝を飾った。

体育コースを志望する生徒は年々増加し、今年度は昨年より1クラス多い4クラスとなった。しかもそのうち1クラスは特進クラスである。

「以前からスポーツが得意で成績も優秀な生徒が多く集まってきていましたので、今年度より正式に体育コースの中での特進クラスをスタートさせました」。
カリキュラムは英語に重点を置き、スポーツと学力の総合力で難関大学合格を目指す。

一方の標準コースは、1年次では確かな基礎学力を養成。2年進級時に進路の希望に応じて「大学進学」「専門学校」「就職」コースのいずれかを選択する。入学当初より大学進学を目標としている生徒には「特別進学講座」が用意されている。

入学時に選択する「特進」「情報」

「地域の保護者や中学生に求められる高校。先生方が生き生きと教育活動に打ち込める高校を目指します」と抱負を語る。

そのための具体的な取り組みのひとつが新コース開設だ。来年度からは現行の「体育」「標準」コースに加えて新たに「特進」と「情報」コースが開設される。

特進コースは国語と英語に重点を置いたカリキュラムにより国公立文系や私立難関大学進学を目指す。授業時間数も多く確保し、平日は7時限まで設定。土曜日や長期休暇中には進学指導のための補習や講習が行われる。

情報コースは、専門学校に引けをとらない知識・技能の習得を目標とする。同校では現在、全部で3教室あるコンピュータ室にそれぞれ学習目的に応じた設備・機器が用意され、情報コースを開設するに十分な学習環境が、すでに整えられていると言える。

原正朗教頭は「国家資格である『基本情報技術者』『初級システムアドミニストレータ』取得を目指します」と話す。

これは就職に有利に働くだけではない。東京農工大を始めとするいくつかの大学が、来年度より入試科目に「情報」を設定する予定だ。この流れは今後さらに増えると予想されている。したがって、情報コースは大学進学にも対応できるコースとして位置づけられている。

校訓をベースに人間教育

同校では「人としての倫理・道徳を養う」人間教育にも力を入れている。生徒たちは1年次の総合学習の時間に「人間学」を学ぶ。これは一昨年から開始されたプログラムで、同校の校訓である「万物感謝」「質実勤労」「自他敬愛」を、オリジナルテキストを用いて生徒に理解させ、さらに実践・体得させるものである。

例えば、「人間学」の最初の授業では「万物感謝」の項目の1つとして「挨拶」の意味や、TPOに応じた挨拶の仕方を学ぶ。さらに挨拶は「相手の人格を尊重しなければ逆効果」になることも理解させる。
また「質実勤労」を学ぶ授業では「働くことの大切さ」として、卒業生を講師に招き自らの職業について語ってもらう。その他、「自他敬愛」では「ボランティア活動」や「いじめ」「環境問題」などについても考えさせている。ひとつのテーマを終えるごとに、生徒は学習内容とその感想を文章にまとめて提出し、担任教師がコメントを加える。そうすることで学習内容をさらに深めていく。

この「総合学習」は、2年次以降は進路研究へと進む。生徒の進路希望に応じて企業や大学の見学。小論文の添削指導なども行われる。

同校では健全な職業観を育成するために、インターンシップやデュアルシステムの導入も検討中だ。

全教職員の力を結集

「学校を良くしていくのは、教職員一人ひとりです」と岡垣校長。

そのため同校では公開授業を重視し、教師陣の教育力アップを図っている。また全教職員の意識向上を目的とした研修会も開催。昨年は大学教授等を講師に招き、学校教育をめぐる動向や私学の課題について講演していただいた。

今年も5月に第1回目の研修会を予定している。「元公立中学校長から『中学から見た柏原高校』を歯に衣着せずに語っていただきます」。

また指導力向上を目指し、昨年は先生方が自らの教材研究や生徒指導などを評価する自己診断を実施した。その結果を分析し、それぞれの弱点を克服する取り組みがなされている。

今年は自己診断から他者評価へと発展させる。5月には生徒・保護者に学校を評価してもらう。その後、夏休み前には生徒による先生方の授業評価も予定されている。
「例えば、声が小さくて聞き取りにくいのであれば大きな声を出すようにする。授業の質を上げるためには、自分では気づかない点を生徒から指摘してもらわなければなりません」。

評価結果は個々にフィードバックされ、より良い授業を実現するために役立てられる。

同校は教育システムの変更にとどまらず、全教職員の努力を積み重ねて改革を成し遂げようとしている。

来春、「東大阪大学柏原高等学校」へと生まれ変わる同校への期待値は高い。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.