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中学・高校受験:学びネット

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武庫川女子大学附属中学校・高等学校

 
  初の女性校長就任で、さらなる飛躍を目指す
最先端のサイエンスプログラム、海外での学びも多彩
6学部14学科を有し、女子大としては日本で最大規模の学生数を誇る武庫川女子大学。その附属校として1939年(昭和14年)に誕生した同校は、約47,000平方メートルの広大な敷地に、17の実験室を持つ科学館を始め、6室の体育室、IT設備の整った2つのCAI教室など充実した設備を揃えている。これまでもスーパーサイエンスハイスクールに認定され、教育面での成果が注目を集めていたが、今年度は中学校を、来年度は高校のコースとカリキュラムを改編し、さらなる躍進を目指す。今春、就任した藤森陽子校長に、今後の構想を取材した。

校 長: 藤森 陽子
住 所: 〒663-8143 兵庫県西宮市枝川町4番16号
電 話: 0798-47-6436(代)
交 通: 阪神「甲子園」駅より阪神バスで約5分
「武庫川女子大附属中高前」で下車
学生数: 中学校 671名
高等学校 987名 (2017.9.1現在)
ホームページ: http://www.mukogawa-u.ac.jp/~JHS/

 

コース改編により進路に柔軟対応
もの作り(ロボット製作)への取組みも開始

 「入学の段階でコースを固定してしまうと、どうしてもその道しか行けない状態になっていました。6年間同じクラスになってしまうコースもあり、生徒にとっても窮屈な環境だったことは否めません。生徒の希望進路に対し、より柔軟に対応したいと考えてコース改編に踏み切ったのです」と藤森校長は意図を話してくれた。藤森校長は、大学での指導経験もあるベテランの教育者で、同校では初の女性校長として抜擢された。

 中学校はこれまで3コースだったが、今年度より「創造グローバル」「創造サイエンス」の2コースに改編。「創造グローバル」は、さらに英語学習を強化しており、フォニクスや多読を通して英語4技能を高めている。また、学習の基本となる日本語力を身に付けるため、「読書100選」という活動も実施。中高6年間で100冊の本を読破し、読む力だけでなく、ビブリオバトルなどで思考力、表現力を養っていく。

 来年度から、中2以降の英語は「アドバンス」と「スタンダード」という2つのクラスに分ける。本人の成績や意欲に応じて、より綿密な指導を行う方針だ。さらに、高2からは、「人文社会科学系」と「自然科学系」に分かれていくことになる。

 一方、「創造サイエンスは」、理数系の教育を重点的に行う。今年度からロボットの製作に挑戦しており、基礎段階からプログラミングを習得し、6年間かけてロボットの完成を目指す。今後は、大阪大学のロボット工学専門の教授や、企業の専門家とも連携を図っていく計画である。

 「創造サイエンスは、もの作りの原点に立ち返って、ハードとソフトの両面をバランス良く学んでいきたいと考えています。ロボットはそのために有効な手段です」

 改編に伴い、授業数が週32時間から34時間に増加。さらに来年度より中学・高校とも土曜に授業を行う予定だ。増加分は英数国の主要教科に充て、中学から高校へのスムーズな接続を目標としている。

充実した海外研修・留学制度を通して
海外の大学への進学希望者にも対応

 高校は、来年度から「創造グローバル(CG)I系(インテリジェンス系)・SE系(スーパーイングリッシュ系)」、「創造サイエンス(CS)」の2コースに改編の予定である。CGコースI系は、日本語力の向上や、探究学習などで幅広い進路に対応をしていく。CGコースSE系は、語学教育に重点を置き、多読・多聴・多書を活用した授業でさらなる英語力の向上を目指す。CSコースは、これまでのスーパーサイエンススクール(SSH)としての実績をもとに、科学に特化した質の高い教育を行っていく。夏休みのサイエンス研修、海外の大学で講義を受け、プレゼンテーションを行う海外理数系教育プログラムなど、専門性の高いカリキュラムが用意されている。

 「創造グローバルコースI系・SE系の生徒も理系を志望する生徒が多くなってきたので、こういった変化に柔軟に対応できるよう、あえて2コースに改編しました。高2以降、I系は人文社会科学系と自然科学系に分かれるとともに、選択科目を増やすなど、個々の進路に即したカリキュラムを組めるようになります」

 これまでもグローバル教育には定評のあった武庫川女子。世界7ヵ国に12校の協定校を持ち、英語研修や交換留学を活発に行ってきた。文部科学省が主催する「トビタテ!留学JAPAN」日本代表にも同校の生徒が2年連続で選ばれている。グローバル教育に関しても来年度から拡充する予定だ。

 「海外研修については、生徒には在学中に1回は海外へ行ってほしいですね。長期留学制度を見直し、留学希望者に対応したり、また、エクステンションプログラムとして、海外での様々な英語ワークショップなどの活動を通して、本校から海外の大学への進学希望者にも対応していきたいと考えています」

 卒業生の約8割は武庫川女子大学へ推薦により進学するが、最近は京都大学、大阪大学、神戸大学などの国公立大学や他の私立大学へ進学する生徒も少なくない。今年度から高校3年生で成績上位15%程度の生徒は、国公立大学および武庫川女子大学が指定した他の私立大学の学部・学科との併願受験が可能となった。このため、高3の夏期休業期間中に行っている補習も充実していく。

国連の持続可能な開発目標に取組み
思考力・表現力を養成

 「中学高校ともコース名に”創造”とつけたのは、生徒が6年間で創造性や独創性を持ったものを作り上げてほしいという願いからです。自分の考えをしっかりと持ち、それを発表する力を身に付けてほしいのです」

 そのための課題の一つとして、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGS)に取組む予定だ。これは、貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できる世界を目指す提言で、17の項目が設定されている。例えば「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「安全な水とトイレをみんなに」など、世界が抱える社会問題が詳細に提示されている。

 「生徒には、どれかの課題に着目し、調査、研究を行ってほしいと考えています。その上で、自分の意見を形成し、発表してもらいます。本校では大学進学だけではなく、その先を見据えた教育をしていきたい、人生の基盤となる思考力や行動力を10代のうちに、ぜひとも養ってほしいと願っています」

 「高い知性と善美な情操と高雅な徳性を兼ねそなえた有為な女性を育成する」という建学の精神を受け継ぐ武庫川女子。この原点をしっかり踏まえて、社会に貢献できる女性になってほしい、と藤森校長は締めくくった。

オープンスクール
9月16日(土)
11時〜15時 中学(小学生対象)
13時〜16時 高校(中学生対象)

10月21日(土)
10時〜14時半 中学(小学生対象)
11時〜15時 高校(中学生対象)
※10月21日(土)は個別相談会も実施

※詳細はHPをご覧ください。

 
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