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中学・高校受験:学びネット

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賢明学院中学高等学校

 
  未来を見据えた新しい学びのスタイル
「i3(アイキューブ)プロジェクト」を推進
賢明学院中学高等学校は、創立者であるマリー・リヴィエの一人ひとりの人格を何よりも尊重する教育精神を継承しながら、“THE BEST(最上をめざして、最善の努力を)”をスクールモットーに進化を続けている。2010年に女子校から共学化し、カトリック校として大阪初の男女共学を実現。2020年の大学入試改革に向けても、いち早く取り組みを開始している。2015年にスタートした「i3(アイキューブ)プロジェクト」では、ICTを活用して新しい学びを実践。生徒たちの学習能力を高めている。

校 長: 大原 正義
住 所: 〒590-0812 大阪府堺市堺区霞ヶ丘4-3-30
電 話: 072-241-1679
交 通: JR阪和線「上野芝」駅より徒歩13分
南海バス西区役所前行き乗車「霞ヶ丘」バス停より徒歩3分
または堀上緑町一丁行き乗車「南陵通一丁」バス停下車徒歩3分
学生数: 中学校 202名
高等学校 639名 (2017.9.1現在)
ホームページ: http://kenmei.jp

 

5分で学ぶ
オリジナル教材動画を配信

 閑静な住宅街の丘の上に落ち着いたたたずまいをみせる賢明学院中学高等学校で、いまICTを活用した先進的な取り組みが行われている。

 ICT教育推進センター長の歌丸茂雄先生が最初に見せてくれたのは、タブレットPCの画面。そこには1枚のプリントが映し出され、高校数学Tの二次関数の問題が印刷されている。見ていると、プリントに数式が書かれていき、解説する先生の声が聞こえる。先生は解答まで導くと、「では、頑張ってやってください」と言って解説を終えた。その間、わずか5分足らず。

 これは昨年度から配信を実験的に開始した「i3ムービー」。高校の数学や物理などを中心に先生方が自作している。

 「『Handbook』というシステムを使い、プリントに特殊なペンで書きながら解説して動画にしたものを簡単に配信できます。先生に負担をかけず、生徒も見たい問題だけを選べます」

 高校生は全員がWinbowsタブレットを所持しており、学校でも家庭でも視聴できる。特に定期テスト前になると、アクセス数が一気に増えるという。

 「全体的に学習時間が増え、成績が上がっています」と歌丸先生は成果を喜ぶ。

 今年の9月には中学も全員にタブレットが行き渡るため、中・高での各教科で動画を本格的に配信する予定だ。

 同校では2020年度大学入試改革対策の一環として、「i3プロジェクト」を推進している。「i3」とは、今までの授業を、さらにIntelligence(知的)に、もっとInterest(興味・好奇心)に、よりInteractive(相互)に拡張させた実践型の新しい授業スタイル。「書くICT」「表現するICT」「学ぶICT」の3つから構成され、動画配信は「学ぶICT」の取り組みのひとつだ。

授業内反転学習で
平均偏差値が10ポイントアップ

 中学2年の数学を担当する上月龍太郎先生は、昨年度から一種の「反転授業」を始めた。

 「中学生が家で先取り学習というのは難しいので、『授業内反転学習』としました」

 授業スタイルは、まずプリントを配る。生徒は教科書を開いて問題に取り組む。数分後、すでに問題を解いた生徒が、分からない生徒に教える。最後に上月先生が解説を加えて理解を深める。今の2年生が1年生のときから、このスタイルが定着している。

 「授業中は賑やかですがその分、生徒たちは頭をフル回転させています」と上月先生。

 学習定着率の「ラーニングピラミッド」にあるように、講義を受けるより他者と議論したり、他者に教える方が定着率ははるかに高い。実際に、昨年上月先生が担当した全クラスの数学の平均偏差値は1年間で10ポイントアップした。

 教務部長の角田陽子先生は、「生徒たちから、数学が楽しいという声が聞こえてきます」と頬をゆるめる。

 上月先生が、生徒に考える時間を与えるために活用しているのが「i3カート」。これは移動式プロジェクターで、歌丸先生が手作りしたもの。上月先生は、PCから黒板に図や数式などを映すことで板書する時間を短縮。また、空間図形の理解を助けている。

 中学生がタブレットを持つようになる2学期には、高校と同様に「i3ムービー」を配信する予定だ。当面は復習用だが、本格的な自宅での反転学習での利用も考えている。

 「黒板に動画を映しながら、自分は机間巡視で生徒の状況を把握する。動画を途中で止めて、『ここから皆で考えて』ということもできると思います」

 ICT活用で、生徒の興味・関心を高める授業の可能性がさらに広がりそうだ。

ICTフル活用に対応する
学内専用‘CALTAL’構築

 「i3ムービー」に加え、今年度から「すらら」と「スタディサプリ」も導入する。「すらら」は、中学1年から高校1年までが対象。中学では授業や朝学習の時間にも利用する。

 角田先生は、「個々の生徒の学力に合った学習内容を提供できることが一番のメリット。自学自習用ではなく授業の中で、先生が進捗状況をしっかり把握しながら取り組んでいきます」と話す。

 高校2年からは「スタディサプリ」で自分の進路に適した自学に取り組むことができる。

 同校ではクラブ加入率が高いことから、こうした自学自習用教材を提供し、学習との両立を図る。「すらら」も「スタディサプリ」も担任だけでなくクラブ顧問も管理画面で生徒の進捗状況を確認し、アドバイスする。

 ICT活用による学習スタイルの変化に対応し、9月には学内専用のローカルポータールサイト‘CALTAL’がオープン予定。これも歌丸先生の「手作り」だ。

 ‘CALTAL’には各教材メニューの他、「学年別連絡」や「図書館情報」「行事予定」などを網羅。知りたい情報に1クリックでアクセスできる。

 歌丸先生は、「日直日誌の入力や、生徒からの部活の大会報告も発信できるようにしたい。学習だけでなく、教員と生徒や生徒同士を結びつける他に例のない取り組みです」と胸を張る。

 未来型の学びを作り出す「i3プロジェクト」のなかで、いま「学ぶICT」の取り組みが急速に進み、新たな可能性が見えてきた。

 一方、「書くICT」と「表現するICT」は、すでに目覚ましい成果を挙げている。

 「書くICT」は、4年前に「NOLTYスコラ手帳」を採用。使い方は生徒にまかせ、「1日の授業で何をしたか」だけを記録させたところ、定期テストで86%の生徒の点数がアップした。またNOLTYが主催する「手帳甲子園」では採用1年目で学校取り組み部門最優秀賞を受賞した。

 「表現するICT」では、クエストエデュケーション(教育と探求社主催)に取り組み、初年度から4年連続で受賞、今年2月の全国大会では、中高ともに準グランプリに輝いた。全国131校約1万6,600人の中高生がエントリーするなかで毎年受賞する秘訣を、歌丸先生は「子どもが皆でワイワイガヤガヤする時間を与え、自分で考える時間をつくること」と断言する。

 伸び伸びと自由に考える生徒たちが「i3プロジェクト」をどう進化させていくか、楽しみである。

 
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