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中学・高校受験:学びネット

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開明中学校・高等学校

 
  8割近い生徒が国公立大への進学を果たす名門校
多彩な行事で精神力を養い
受験へのエネルギーをつける
2014年に校舎を新設し、話題を集めた開明中学校・高等学校。最高グレードの耐震設計である8階建て校舎は、災害時には防災拠点になる他、多数の最新設備を備えている。屋上には太陽光発電のパネルを設置し、緊急時対応の自家発電装置を導入。校内には温水プールやトレーニングジムなどの施設も整い、授業やクラブで活用されている。志願者も急増しており、昨年、一昨年は2年連続で2,000名を超す受験生を集めている。急遽、クラスを増設して対応に追われるなど、うれしい悲鳴をあげている。大学進学面でも8割近い生徒が国公立大学へ合格しており、目を見張る実績を残している。

校 長: 早坂 元実
住 所: 〒536-0006 大阪市城東区野江1-9-9
電 話: 06-6932-4461
交 通: JR・京阪「京橋」駅より徒歩8分/京阪「野江」駅より徒歩12分/地下鉄谷町線「野江内代」駅より徒歩12分/地下鉄長堀鶴見緑地線・今里筋線「蒲生四丁目」駅より徒歩12分
学生数: 中学校 830名
高等学校 871名 (2017.7.1現在)
ホームページ: http://www.kaimei.ed.jp

 

難関国公立大に照準を合わせた授業
数々の工夫で長丁場のセンター試験を支援

 「この春も1,700名の生徒が本校を志願してくれました。おかげで、6クラスの予定を7クラスに増やすのに一苦労でしたが、目下、大阪府下の中高一貫校では最高の志願者を集めていると自負しています」と語る早坂元実校長。

 中高一貫6年制を敷いている開明には、「スーパー理数」と「理数」の2つのコースがある。前者は東大、京大、国公立大学の医学部医学科が目標。後者は難関国公立大学に照準を合わせている。特筆すべきは、国公立大学への合格者の多さである。4年前には61.2%(合格者数÷卒業生数)だったのが、その後、73.3%、78.8%と急上昇している点だ。今年は60.1%に留まったものの、ここ数年の飛躍には目を見張る。

 「この状態を維持するのは大変難しいことですが、でも、もっともっと伸びるだろうと思っています。本校はほぼ全員が国公立大を目指していますので、完全に国公立大型のカリキュラムを採っています。生徒の3分の2は理系を選択しています」

 そのために、学習環境も整備している。校内には個別ブースに分かれた自習室が(高校64席、中学58席)設けられており、職員室には質問スペースが作られている。ここでは先生がマンツーマンで指導してくれ、生徒は自由に出入りができる。

 「国公立大の受験は、5教科7科目を勉強しないといけません。厳しい道のりです。長丁場になりますし、気持ちをしっかり持たないと最後まで乗り切れません。そのためには、勉強に挑む力をどうつけていくかが大事なのです」

体力の限界に挑む「夜間歩行」
教科と結びついた課外活動も

 大半の生徒が国公立大学へ進む進学校でありながら、開明は学校行事が多いことで知られる。夏の林間学校(中1)に始まり、文化祭、体育大会、音楽や古典芸能の鑑賞会、マラソン大会、スキー実習(中2)、かるた大会など、3ヵ月に2回の割合で行われている。

 「本校の特長は、どの行事も教科指導と結びついている点です。中学のすべての学年の校外学習では、外国人観光客に英語でインタビューをしてレポートを作成しますし、中2の理科の実習では、泊まりがけで和歌山の加太湾へ出かけます。海岸で採集した生物をホテルに持ち帰り、持参した顕微鏡や実験器具で観察や解剖を行い、レポートを作成します。国語では百人一首大会で競いながら、古文の教養を身に付けていきます」

 中学のすべての学年で日本史の舞台を訪れる歴史探訪や、中1で信楽などの焼き物の産地での陶芸体験。歌舞伎や能楽、狂言にふれる古典芸能鑑賞と実に多彩である。

 「生徒には良い経験をたくさんしてもらいたいのです。行事を通してクラスが励まし合い、団結していく。そうすることで自然と精神力が養われ、高2、高3の苦しい時期を乗り越えられると考えています」

 中でも伝統になっているのが、中3の春に行う「しまなみ海道夜間歩行」。広島県尾道市の生口島から愛媛県今治市までの約43キロを、全生徒が歩く卒業記念の行事である。午後3時に出発し、到着するのは翌朝の6時。この間、生徒たちは真っ暗な橋の上をヘッドライトの灯りを頼りにひたすら歩いていく。

 「以前、男子校だった頃は三重県の松阪から伊勢を目指す夜間歩行を行っていました。2001年の共学化で女子が加わったことで、トイレの問題などが浮上し、続けていくことが困難になりました。やむなくこのルートは中止したのですが、女子生徒から続けてほしい!という声があがったのです。その声を受けて各地を調べたところ、しまなみ海道が良いという意見があり、場所を移すことになりました」

 この夜間歩行には保護者の協力が欠かせない。毎年80名以上の親御さんが応援に駆けつけ、現地でおにぎりと豚汁の炊き出しをするなど、生徒たちを支えている。また現地の皆さんも応援をしてくれるという。

 「始めた頃は“なんでこんなにしんどい思いをせんといかんの?”と言っていた生徒も、今では夜間歩行を心待ちにしているようです。本校は保護者へも教育をオープンにしていますので、授業も行事も可能な限り見ていただいています。ですので、親御さんも一緒にがんばってくれるようになりますし、支えられてきたと思っています」

 クラブ活動も活発で、7〜8割の生徒が何らかのクラブに所属をしている。練習は原則として週に3回なので、勉強とバランス良く両立させることが可能だ。

高校からの文理編入コースは
今春から合格目標点をさらに高く設定

 原則として中高一貫であるが、高校から編入することもでき、今春から「文理編入コース」と名称を改めたこのコースでは、高1は独自のカリキュラムで学び、高2からは一貫生と一緒に同じ授業を受けるシステムになっている。

 「文理編入コースは今春から合格目標点を高く設定しましたので、従来に比べてレベルの高い生徒が入学してきました」

 これまで実施してきた早朝テストや小テストは、思い切って廃止した。そこには今後を見据えての考えがあるという。

 「学校で大切なのはやはり授業です。授業に向けて予習、復習を行うことで、しっかりと学力を身に付けたいのです。小テストなどを行うと、どうしてもそれにとらわれてしまい、短いスパンでの勉強しかできなくなります。原点にもどって授業中心主義を貫きたい。簡単なことではありませんが、生徒全員に本物の学力を身に付けてもらいたいのです」

 開明中学校・高等学校は、困難なことにも敢えてチャレンジしながら、生徒、教師、保護者が一丸となり、さらなる学力・人間形成の育成に挑戦を続けている。

 
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