サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

洛南高等学校・附属中学校

 
  抜群の進学実績を支える人間教育
 
毎年、東大と京大の合格者が合わせて百数十名にも上る。またアテネ五輪金メダリストをはじめ、一流アスリートも数多く輩出している。洛南高等学校・附属中学校は、勉学とスポーツのいずれにおいても輝かしい実績を築き上げてきた。柴垣弘巌校長は「実績を支えているものは、仏教をベースとした人間教育」と語る。

校 長: 柴垣 弘巌
住 所: 〒601-8478 京都市南区壬生通八条下る東寺町559
電 話: 075-681-6511(高校) 075-672-2661(中学)
交 通: 京都駅八条口から徒歩13分、近鉄東寺駅から徒歩10分・四条大宮から市バス18・71・207系統で10分「東寺東門前」下車徒歩3分
学生数: 中学校  662名
高等学校 1,720名 (2005.1.1現在)
ホームページ: http://www.rakunan-h.ed.jp/

 

 1200年の歴史を誇る京都の名刹、東寺。その敷地内に洛南高等学校・附属中学校がある。

2003年12月には待望の新校舎が完成した。世界文化遺産・東寺に隣接する建築物にふさわしく、外観はクラシカルで重厚なデザイン。内部には充実の最新設備を整えている。
「落ち着いて勉強に集中できると、生徒たちは大喜びです」。柴垣校長は笑顔で話す。

1千名を超える応募

 募集は中学と高校の両方で行われている。

中学はコース制を敷かず、全員が同じカリキュラムに従って学ぶ。英・数・国の主要3教科は、2年間で中学課程の内容を終了。中学3年次より高校の課程に進む。従って高校進学後も、外部中学からの入学生とは別クラスを編成する。

人気中学だけに毎年出願者数は1千名を上回る。京都府外の遠方からの応募者が多いのも特徴だ。入学者の75%は他府県出身者という。最も多いのは大阪府だが、なかには姫路や新神戸、さらに名古屋からも、通学定期を利用して新幹線通学している生徒もいる。
「名古屋駅から京都駅まで『のぞみ』で36分。午前7時半過ぎの新幹線に乗れば、十分に間に合います」。

 なお、遠方からの入学生のために寮も2棟用意されている。

集中力を鍛える

 高校募集は1類・3類の2コース。本人の希望と入試の成績により決定される。

1類は国公立や私立難関大学への進学を目指すコース。週35時間授業を基本とする。クラブ活動との両立も可能だ。従って、一流のスポーツ選手を目指し本格的にクラブ活動に取り組みたい生徒は、成績にかかわらず入試段階で1類を志望する。

2年次より進路に応じて文系・理系別、さらに国公立・私立別に授業を選択。授業時間数も週35時間から38時間と、目標に応じて設定され、きめ細かな進学指導がなされる。その結果、「1類からも京大や阪大、神戸大などに多くの生徒が進学しています」。

3類には、内部進学生のクラスも含まれる。いずれも東大や京大をはじめとした、国公立の難関大学進学を目指す。1年次より週38時間授業を行う。

1・3類ともに、長期休暇中には補習や学習合宿が設けられている。なかでも2・3年生が参加する夏休みの高野山合宿は、「勉強漬け」の1週間だ。朝6時半起床、夜23時就寝。その間、食事や入浴時以外は学習に集中する。

基礎教育を重視

 卒業生のうち、およそ6割が国公立大学に合格を果たしている。特に京大合格者数では、毎年ランキング第1位を獲得。その優れた進学実績の秘訣を求めて、全国各地から見学者が絶えない。

柴垣校長は「ほかの進学校と比較して、特別な学習指導をしているわけではありません」。

ただし、「基礎教育のとらえ方が異なるのでは」という。同校における基礎教育とは、生活指導を意味する。
「勉強しなさいという言葉だけでは、生徒の気持ちを動かせません。『やる気』を引き出すのは、本能の領域に働きかける、形や行動です」。

頭髪や服装、挨拶の仕方、清掃にいたるまで、指導は学校生活全般にわたる。

同校では、高校3年間クラス替えをせず、担任も持ち上がる。生徒の性格をより深く理解し、適切な指導を施すためだ。進路指導も、生徒の適性をよく知る担任教師が責任をもって行う。
「心の教育」も重視されている。「宗教」の授業が週に1時間設けられ、毎月21日には弘法大師の命日を記念する行事、「御影供(みえく)」が行われる。そこでは「命のつながり」や「死」などもテーマとして取り上げられる。
「生徒たちに、いかに生きていくかを問いかけます。重要なのは答えを出すことではなく、日常的に考えることです」。

 また、心の教育や生活指導は保護者を抜きにしては考えられない。そのため保護者会を年に5回開催。柴垣校長が「躾のありよう」などを説く。学期末に開催の場合は、担任教師から保護者一人ひとりに通知表が手渡される。


男子校の伝統を

 同校は、スポーツの名門校としても知られている。アテネ五輪では、OB2名が体操男子団体総合で金メダルに輝いた。現在も体育系クラブは強豪チームぞろいだ。昨年のインターハイでは、バレーボール部が初優勝。体操部は準優勝、バスケットボール部は3位を獲得した。水泳部や陸上部なども全国大会レベルだ。

 柴垣校長は「スポーツであれ、難関大学進学であれ、目標に向かって全力投球してもらいたい」と話す。

その考えは、行事に対する取り組みにも表れている。同校では水泳大会や柔道大会など、年間を通じて多彩な行事が催される。生徒たちは、その一つひとつに真剣に取り組む。なかでも力が入るのは体育祭や文化祭だ。外部から数千人もの見学者が訪れるほど、盛大な催しとなる。

同校は「知の教育」に偏ることなく、「心の教育」「身の教育」にも力を注ぎ、「心・知・身」のバランスのとれた発達を目指す。そして、モットーは「学校らしい学校づくり」。すなわち「教師と生徒のけじめをつける。常に礼節をわきまえる。卒業式には生徒が心を込めて『仰げば尊しわが師の恩』と歌えるような、昔ながらの学校です」。

京都府内において有数の進学校である同校に対して、地元地域から男女共学化の要望が多く寄せられているという。しかし、現段階では共学化の予定はない。柴垣校長は「男子校の伝統を受け継ぎ、生活指導を基盤とした人間教育を進めていきます」と語った。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.