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中学・高校受験:学びネット

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学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

関西大倉中学校・高等学校

 
  「心を鍛える」を教育目標に
自ら考え、行動し、失敗を恐れない心を育む
約7万m2という関西随一のスケールの敷地を有する関西大倉学園。四季折々の自然に囲まれ、都会の喧騒を離れた環境で教育活動が行われている。中学棟・高校棟をはじめ、芸術棟やハイブリッドホール、スポーツ施設等が並ぶキャンパスには自由で伸びやかな空気が流れる。創立114周年を迎える伝統校で、難関国立大学への現役合格者を多数輩出する進学校である。今春就任した下川清一(しもかわ きよいち)校長に学校の課題と展望を伺った。昨年スタートした教育プログラム、「企業探究」の授業も見学した。

校 長: 下川 清一
住 所: 〒567−0052 大阪府茨木市室山2-14-1
電 話: 072-643−6321
交 通: 阪急京都線「茨木市」、阪急千里線「北千里」、北大阪急行「千里中央」、阪急宝塚線「石橋」、JR京都線「茨木」の各駅から
スクールバス運行
学生数: 440名(中学校)
1,539名(高等学校) (2016.11.1現在)
ホームページ: http://www.kankura.jp

 

プレゼンの手法を学び
社会人基礎力を身につける「企業探究」

 高校のカリキュラムの教科「情報」「総合学習」で行われている「企業探究」の授業を見学した。

 1年次の5月から翌年3月までの長い期間をかけて取り組む探究型プログラムで、昨年始まったばかり。様々な業界の企業から与えられた課題(お題)に対してアイデアや解決方法を発表する。

 「企業探究」の年間スケジュールは、企業説明⇒「お題」提示⇒夏休みを利用して企業訪問⇒プレゼンテーションの組み立て⇒スライド制作⇒クラス発表⇒企業別選考会⇒選抜チーム発表会⇒最優秀チーム発表会(会場/梅田グランフロント)となっている。

 当日は情報科教諭・有積廣晃先生の授業で、絵コンテを用いてスライドの設計図を作る手法を学ぶというもの。

 宿題として提出されていた「マインドマップ」(※)について、有積教諭から講評があった。優秀な作品の解説を通して、スライドは「読ませるものではなく見せるもの」という鉄則を生徒たちに教示した。

 また、プレゼンテーションの神様と呼ばれる「ガーレイノズル」のビデオを観て、生徒たちは画像の選び方でイメージの伝わり方が大きく変わるということを学んだ。

 今年も15社の企業から「お題」が出された。「校内に国際交流を深める機能をもった自然災害に強い施設を提案せよ」「2020年東京オリンピックを盛り上げるため、弊社主催イベントを考案せよ」「超高齢化・人口減少社会で、バスが生き残る方法は?」等々、どのお題も難題だが興味深い。

 各クラスが3〜5名のチームを編成し、お題にチャレンジする。生徒たちがどのように発想の翼を広げ、どんな結論を導き出すのか、今後の活動がとても楽しみだ。

(※)表現したい概念「テーマ」をキーワードやイメージで中央に描き、そこから放射状に連想するキーワードやイメージを繋げていき、発想を広げる手法。

体験型、探究型の学びを通し
人間教育を推進

 「企業探究」の様に、同校では体験型、探究型の学びが多く取り入れられ、座学だけでは育成できない人間教育(徳育)に力を注いでいる。

 中学では「豊かな心」「未来を考える力」「多様な価値観」「他者と協同する力」を育むため、様々な学習プログラムが実施されている。各界の第一線で活躍する著名人を招いての講演会では、夢の実現へ向け熱いメッセージが生徒たちに送られる。また、論理的思考力・表現力を鍛錬する弁論大会は関西大倉の名物イベントに。さらに、飲食・保育・研究・マスコミ等、50を超える企業で実際の仕事を体験し、仕事のやりがいや社会の厳しさを学ぶという取り組みもある。

 毎年、多くの国公立大学の先生から実際の講義を体感する「学習体感」プログラムは、生徒が具体的な志望大学・将来像を考える上で大いに役立っているそうだ。

 また、事前・事後学習でしっかり意識付けして実施される企業訪問、介護福祉体験、校外学習、米づくり体験実習等は訪問先や保護者からの評価も高い。

 高校では、討論やペアワーク、グループワーク等を取り入れる授業が増えている。自分の思いを表現し、友達の考えを聴くことで理解を深め、他者と協労して課題を解決するという、主体的な学びを実践する「アクティブラーニング型授業」だ。目標は生徒たちが将来に向けて力強く歩み、社会で活躍する力を培うことである。

「心を鍛える教育、それが関倉だ」
と打ち出したい

 今春就任した下川清一校長は、生徒の印象を「非常にまじめだが、非常に弱い。北摂の中堅以上の学校に通う生徒に共通する特徴です」と話す。同じ北摂にある公立高校の校長を務めた経験からの思いが伝わる。

 下川校長は、まず「生徒の心を鍛えよう」と最優先課題に設定するが、学校の授業・補習・クラブ活動だけではその力は身に付きにくい。生徒自身が選べる多様な教育システムを学校が編み出す必要があると指摘する。その中で、「企業探究」のような自主性を発揮できる学びをさらに増やしていく方針だ。

 「生徒の心を鍛えるには、もっと大胆に生徒の自主性に委ねることが大事です。生徒はその思いにきっと応えてくれる」と信頼の厚さを窺わせた。

 例えば、中学3年の3学期(3ヵ月)を授業枠から解放するという構想がある。生徒には「自分を鍛える」という大きなテーマだけを与え、その過ごし方を考えてもらう。短期留学も可能で、趣味や好きな教科に没頭してもいい。敷かれたレールを歩むのではなく、自分の道を探究する時間を持ってもらいたいとう意図がある。

 家族にとっても子どもとゆっくり向き合う時間は貴重な体験となるに違いない。時間をかけて生徒を見守るということで、先生にも新たな発見があるだろう。色んな可能性を秘めた構想だ。

 また、六年一貫教育というゆとりあるカリキュラムを生かし、同校では様々な取り組みが行われている。しかし、なぜその取り組みを行うのか?他の活動とどのように関連づけるのか?その繋がり、「ストーリー」の見直しが行われている。

 「学園には二人の創立者がいて、一人は実業家であり財閥です。もう一人は、教育者であり科学者です。このように、人間的な魅力にあふれた人を育てる徳育は教育遺伝子として本校に受け継がれています。中学からの6年間、高校からの3年間、この学園生活をトータルにみて、生徒の心を鍛えて人間的な成長を促すこと、それが関倉の教育です」と校長の思いは明快だ。

 
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