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中学・高校受験:学びネット

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大谷中学校・高等学校

 
  新校長のもと、一人ひとりが駆動源となり
次のステージへ
大谷中学校・高等学校は昨年創立140周年を迎えた。創立以来、浄土真宗の教えにもとづく人間教育により、社会に貢献できる人の育成をめざしている。一方で時代の変遷に対応して、男女共学化やコース再編など学校改革を進めてきた。現在では、毎年多くの志願者を集める男女共学の進学校として人気が定着している。今年度からは、飯山等校長が新校長に就任。伝統を継承しながら、次の時代に向けてスタートを切った。

校 長: 飯山 等
住 所: 〒605-0965 京都市東山区今熊野池田町12
電 話: 075-541-1312
交 通: JR奈良線、京阪本線「東福寺」駅より徒歩5分
学生数: 中学校 232名
高等学校 1,389名 (2016.9.1現在)
ホームページ: http://www.otani.ed.jp/

 

中高全体を見渡す視野の広さを

 新校長の飯山等校長は、同校で約40年間教壇に立ち、物理や化学、数学、宗教、技術などを担当してきた。その間10数年に亘り渉外部長も務めている。いわば大谷と共に歩み、大谷を熟知している人物である。

 その飯山校長が校長就任後に、教師陣に発信したメッセージは、「教員一人ひとりが駆動源になる」。

 「中学、高校ともにそれぞれの持ち場で力を尽くすだけでなく、常に大谷中学校・高等学校の教員として中高全体へ視野を広げてもらいたい」と話す。

 現在も各教科の会議においてカリキュラムの内容や進度について、中学と高校の話し合いが行われている。また、中学3年生が高校に進学する際には、少なくとも1人は担任が持ち上がる。組織として中高の連携は図られているが、約100人いる教員一人ひとりが全体を見通し、牽引する意識を持つことが大事だという。

 さらに視野を広げ、ステップアップするために、外部研修への積極的参加を奨励している。これまでも多くの教員が研修に参加していたが、校内へのフィードバックが不十分な側面があった。今年度からは職員会で必ず報告することになった。外部研修には、先進的な取り組みの実践例や特別な支援を必要とする生徒に対する支援のあり方など、生徒に還元できるものが多いからだ。

 「自らステップアップしようとする先生の姿を見て、生徒も自分から動くようになります。そうした環境を整えることが私の役割です」

 入試広報部の梅垣道行部長は、「飯山校長のメッセージを受け、先生方も次のステージへと意識を高めています」と話す。

京都・滋賀・大阪・奈良で
最多の志願者数

 ここ数年、大谷高校は高校入試で多くの志願者を集めている。今春の入試でも前年をさらに上回る2,865名が志願し、京都府内だけでなく滋賀・大阪・奈良の私学で最多となった。志願者の地域も滋賀や大阪、奈良など広範囲にわたる。

 「毎年中3生の半数以上が受験してくれる滋賀県の公立中学校もあります」と飯山校長。

 その中学校の進路担当の先生によると、大谷高校に進学した生徒たちがクラブや塾の後輩に、「大谷はいいよ」と口コミしてくれているという。
飯山校長は、「本校が単なる通過点、大学への踏み台ではなく、自分たちが育つ場であると感じてくれているのではないか」と考えている。

 同校の学校理念である「樹心」は親鸞聖人の「樹心弘誓仏地(心の弘誓の仏地に樹て)」より引かれた言葉である。確かなものに支えられているという安心感が自らを自立した人間へと成長させる。生徒の存在そのものを尊重し、型にはめることなく挑戦を応援する、というのが長い歴史のなかで培ってきた校風だ。

 梅垣部長は、「大事なことは、いかに生徒の『らしさ』を引き出せるか。一人ひとりの自然体を応援しています」と話す。

 生徒が「自分らしく育つ学校」を象徴する光景が、いまや恒例となった卒業生成人式だ。今年は1月9日に行われ、卒業生の6割を超えた人が出席した。遠方の大学に進学した生徒も、この日のために戻ってきた。

 成人式を開催するようになったのは、卒業した女子生徒3人が「大谷で成人式をしてほしい」と訪ねてきたことがきっかけだ。8年前のことである。

 彼女らは、「私たちにとって『学校』は大谷から始まった。それまでは形として与えられていた学校行事や部活が、皆と一緒に喜んだり泣いたりすることが、心の内側から自然に確かなものとして感じられた」と話したという。

 成人式で再会を喜び合う卒業生たち。皆で納まった記念写真の、一人ひとりの笑顔から楽しかった高校時代がうかがえる。

生徒の頑張りを応援する
サポート体制

 ここ数年で進学実績も伸び続けている。2013年には25人だった国公立大学合格者が昨年は58名、今年は65名に上った。しかも京都大・大阪大・神戸大にそれぞれ3名ずつ合格を果たしている。

 高校のコースは生徒の多様な進路目標に応じて、3つのコース・クラスを設置。難関国公立大をめざすバタビアコース・マスタークラス、国公立大・難関私大を目標とするバタビアコース・コアクラス、そして部活に励みながら現役で私大進学をめざすインテグラルコースである。

 今年はマスタークラスの65%が現役で国公立大学に合格。コアクラスやインテグラルコースからも国公立大や関関同立などに多くの合格者をだした。

 飯山校長は「数字は生徒が目標に向かって頑張った結果。重要なのは学校の進学実績ではなく、生徒一人ひとりが全力を出し切れるように応援すること」と話す。

 そのため、生徒の状況に応じて選べる様々なサポート体制を整えている。

 衛星放送講座「駿台サテネット」は、駿台予備学校の人気講師の講義をDVDで視聴する。理解不足のところは何度でも繰り返し視聴したり、教科担当の先生に質問できる。

 校内予備校「AIゼミ」は、大学受験のプロ講師による講義。大谷高校専用のカリキュラムで授業と連動させて効率良く学力を身に付けられる。希望者はどのコースも1年生から受講できる。

 センター試験対策は、年末の2週間と年始の1週間にわたって、直前特訓トレーニングを実施する。

 そしてセンター試験が終わり、国公立大学の志望校を決定した後は、マンツーマンで入試問題対策を行う「赤本指導」。

 これは、それぞれの大学の入試問題に詳しい教員が入試までの約3週間、希望者に個別指導する取り組みだ。教科はおもに国・数・英だが、要望があれば理・社も実施している。個別指導のため、教員は朝の始業前や昼休みなど、忙しい合間を縫っての指導だ。生徒は過去問に挑戦し、苦手分野を克服すべく特訓を受け、2次試験に向けてラストスパートをかける。

 この取り組みは、各教員がそれぞれで、約10年前に始めたもので、やがて各教科に広がった。教科ごとに関西の主要大学の担当が固定している。梅垣部長は神戸大だ。

 梅垣部長は、「どの先生も、生徒からどんな質問がきても対応できます」と胸を張る。

 赤本指導の最終段階は、生徒と一緒に本番の予想問題を研究する。

 「数学は解答にいたるルートが何通りもあります。生徒と予想を立て、解き方をやりとりできるようになったら、この子は大丈夫だと分かるようになりました。高校3年間の最後に一緒に数学を楽しんでいます」

 また赤本指導は、2次試験までのカウントダウンが始まって焦りと孤独感を感じがちな受験生を精神的にも支えてくれる。

生徒が制作した
学校CMを放映

 大谷中学校・高等学校は昨年、創立140周年を迎えた。「記念行事は生徒を中心に」という考えから、「大谷」をテーマに中学生はポスターを、高校生がテレビCMを制作し、コンテストが行われた。審査員は広告業界の第一線で活躍するCMディレクターやCMプランナー。事前にワークショップを開き、制作上のポイントを指導した上で、CMは生徒が企画から撮影、編集を行った。

 最優秀作品に選ばれたCMは、先生たちが主役だ。階段を駆け上がり、職員室を走り抜け、息を切らしながら、「いつも笑顔」「思いやりがある」と大谷生をコメント。1人の先生が2階の渡り廊下から校庭の生徒たちに向かって、「楽しめ〜っ!」と叫ぶ。が、息が上がっているせいか、「だっしめ〜ん?!」と聞こえる。さらに、一歩後ずさりしたところで‘コテッ’と段差につまずくというオチがつく。生徒が「大谷愛」を表現すると、一生懸命でちょっとコミカルな先生たちということになるのだろう。

 このCMは11月24日MBSテレビで数回スポット放映された。あらかじめ卒業生にも放映時間を知らせていたため、反響が大きかったという。

 さて、140周年という大きな節目を過ぎたいま、次の時代へ向けて新たな取り組みが始まっている。

 同校は2012年に10年後のビジョン・目的を定めたグランドデザインを策定し、「教育」「生徒募集・進路指導」「学校経営」において、それぞれ目標を設定した。今年度はここに新しく「オープンなネットワーク環境の実現」という項目が追加された。WiFi環境はすでに整備され、タブレットを活用した授業研究が進められている。

 「ICT教育を単なるブームではなく、意義あるものにしていきたい」と飯山校長。

 一方グローバル教育は、高校で「グローバルスタディーズ」という選択授業が始まっている。昨年は「模擬国連」の全国大会に2チームが初出場した。また、希望者はGSI部と共に米ボストンでの特別夏合宿に参加。英語コミュニケーション能力を鍛えた。今夏も約20人がボストンに出かけた。

 体育館など運動施設の新築も計画中だ。

 飯山校長は、「体育館やグラウンドといった学年を超えて交流できる場は単なる施設ではありません。共にいることで刺激され、可能性が生まれます」と、環境整備に意欲的だ。

 生徒一人ひとりが自分らしく育つ場としての学校。大谷中学校・高等学校は、さらに居心地がよくなりそうだ。

 
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