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中学・高校受験:学びネット

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同志社女子中学校・高等学校

 
  女子教育を重んじた新島襄の精神を継承
創立140周年を迎えた伝統の女子校
1875年(明治8年)、新島襄により創立された同志社。その翌年に女性宣教師スタークウェザーと新島襄の妻、八重が始めた女子のための教育を原点とする同志社女子中学校・高等学校。以来140年にわたり聖書に言う「地の塩」「世の光」の実践を旨とし、日本の女子教育を牽引してきた。京都御所に隣接し閑静な文教地区にある同校だが、今春、校舎が新設され、新たなスタートを切った。その効果もあり、昨年に比べ志願者は100名以上増加し、同志社ブランドの強さを見せつけている。英語教育を始め、昨今は理系分野での活躍もめざましい同校の現在を取材した。

校 長: 辻村 好
住 所: 〒602-0893 京都市上京区今出川通寺町西入
電 話: 075-251-4305
交 通: 地下鉄「今出川」駅より徒歩5分/京阪「出町柳」駅より徒歩10分
学生数: 中学校 743名
高等学校 810名 (2016.7.1現在)
ホームページ: http://www.girls.doshisha.ac.jp/

 

今春は志願者が100名以上増加
卒業生の90%は
同志社大・同志社女子大へ進学

 清閑とした京都御所の森。そこから今出川通りをはさんだ北向かいに位置するのが、同志社大学である。赤レンガのチャペルや校舎が点在する広大なキャンパスの中に、同志社女子中学校高等学校はある。

 さっそく、4月にできた新校舎を案内していただいた。校舎の中央部は広々とした吹き抜けになっており、音が階下に響かないよう床には絨毯が敷かれている。まずはその広さと明るさに驚いた。各フロアにはメディアコーナーが設置され、教科の資料を自由に手に取ることができる。生徒が自由に過ごせるラウンジや食堂もあり、屋上には庭園まである。旧校舎は現在解体が進められており、跡地には全面人工芝のテニスコートを備えたグラウンドを作る計画だ。

 「同志社女子という校名ですので、よく誤解されるのですが、内部推薦進学者の95%は同志社大学へ進学しています。残りは同志社女子大の薬学部、看護学部、小学校の教員免許が取得できる現代子ども学科などへ進学しています。これらの学部は同志社大にはないので、あえて女子大を選んでいるのです」と話してくれたのは、入試センターの吉田和高部長。

 昨年に比べて志願者が100名以上増えた同校。これまで以上により積極的な募集活動を展開し、昨年初めて「WAKUWAKU同女たんけん」というイベントを行った。昨年は340組参加だった同イベントに、今年は400組950名の参加があったと言う。また、昨年から12月には最終個別相談会も行っており、出願直前の時期にもかかわらず多くの方の相談があった。

 同志社系列には、共学の同志社、同志社香里、同志社国際、そして女子校である同校の4校があるが、4年前から合同説明会を行うなど、同志社ブランドの再構築にも力を注いでいる。

 生徒の半数は他府県からの通学生。学校は地下鉄「今出川」駅から約5分、京阪「出町柳」駅から徒歩10分と交通の便が良い。女子校なので安全な環境が大事だが、地下鉄の出口は同志社のキャンパスに直結しており、一般道を通らずに通学できるようになっている。

医・薬・理工系志望者のためのコースも
希望すれば国公立大への進学も可能

 同校はコース制を敷いており、同志社大学への推薦入学を基本とするLAコース(リベラルアーツ:定員200名)、医・薬・理工系など幅広い分野を目指せるWRコース(ワイルド・ローヴァー:定員40名)の2コースがある。ワイルド・ローヴァーとは新島襄が渡米する時に乗った船の名前だ。

 LAコースは月〜金の授業が基本だが、WRコースは土曜も特別授業を実施。高校になるとカリキュラムの大半を高2で終え、後は個々の進路に応じた少人数授業を行っている。同志社大にない学部や国公立大を目指す生徒には、相応の進路指導も行っており、これまで京大、阪大、神戸大などへ多数進学している。コース変更は、中3・高1進級時のどちらかで一回可能となっている。昨年もLAからWRへ10数人がコース替えを果たした。

 「本校は同志社大学の附属ではなく、系列校という位置付けです。系列校はすべて独立して運営されており、各校の自主性に任されている。同じ同志社系列でも、校風が異なるのはそのためです。同志社自体が自由な校風ですので、中学高校もそれを受け継いでいます。制服もありませんし、服装規定も茶髪やノースリーブ禁止といった最低限の決めごとだけで、生徒の自主性に任せています」

 高大連携については伝統的に盛んで、高校生が同志社大学の普通の授業に参加することもできる。

 「大学生がどんな勉強をしているのか、進路のヒントを得ることができます。年間のべ450名近くが参加しており、講義だけでなくゼミにも参加できます。商学部の教授が、高校生向けに簿記の講座を開講しており、無料で受講できたりもします。このあたりが大学に隣接している本校の強みだと思います」

キリスト教の教えを基盤に
これからも女子教育に専念

 「同志社の中で女子のための教育機関として設立をされた学校ですので、将来にわたっても共学化することはあり得ないです」と断言する吉田部長。

 140年前の創立以来、毎朝20分間の礼拝を中1から高3まで行っている。最近は、ミッションスクールでも毎日の礼拝を行う学校は少なくなっているが、受験対策に時間を割かずに済む同校では、毎朝、神に祈ることで気持ちを清らかにし、ゆったりと心を育んでいる。毎年6月には花の日を設け、各生徒が花を持ち寄る行事がある。それを花束にして病院や老人ホームなどの施設に届けるのも長年の慣習だ。また、週に1時間、聖書の授業があり、牧師でもある聖書科の教員が教壇に立つなど、キリスト教主義教育の良き伝統を今に受け継いでいる。

 「本校は関関同立の中では唯一の女子校です。ですので、女子の特性を活かした教育ができます。共学だと、どうしても男子の目を気にして変に自分を飾ったりしがちですが、男子がいない環境で落ち着いて勉強ができるのが、女子校の良さ。体育祭とか生徒会など各種行事もすべて女子で運営していますから、自立心も旺盛です」

 
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