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中学・高校受験:学びネット

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関西大倉中学校・高等学校

 
  生徒の夢を育てるキャリア教育と進路指導
北摂の緑豊かな丘陵地に位置する関西大倉中学校高等学校は、恵まれた自然環境のなか、「徳育」を土台に知・徳・体のバランスのとれた教育を実践している。キャリア教育・進路指導も生徒の人間的成長とともに、一人ひとりが将来の夢を育むように進められる。それを支えているのが、創立から110年を超える歴史のなかで培われた教育力と、縦横の繋がりだ。今年度からは教頭2人体制をスタートさせ、組織力を強化。教育力のさらなる向上が期待される。

校 長: 尾崎 正敏
住 所: 〒567-0052 大阪府茨木市室山2-14-1
電 話: 072-643-6321
交 通: 阪急京都線「茨木市」、阪急千里線「北千里」、北大阪急行「千里中央」、阪急宝塚線「石橋」、JR京都線「茨木」の各駅からスクールバス運行
学生数: 中学校 427名
高等学校 1,543名 (2015.11.1現在)
ホームページ: http://www.kankura.jp

 

体験型の学びを多く取り入れた
人間教育としてのキャリア教育

 関西大倉中学校高等学校は教育力のさらなる向上をめざし、今年度から教頭2人体制をスタートさせた。新しく設置された中学教頭には杉野浩司先生が就任。授業を担当せず教頭職に専任する。今後は杉野教頭をトップに同校の6貫教育の特色をより明確にしていく考えだ。

 杉野教頭は、「生徒や保護者、クラス担任とのパイプ役を果たしながら、教員を強化し本校の次代のリーダーを育てたい」と抱負を語る。

 六貫教育推進室の松村健司中学主任は、「日々発生する様々な問題や相談にスムーズにスピード感をもって対処できるようになりました」と、新体制による組織力の強化を実感している。

 また、入試運営部にもキャリアのある専任職員を採用。これまで以上に学習塾などへの広報活動を積極的に展開していく。

 同校は大阪府内有数の進学校として知られている。今年は東大・京大を始めとする国公立大学に180人が合格した。

 しかし、その進路指導は「偏差値」で大学を選ぶのではなく、一人ひとりの生徒が主体的に将来の夢を育むように進められる。

 中学では1年次より生徒の成長段階に合わせ、日常の学習活動と人間教育(徳育)、キャリア教育をリンクさせて体系化している。米作り実習や清掃活動、職業体験など、地域社会との関わりの中で学ぶ体験学習は、社会の一員としての自覚を促し、職業観やキャリア意識を育てる。

 また、各界の第一線で活躍している著名人を招いて開かれる講演会は、「夢、実現へのメッセージ」というテーマで自らの中高時代や多彩な経験を語っていただく。これまで元女子バドミントンの小椋久美子氏やロボットクリエーターの高橋智隆氏などが講演。生徒たちの視野を広げ、「生きる力」や「あきらめない心」を伝えている。

 こうした人間教育としてのキャリア教育ともいえる幅広い取り組みは、保護者からも高く評価されている。

大学への意識を高める
「学問体感」と「卒業生に聞こう!!」

 高校においても今年度から企業研究がスタートした。情報のプレゼン授業の一環として、全コースの1年生を対象とした大手企業とのコラボ企画である。協力企業には、パナソニックや日立、JTBなど有名企業が並ぶ。1学期にそれぞれの企業からテーマが与えられる。いずれも現実的で答えがいくつもありながら、正解のない課題だ。夏休みにはグループごとに実際に企業を訪問。1年をかけてグループで協力しながら課題に取り組み、その成果を3学期にプレゼンする。企業によっては、社内でのプレゼンも予定されているという。

 大学受験に向けた取り組みは、1年次から始まる。「学部学科説明会」を開き、毎月「志望校調査」を実施。最終決定まで生徒の学力だけでなくメンタル面もサポートし、希望の進路実現へと導く。

 「まず大学進学を意識させるところから始めています」と杉野教頭。

 松村中学主任も「自分が社会に出てどうするかを考えながら、高校での学びを大学進学につなげてもらいたい」と話す。

 生徒が自分の個性や人生観、職業観に沿った進路を選択できるように、必要な情報を提供する機会も多く設けている。

 「学問体感」は、定期的に国公立大学の先生を招き、実際に講義をしてもらう。大学は京阪神だけでなく、筑波大・信州大・福島大・九州大など全国各地に及ぶ。昨年は合計20回開催した。

 松村中学主任は、「地方でも高い評価を受けている国公立大学が多くあります。本校の強みは、そうした大学の中身の情報に精通していること。生徒に的確なアドバイスができます」と話す。

 また、同校の伝統ともいえる「卒業生に聞こう!!」も好評だ。これは進路指導室で卒業生から直接話を聞けるというもの。不定期に何度も実施される。生徒は自分の関心ある大学・学部に通う先輩に相談できるので、モチベーションアップにつながる。卒業生から「現役時代にお世話になったから、今度は自分が役に立ちたい」と協力を申し出てくれることも多い。一昨年は、奈良女子大に進学した卒業生が「大学生活必勝法」という持ち込みイベントを企画。他大学に進学した卒業生総勢50名が協力し、講演会と展示、トークイベントを実施した。

オックスフォード語学研修が
スタート

 今年度からスタートしたもののなかにオックスフォード語学研修がある。従来より高校1年次のオーストラリアホームステイを実施していたが、これに新たな海外研修が加わった形だ。世界各国から集まった学生と寮で共同生活を送りながら、大学で英語の授業を受ける。参加した生徒たちは「行ってよかった」「もう一度行きたい」と口を揃える。

 杉野教頭は、「これをきっかけに海外への関心が高まれば」と期待する。

 学外の留学プログラムに参加する生徒もいる。大阪府国際化戦略実行委員会が運営する「おおさかグローバル塾(英国・米国留学コース)」は、厳しい選考基準をクリアしなければならない。同校からは毎年数名が合格。今年も3名が参加している。

 また、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」の高校生コース第1期生にも2年生男子が応募し合格した。このプログラムは生徒自身が留学計画を立てる。

 「いつのまにか自分で応募書類を取り寄せて計画を立てていました。予想外のことで、我々以上にお母さんが一番驚いたようです。『この子がこんなことを!』と喜んでいました」。杉野教頭は頬を緩める。

 この男子生徒の目的は、アメリカのテニスキャンプ参加と英語学習。7月に1人でアメリカに旅立った。出発時ではさすがに心細そうだったが、8月に帰国したときには見違えるほどたくましくなっていたという。

 中高時代のキャリア教育・進路指導、教師や先輩との出会いを通じて、生徒たちは自ら未来への扉を開く術を身に付け始めたようだ。

 
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