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中学・高校受験:学びネット

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龍谷大学付属平安中学校・平安高等学校

 
  生徒の興味をそそる授業を展開
理数教育を通じて、論理的思考力・創造性を育成
龍谷大学付属平安中学校・高等学校では、学校改革の一環として昨年、高校のコース名を国公立大・有名私大を目指す「選抜特進」、龍谷大学進学を目指す「プログレス」、甲子園を目指す「アスリート」に変更し、コースコンセプトのさらなる明確化を図ってきた。今春には中学校にクラス制を導入。様々な取り組みが功を奏し、大学合格実績を大きく伸ばしている。また、ネイチャー部が「平成27年度科学教育振興助成」を贈呈されたのをきっかけとして、理数教育推進委員会を立ち上げ、論理的思考力や創造性の育成に、より一層、力を入れ始めた。

校 長: 燧土(すいど) 勝徳
住 所: 〒600-8267 京都府京都市下京区大宮通七条上ル御器屋町30
電 話: 075-361-4231(代)
交 通: JR各線「京都」駅より徒歩15分/阪急京都線「大宮」駅より徒歩15分/JR嵯峨野線「丹波口」駅より徒歩10分/京都市営バス「七条大宮・京都水族館前」下車すぐ
学生数: 中学校 370名
高等学校 1,424名 (2015.7.1現在)
ホームページ: http://www.heian.ed.jp

 

理科と数学のコラボによる
理数教育推進委員会発足

 創立139年を迎える伝統校・龍谷大学付属平安中学校・高等学校では、3年前の燧土(すいど)勝徳氏の校長就任を機に学校改革が始まった。教職員が一丸となって取り組み、順風満帆に進んでいる。高校のコースコンセプトが明確化されて、初の卒業生が出た今春、阪大をはじめとする国公立大(防衛大学校含む)に51名、関関同立に106名の合格者を輩出。国公立合格実績は前年比2.2倍という大躍進を果たした。

 「選抜特進は、国公立・有名私大を目指すコースです。入学時から、その覚悟をさせたことが意識を高め、大きな結果につながったと思います」と燧土校長は笑顔で語る。また同中学校では、今春より、到達度別のクラス制を導入した。

 「小学校でトップクラスの成績だった生徒も入学してくれるようになりましたので、特進A(特進アドバンスト)と特進B(特進ベーシック)に分け、特進Aを上位の生徒を集めたクラスとしました」。クラス編成は、成績だけでなく本人の希望も汲んだものだと言う。 今春は90名の募集に対し、149名が入学。特進A・特進B各2クラスでスタートした。燧土校長は「2年生、3年生になった時点で、全体の引き上げができ、特進Aを増やせたらと考えています。さらに上位の特進SA(スーパーアドバンスト)を作りたい」と構想を述べた。

 中堅国公立大合格を目指してきた同校だが、今や難関国公立を視野に入れ始めたといえよう。それに伴い、理数教育にも力が入っている。折しも、ネイチャー部が「平成27年度科学教育振興助成」を贈呈され、理数教育推進委員会発足のきっかけとなった。理科と数学のコラボにより、受験のみならず、人生において必要な論理的思考力や創造性を育むことを狙いとしている。

教科の楽しさを生徒にわかってもらいたい

 理数教育推進委員会の目的の一つは、理科嫌いをなくすこと。理科には数学が深くかかわっているため、両科がコラボしていくことになった。

 同校数学科では、2年前から、教員のスキルアップを目的に勉強会を実施しており、最近、模試の問題の解説映像の配信を始めた。生徒からは「わかりやすい」と好評を博しているとか。

 主任の竹内智一先生は、数学について、最低限必要な公式を理解暗記すれば、色々な解き方ができると言う。「公式を使って、どう解くかという楽しさをわかってもらいたい」。

 同校進路部長、理科教諭の牧野正明先生は、生物が担当だが、物理の指導歴もある。「理科は実験と観察です」と言う牧野先生の授業を見学した。

 高校1年のプログレスコースの生物の実験で、テーマは「自分の細胞を見る」。牧野先生は、一時プレパラートの作成法、細胞の見方などをわかりやすく説明していった。

 牧野先生に授業の工夫について聞くと「興味を持たせるために、わざと雑談的な話をして注意をひき、教材の内容につなげるようにしています」という答えだった。取材時の実験授業でも、ちょっとした雑談を交えながら進めており、時々教室中に笑いが広がっていた。授業後、「僕は、自分が楽しんで授業をやっています(笑)。生徒とのやりとりも楽しんでいます」と牧野先生。先生も生徒たちも実験を楽しんでいた。

 さらに、牧野先生は、生徒の理解のしやすさを考え、教科書に出てくる内容の順番を入れ替えたりすることもあるとか。そんな時は、授業後に感想を聞き、反応を見ながら進めると言う。

 牧野先生は、ネイチャー部の顧問でもある。部員は12名(中学生9名、高校生3名)。普段の活動は、部で飼っている生き物(イモリ、オタマジャクシ)の世話だが、定期的に、週末には、京都の北山方面や、龍谷大学の瀬田演習林などでのフィールドワークや、京都水族館やJT生命誌研究館などでの研修を行っている。

 同部が「平成27年度科学教育振興助成」を贈呈された企画は、「小動物の透明な骨格標本の作製」。成長過程で死んだ魚やイモリを薬品処理して、透明にし、軟骨と硬骨を別々の色素で染め分け、樹脂に封入するというもの。こうすれば、割れる心配もなく、全角度から観察することができる。

 ところで、同校の建学の精神は、親鸞聖人のみ教えをもとに仏教精神に基づく情操教育を行うこと。今年のスローガンである「智慧と慈悲」は、こころの教育だけでなく、学力、体力面の教育にも活かされている。宗育を礎に、龍谷大学付属平安中学校・高等学校が、今後も躍進していくのは確実だ。

仏教聖歌を歌う合唱部が誕生!

 龍谷大学付属平安中学校・高等学校には、様々な仏教行事がある。行事では、従来、仏教コースの生徒たちが聖歌を歌っていたが、今春、高校のクラブ活動として、合唱部が新設された。

 「仏教行事の聖歌を歌う聖歌隊を作りたいということで、創部されました」と言うのは、顧問に任命された横山朔子(もとこ)先生。それぞれの行事ごとに聖歌があり、その聖歌を歌うことになっている。すでに5月8日の花まつりにデビューし、聖歌を披露した。もちろん、聖歌だけでなく、一般的な合唱曲も練習しており、来年以降はNHK合唱コンクールにもチャレンジする。

 
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