【出席者】
()内は所属クラブ・高校の部員数
中野 亮さん[高2](剣道部 22名)
山口 紗花さん[高2](吹奏楽部 70名)
木下 翔太さん[高2](鉄道研究部 16名)
古川 和杜さん[高1](軟式野球部 28名)
西村 尚記さん[高2](ハンドボール部 47名)
北村 妃菜さん[高2](フェンシング部 26名)
三原 亜実さん[高2](陸上競技部 43名)
森川 扇菜さん[高2](チアダンス部 27名)
山下 祐依さん[高2](卓球部 29名)
男子校時代から
今も続く輝かしい戦績
── 最初に校長先生にクラブ活動全般の状況をおうかがいしたいと思います。
校長 本校は男子校時代から、春の高校総体で毎年総合1位を獲得するほどクラブ活動が盛んです。私自身も長年、軟式野球部の監督を務めていました。2003年の男女共学化を機に、チアダンス部が発足し、他のクラブにも女子が入っていき活躍してくれています。
学生は文武両道が本来の姿であると考えていますので、今年の新入生からクラブ全入を推奨しており、中学1年生は9割以上、高校1年生も8割以上の生徒がクラブに加入しています。
── では、皆さんの所属クラブと、最近の戦績を教えてください。
中野 剣道部です。2年連続でインターハイに出場しました。
山口 吹奏楽部です。8月の京都府吹奏楽コンクールで金賞を受賞。9月の関西マーチングコンテストでは銀賞でした。
木下 鉄道研究部です。昨年から灘・雲雀丘と交流するようになり、今年は全国鉄研の交流会に参加しました。来年は本校が主催校なので、全国の鉄研が集まります。
古川 軟式野球部です。昨年秋の京都私学大会で優勝しました。今年の秋季では4年ぶり28回目の優勝をおさめ、11月の近畿大会に出場します。
西村 ハンドボール部です。夏の京都私学大会で男子が約30年ぶりに優勝しました。女子も2位になり、男女ともに12月の近畿大会に出場します。
校長 グラウンドを人工芝にしたので、ボールが跳ねるか心配していましたが、優勝するとは(笑)。人工芝にしてよかった。
北村 フェンシング部です。今年は男女ともインターハイに出場しました。男子はインターハイの常連ですが、女子は今年初めてです。男女とも今度の国体にも出場します。
校長 フェンシング部は60年以上の歴史があります。練習場は、旧体育館に引いた幅2メートル、長さ14メートルのライン。太田選手もそこで練習して世界へ行きました。
北村 去年、太田選手が練習を見に来てくれて、先輩と対戦しました。
三原 陸上部です。9月の近畿ユースでは男子100メートルで3位に入賞し、京都ジュニア陸上競技選手権では1位と3位になりました。
森川 チアダンス部です。全国ダンスドリル選手権で5位に入賞し、全国チアダンス選手権関西予選で優勝し、11月の全国大会に出場します。
山下 卓球部です。男子・女子ともに全国大会に出場しました。
校長 男子は16年連続出場で、女子は初の快挙です。昨年、女子も強化しようと、顧問が山下さんをスカウトしたのが結果に結びつきました。
── 山下さんはスカウトされたのですか?
山下 はい。地元の公立高校に進学するつもりでしたが、中学の近畿大会で卓球部の先生に声をかけていただき、強豪の男子チームとも練習できるので、ここで頑張ってみたいと思うようになりました。
先輩は指導者?
ライバル?家庭教師?
── 他の皆さんも入部の動機やきっかけを教えてください。
森川 小学校2年のときから器械体操をしていたので、チアダンスでもバク転したり、経験を活かせると思い入部しました。
三原 ハードルを跳ぶのが好きで、陸上部に入りました。いまは七種競技です、
北村 たまたま見学に行ったら、勧誘されて(笑)。
木下 幼いころから鉄道が好きで、勉強と鉄道を両立できるここの鉄研に入りたいと思ってました。
山口 中学でも吹奏楽部でした。自分たちの演奏を喜んでくれる人がいるのが嬉しくて、高校でも続けたいと思いました。
中野 小学校1年から剣道をやっていて、こちらの顧問の先生に声をかけてもらいました。今は二段で、今年の冬に三段の昇段審査を受けます。
── クラブの雰囲気はどうですか?
木下 鉄研は部員が少ないので、皆仲がいいです。定期テスト前は、部室で先輩が後輩に勉強を教えています。
北村 フェンシング部はコーチも監督もいなくて、代々先輩から教えてもらってます。そのなかで先輩とも仲良くなれます。何十年も前のOBも教えにきてくれます。
三原 陸上は個人競技なので、互いがライバルです。でも、先輩後輩に関係なく、皆が少しでも前に進みたいと思っているので、チームワークはいいと思います。
── 三原さんが着ているTシャツには、何と書いてあるのですか。
三原 「努力と書いて自信と読む」。3年生が引退して代替わりしたときに、2年生が考えてつくったクラブシャツです。後ろには部員全員の名前が書いてあります。
── なるほど、チームワークがいいですね。 |
教室だけでは
学べない大切なこと
── 部活をやっててよかったことを教えてください。
山下 卓球の技術だけでなく、人間的にも成長できたと思います。例えば、挨拶も形だけでなく、一人ひとりにきちんと心をこめて挨拶することを先生や先輩から教えてもらいました。
古川 きついときも乗り越えてきたから、野球だけでなく心身ともに成長できたかな。
西村 ハンドボールはチームで協力しなければ勝てないので、仲間との信頼関係を学びました。
北村 メンタルが強くなりました。私は高校からフェンシングを始めたので、中学からやってた子が簡単にできることも全然できなくて、劣等感に苦しみました。でも、あきらめたくなかった。今でも勝てないけど、1回1回の勝負のなかで奪った1点とかが嬉しくて、続けてます。
三原 親への感謝の気持ちが強くなりました。去年の夏、練習で大けがをして医者からは陸上をあきらめるように言われたのですが、リハビリを頑張って、1年で復帰できました。走れなかった間、ずっと支え続けてくれたのが両親です。こんなことがなかったら気づけなかったと思います。
森川 私は自分から率先して前にでるタイプではなかったのですが、ダンスは先生や先輩に見てもらわないと上達しないし、選抜メンバーにも入れないので、自分から見てもらうようになりました。キャプテンになってからは、他のメンバーにも配慮できるようになったかなと思います。
中野 剣道の練習は毎日なので、やる気がでないときもあります。そんな気持ちをコントロールしていくうちに、勉強もしっかりけじめをつけてできるようになりました。
「キャンパス・ビジット」で
龍谷大学を知る
── 皆さんは龍谷大学に進学予定とお聞きしています。大学との連携について教えてください。
山下 1年生のときに、「キャンパス・ビジット」で龍谷大学を見学して、施設や学部・学科がよくわかりました。一番良かったのはカフェテリアです(笑)。2年では大学生と一緒に大学の講義を受けるそうです。龍谷大学の卓球部は強いので、私も大学で活躍したいと思っています。
三原 もともと国際文化学部に興味があったので、「キャンパスビジット」ではその学科の説明を集中して聞きました。教室が広いことと、屋外で食事をしている学生が多いことに驚きました。
森川 龍谷大学の施設、特に図書館の設備と本の多さに感動しました。学部・学科の説明を聞いて国際文化学科に惹かれました。
── 大学卒業後の進路は決めていますか?
木下 地元が阪急沿線なので、阪急電車の運転手をめざしています。新幹線よりローカル電車の方が好きなので。
古川 野球に関係する仕事に就きたいと考えています。指導者や野球用具専門店とか。
三原 航空管制官です。私は意志が強いと思うので、それを活かしたいです。
森川 チアダンスで積極的になれたので、英語のコミュニケーション能力を鍛えて空港で働きたいと考えています。
── 来年の新入生にクラブのアピールをしてください。
西村 ハンドは高校から始める人が多いので、初心者でも大丈夫。自分を変えたい、強くなりたい人は、入ったらいいと思う。
古川 軟式野球はいま部員が少ないので、1年生でも試合に出られる機会があります。野球が好きで、うまくなりたい人に入ってもらいたいです。
山口 音楽は皆でつくり上げる点が一番いいところです。皆で一緒に成長しましょう。
三原 1人で黙々と走るのは辛いけれど、走り終えたら自分に自信が持てます。陸上は自分が輝けるスポーツです。
木下 鉄研は鉄道マニアだけでなく、旅行や写真が好きなら、趣味を深められます。
森川 チアダンスは華やかな印象がありますが、練習は想像以上に厳しいです。その分、耐える力とかチームメイトを信頼するとか、大切なものを得られます。それに、何と言っても、甲子園で応援できますよ(笑)
── 最後に校長先生から一言お願いします。
校長 本校は、「ことば・じかん・いのち」を大切にすることを掲げて、自分の命をしっかり磨き、他人の命を大切にできる人間に育ってほしいと願っています。皆の話を聞いて、誰かに磨いてもらうのではなく、自分で自分の命をしっかり磨いていると感じました。さらに磨いて、運動部は結果もだしてください。
── 本日はありがとうございました。 |