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中学・高校受験:学びネット

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四條畷学園高等学校

 
  「報恩感謝」を実現するキャリア教育を推進
飯盛山麓の豊かな緑に囲まれたキャンパスに、幼稚園から短大、大学までを併設する四條畷学園。1926年の創立以来、建学の精神である「報恩感謝」のもと、総合学園へと発展してきた。その中で約1,500人と最大の生徒数を擁するのが四條畷学園高等学校である。昨年度校長に就任した八木健一校長が、数学の新任教師として初めて同校の教壇に立ったのは、今から38年前。学園の発展とともに歩んだ教員生活を振り返り、教育に対する思いと今後の取り組みについて語っていただいた。

校 長: 八木 健一
住 所: 〒574−0001 大阪府大東市学園町6-45
電 話: 072−876−1327
交 通: JR学研都市線「四条畷」駅下車徒歩1分
学生数: 1,498名(2014.4月現在)
ホームページ: http://www.shijonawate-gakuen.ac.jp/

 

「未見の我」を心に刻み
教壇に立つ

 校長室の棚の上に1枚の色紙が飾られている。そこには毛筆で書かれた「未見の我」の文字。

 「座右の銘です」。そう言うと、八木校長は一冊の本を取り出した。表紙には、『詩集 一人のために』(安積得也著) とある。

 「本校に紹介してくださった関西大倉学園の高木美喜次初代学校長よりいただきました」。

 八木校長は大阪大学工学部出身。生来の競争嫌いから、一般企業ではなく教職の道を選んだ。高木初代学校長とはゼミの教授の繋がりで知遇を得たという。

 採用が決まったとき理事長室に呼ばれ、詩集のなかの1篇「未見の我」を示された。

 「高木初代学校長は、女子校の教師になる私に『勉強ができない子どもも将来立派になる可能性を秘めている。いまできないからといって決して馬鹿にしてはいけない』と戒めを与えてくれました」。38年前のことである。以来、その戒めを忘れたことはない。

 初年度から総合コース3年生の担任を任され、進路指導を始めとして先輩に教えを乞う日々が続く。授業では、数学が苦手な女子生徒に分かりやすく教えるために教材研究に時間をかけ、教科書よりやさしい手作りのプリントを用意した。しかし、「微分」の単元で、生徒から一斉に「先生、わかりません」の声があがる。どうしたら分かってもらえるのか。悪戦苦闘の毎日だった。

 「朝の通勤電車で、四条畷駅が近づくと汗が出てきました」と当時を振り返り苦笑する。

教務のスペシャリストとして
学校運営をサポート

 「未明の我」を座右の銘として、常に生徒のためにと考えて指導に携わってきた。やがて、それが自分の可能性を広げることでもあると気づく。

 全くの初心者にも関わらず卓球部の顧問になったときは、生徒のために何ができるかを考え、ルールに精通することをめざした。その結果、2級審判員からスタートし、遂に国際審判員の資格まで取得した。

 また、当時は短大の入試が難しく、内部進学でも不合格になることがあった。あるとき、保育士をめざしていた生徒の1人が不合格になり気落ちしていた。それでも、事前にスキー教室に申し込んでいたため、参加するという。生徒の状態を心配した八木校長は急遽自費で参加。生徒に付き添った。行きのバスのなかで生徒を励まし元気づけ、現地では一緒に初心者レッスンを受けた。その後、その生徒は保育士への道に進むことができた。

 数学を教える傍ら、情報教育にも取り組んだ。個人的には、まだパソコンが珍しかった1980年代から生徒の成績管理などに利用していた。当時のパソコンは漢字ではなくカナ文字。カセットテープに入ったプログラムをロードする時代だ。数年後、他校に先駆けて学校設定科目として情報教育を取り入れるため、他の教員と共に専門学校に通い、表計算とワープロの技能を修得。5〜6年の間、生徒に教えていた。

 その後同校は、2000年に国際コースを男女共学化。2006年に保育コースを新設するなど、時代の変化に対応して改革を重ねてきた。現在は、総合コース3クラス(総合・吹奏楽・情報)、保育コース、特進文理コース2クラス(特進S・特進)の3コースを設置している。

 改革の過程で、八木校長は校務分掌において教務を担当。分厚い教務規定を隅から隅まで熟知し、カリキュラム編成や単位認定に携わった。後に副校長・教頭としても学校運営を支えてきた。

  「コースを新設・再編したなかで、一番理想的な形で展開できているのが保育コースです」。

 保育コースでは、四條畷学園短大保育学科の先生が保育技術、保育基礎科目の授業を担当する。カリキュラムにピアノの個人レッスンが組み込まれているので、高校入学時点ではピアノの経験がない生徒も、3年間で一定の技術を身に付けられる。

10年後を見据えた
キャリア教育

 八木校長がいま最も力を入れているのが、キャリア教育である。

 「高校の出口ではなく、10年後を見据えています」。

 立派な社会人として活躍し、周囲の人たちから信頼される人になってもらうことが目標だ。

 「本校のスクールモットーである『報恩感謝』の『恩』の字は、四角い囲いや布団のなかで伸び伸びと『大』の字になっている様子を表しています。それは誰のおかげなのかを考え、感謝し、社会で立派に働くことが恩をお返しすることになります」。

 そのための基本となる考え方、さらに社会に出てから自分の働き方を自己点検できる力を身に付けさせたいと考えている。

 今年4月、教え子から嬉しい便りが届いた。彼女は現在34歳。特進文系から芸大に進学し、企業に勤めた。しかし、4年前に退職して医療専門学校に入学。今年4月から看護師として働いているという。

 「これがキャリアだと思いました」。

 いまの社会では、自分らしく生きるために、足りないものを補い修正していく力が必要だ。

 校長に就任した昨年度、教員のなかからキャリア教育コーディネーターの育成に努められている。
現在は総合コースの総合学習の時間にキャリア教育を実施しているが、他のコースにおいても、様々な機会を設けている。

 昨年7月、特進文理コースでは高大連携大学において「1日大学体験」を実施。2年生全員が参加した。これは高校生向けのイベントではなく、通常の大学の講義を大学生と一緒に受講するもの。そのために、複数の大学・学部の教員による出張講義や学部・学科研究など、事前学習に3ヵ月かけた。当日は、福祉や建築、経営など全20講義から生徒がそれぞれ2コマを選んで受講した。実際に大学の講義を体験することにより、ブランドで大学を選ぶのではなく、学部・学科の中身まできちんと調べたうえで、志望校を決めようとする姿勢が見えてきたという。

 八木校長は、「キャリア教育は人間教育。結果はすぐには表れませんが、数年後には本校で最も注目される分野となっているはずです」と自信を語る。

 来春には、四條畷学園大学に看護学部・看護学科の開設を申請中である。高校からの内部進学の可能性も広がる。八木校長の舵取りへの期待は大きい。

 
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