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中学・高校受験:学びネット

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学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

上宮中学校・高等学校

 
  文化の発信地、上宮の学校図書館を探訪
脈々と伝わる伝統と歴史
「学校の図書館というのは、その学校の文化の発信地でなければならない」。
理想とする学校の図書館学だ。創立124年の伝統ある上宮にはその考えが脈々と流れている。関西の中でも屈指の広さと蔵書を誇り、蔵書数は5万冊を超える。書籍以外にも貴重な古典籍や教育掛図などが現存。卒業生である作家・司馬遼太郎さん寄贈による「司馬遼太郎文庫」もあり、同校の歴史が凝縮されている場所だ。

住 所: 〒543-0037 大阪市天王寺区上之宮町3-16
電 話: 06-6771-5701
学生数: 中学校 322名
高等学校 2,113名 (2014.7.1現在)
ホームページ: http://www.uenomiya.ed.jp

 

ゆったり感あるレイアウトと
最高級の材質使用

 「不易と流行」。本質的なものはいつまでも変わらず、時代に応じて変化を取り入れる。上宮中学校・高等学校が4年前に決断した男子校からの男女共学はまさしく「流行」であった。では「不易」とは、校訓の「正思明行」だ。物事を正しく見つめ、明らかに実行するという意味だが、それを具現化しているのが同校の図書館だといえる。
関西でも屈指の学校図書館だけに興味津々の中、司書教諭の辻本康夫先生に案内して頂いた。

 館内には筆記用具しか持参できない。鞄や靴は外のロッカーに入れておく決まりだ。入口には図書の無断帯出を探知するためのBDS(ブック ディクションシステム)が導入されている。床はカーペットが敷かれ、左手前方に閲覧用の座席(120席)やキャレルデスク(36席)がある。中央の展示スペースを挟んで右手全体に書架(12面)に整理された書籍スペースがある。想像以上に広く、落ち着いた雰囲気だ。

 「カーペットは夏涼しく、冬は暖かい。その上、音を吸収してくれます。机は、当時男子校でしたので、高3ぐらいになると身長は優に180pを超える生徒が多いのですが、生徒たちがゆったりと勉強できるように、大きな机にしました。天井も高く、机と机の間や書架の間もゆったりとスペースをとっています。」

 重厚感ある最高級の材質を使用しているため、40年近く経過しているのにも関わらず傷らしい傷も見当たらず、未だ光り輝いている。

5万冊以上の蔵書数
貴重な古典籍や教育掛図も保存

 同校の図書館は昭和56年、創立90周年を期に建てられたもの。当時、全国でもナンバーワンだろうと言われている、東京私学の図書館を見学し参考にした。「完璧で素晴らしかったですね。」と辻本先生は当時を振り返る。

 図書館の広さは地下書庫も含め、1000u。設備は空調・防音防振・耐震・OAなど。蔵書にいたっては閲覧室に約50.000冊、うち司馬遼太郎文庫に680冊、特別書庫室に約2400冊を有している。生徒たちへのリクエストも年2回聞き、毎年新刊の書籍が購入されているというから、本好きな生徒にはたまらない。

 特筆は同校が誇る「お宝」。江戸時代に出版された「古典籍」や明治から昭和の初期に作られた「教育掛図」を多数所蔵していることだ。

 「明治33年ごろに上宮の先生方が日本の文化を守らなければと、全国の浄土宗の僧侶や先生方に呼びかけて、古典籍(2400冊超)を集められたのです。また、中・高等教育用の「掛図」(114点)もあります。これだけのものを所蔵しているのは、京都大学、金沢大学、上宮学園くらいと聞いております。」

 戦災で破壊を受けた大阪において、上宮学園が空襲にあわず貴重な品を守ることができたのは奇跡であり、当時の先生たちのおかげだと辻本先生はいう。その後、ボロボロと化した掛図らは長い眠りから覚めたように修復された。創立120周年には「上宮学園 古典籍・教育掛図 所蔵目録」として発刊、多くの保護者や学校関係者に配布された。

国語科と図書館のコラボで朝読
生徒たちの向上心を煽る図書館へ

 上宮の教育を象徴する図書館だが、生徒たちの普段の利用状況を聞いた。本の貸し出しでは1年間で約7600冊。昨年の個人の貸し出し一位が239冊、二位が223冊、三位が217冊と2日に一冊は読んでいる計算だ。人気のジャンルは文学、次が赤本・参考書関連。上宮の卒業生である司馬遼太郎氏や他の卒業生の方々の著作を集めた『司馬遼太郎文庫』『上宮文庫』も人気を博している。

 辻本先生は図書館館報に「本の貸し出しベスト20人」を公表したり、「図書館マイレージ」を作ったりして図書館における自学自習を奨励している。マイレージへの登録は希望制で、ポイントがたまれば手作りの表彰状と記念品が贈られるという仕掛けだ。モチベーションが上がり、良い循環となっている。

 一方、今年度より中学では、国語科を中心に朝読書を実施している。それに対して図書館でも協力し、図書館からの推薦本としてコーナーを設けた。
「幅広い分野で本のタイトルとか著者など、読んでみたいなと“気をそそる”ものを選んでいます。おかげで中学生の全学年にわたって本の貸し出しが増えました」

 取材当日、辻本先生は潅仏会(花祭り)に飾る、お釈迦様の誕生仏などを展示されていた。「花祭りは終わっていますが、こうして身近に展示していると生徒は興味をもって見てくれるでしょう」。

 学校図書館はその学校の文化の発信地であるべきだと、辻本司書教諭ならではの場面だった。

 
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