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中学・高校受験:学びネット

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四條畷学園中学校

 
  大学進学は夢や目標の通過点
社会で活躍する力(実現力)を育てる6年一貫コース
ゴールは6年後ではない。四條畷学園は、自分の夢や目標に向かって未来を切り拓き、社会で活躍できる人材育成をめざして2010年に6年一貫コースを開設した。人間力と学力を両輪とする「実現力」を育てる独自の教育プログラムを構築し、生徒の成長段階に応じて様々な取り組みを行っている。1期生は現在高校1年生。入学時よりチーム学習や課題研究を積み重ね、今年2月、義務教育修了の区切りとして卒業研究論文を完成させた。そこに、これまで培ってきた「実現力」の一端が垣間見える。

校 長: 淀 廣治(中学校)
住 所: 〒574-0001 大阪府大東市学園町6-45
電 話: 072-876-1321
交 通: JR学研都市線「四条畷」駅東出口から徒歩1分、京阪・近鉄バス「四条畷」停留所から徒歩1分
学生数: 545名 (2013.11.1現在)
ホームページ: http://www.shijonawate-gakuen.ac.jp/

 

グアムで最高の
修学旅行を実現

 今年2月、6年一貫コースの1期生は3泊4日の日程でグアムへ修学旅行に出かけた。観光名所のファイファイビーチで泳ぎを楽しんだ後、ビーチ運営会社のアベGeneral Managerの講演を聴いた。またチャモロビレッジではナイトマーケットに出店し、日本から持参した折り紙や習字などを販売。生徒たちはお客さんを呼び込み、大いに売り上げた。翌日、その売り上げを持って全員でメイク・ア・ウィッシュ団体へ行き、全額を寄付した。

 「連れて行ってもらいました」。同学園中学校校長代理で6年一貫コース主任の河口俊彦教諭と1期生担任の中司延亮教諭は笑顔で声を揃える。連れて行ってもらったというのは、旅行の全てのプログラムを生徒たちが計画したからだ。英語力を試そうと実施した街中オリエンテーリングでは、先生方はゴールに指定されたホテルで待機するのみ。生徒は4〜5人ずつのグループに分かれて各ポイントを巡った。途中でチケットを落としてしまい、現地の人たちに探してもらったり、ポイントが撤去されて見あたらなかったりと、いくつかのアクシデントはあったものの、生徒たちは臨機応変に対応し、全員無事にゴールにたどり着いた。

 「自分たちの責任でルールを決め、しっかり行動できるようになりました」と中司教諭。入学時より「自分プロジェクト」で鍛えられてきた問題解決能力の成果ともいえる。

 6年一貫コースは、大学進学の先にある激動する現代社会を見据え、社会で活躍できる人材の育成をめざしている。その核となるのが、「自分プロジェクト」。

社会で必要とされる
能力を身につける

 「自分プロジェクト」は週に2〜5時間。チーム学習を中心に、実現力を育てる様々な取り組みを行っている。その根底には、1年で「聴く力」、2年は「調べる・まとめる」、3年で「プレゼンテーション」へと発展していく一連の流れがある。いずれも社会で必要とされる基本的な能力である。

 中学入学直後に実施される2泊3日の「入学合宿」では、ひたすら話を聴く。教師の話をメモをとりながら聴いて感想を書く。オーディオドラマを聴いて要約し、チームごとにストーリーをまとめて発表する。この訓練が後の学習に活きてくる。

 月に一度の「社会人講座」では、社会で活躍する人々を招き、90分間の講演を聴く。職業は医師や経営者、樹木医、花火師など多彩だ。中には中国哲学の教授の難解な話もあるが、生徒は常に講師の話を傾聴し、様々な考え方や見方を知り、職業選択への視野を広げている。

 また、「社会見学」の京都大学総合人間学部では、教授2人の講義を受講。さらに研究室の大学院生が研究内容を分かりやすく解説してくれて、生徒たちの興味を引きつけた。このときは、3年生のチーム研究も同時に実施した。3人ずつのチームに分かれ、それぞれテーマを決めて、キャンパスを行き交う京大生にインタビューする。その結果をまとめて後日、「京大生はこう考える」というタイトルで1・2年生にプレゼンを行った。

 「指導案は6年一貫コースの教員全員で作成しています」と河口主任。クラス担任を中心に、全教員が学年を越えて話し合い、コース全体に関与しているのだ。中司教諭は、「いま考えられる最高のプロジェクトを提供しています」と胸を張る。プログラムは毎年見直され、バージョンアップを重ねている。

「卒業研究論文」が
新しい伝統をつくる

 「大阪のおばちゃんから値切りを学ぶ」「ファッションの流行」「エネルギー問題の解決」等々。卒業研究論文のタイトルだ。いずれも文字数は約1万字。20ページに及ぶ大作だ。「大阪のおばちゃん……」を研究した女子生徒は、街中で大阪在住の女性にアンケートをとり、値切り術を伝授してもらった。その方法が有効かどうかを大型電器店の店員にインタビューした後、他の大型電器店で自ら実践し、結論を導いている。

 「ファッションの流行」は、あらかじめ女性の年代別にアンケート調査を行い、過去のリバイバル周期を調べたうえで、主なファッション誌の編集部やファッションデザイナー専門学校などに電話取材している。

 2月には1・2年生の前で各自が論文の要旨を発表した。質疑応答で、どんな質問にも落ち着いて的確に答える姿から、どれほど調べ尽くしたか、奥の深さが読み取れたという。下級生からも「あんな先輩になりたい」という感想が多く寄せられた。

 河口主任は、「新しい伝統が育ちつつあります」と感慨深げ。

 1期生は高校入学後、Web制作会社と共同で6年一貫コースのページのリニューアルを手がけた。社会とダイレクトに繋がる段階へと歩を進めているのだ。

 同時に19時からの進学講座もスタートした。大学進学はゴールではないが、夢の実現には専門的な知識が必要だ。人間力と等分に学力向上を重視している。習熟度別の少人数クラスや20時までの自習室での自学自習、そして、何よりも「自分プロジェクト」で培った理解力や思考力、集中力によって、1期生の偏差値平均は中入学時点より3年間で10ポイント上がった。

 中司教諭は「高校3年の夏の全国模試で、1期生の学力レベルをご覧いただけると思います」と自信を見せる。しかし、最終目標は7年後。社会に出た1期生が6年一貫コースの意義を教えてくれるはずだ。

 
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