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中学・高校受験:学びネット

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金蘭千里高等学校・中学校

 
  セカンドステージへ進化
 
金蘭千里高等学校・中学校は、国公立大学への進学実績が高いことで有名な進学校である。来年は創立40周年を迎えるが、さらにセカンドステージへ進化しようと、ハード面・ソフト面で準備中である。ハード面では、来春新校舎が完成、ソフト面では進学だけではなく、生徒の多面的な可能性を引き出すための試みが行われている。

校 長: 辻本 賢
住 所: 〒565-0873 大阪府吹田市藤白台5-25-2
電 話: 06-6872-0263
交 通: 阪急千里線北千里駅より徒歩10分、御堂筋線千里中央駅 より阪急バス金蘭会学園前下車すぐ
学生数: 944名(2004.4.6現在)
ホームページ: http://www.kinransenri.ed.jp/

 

来春新校舎が完成

緑豊かな大阪・北摂。万博公園や大阪大学に近く、広々とした北公園の中に金蘭千里高等学校・中学校はある。野鳥のさえずりが聞こえ、四季の移り変わりが美しく、多感な中高生が学ぶにはすばらしい環境だ。
「魅力ある人間性と豊かな知識を持つ師匠と、その師匠に惹かれて学びたいと集まってくる弟子が集う私塾のような理想的な学びの環境を創ろう」と昭和40年、佐藤一男初代校長が提唱し、当時から1クラス30名の少人数制で指導を行い、現在は全国でも有数の進学校としてその名は知られている。
しかし、来春創立40周年を迎える同校では、さらに前進しようと今は新校舎を建設中である。
進学校として主要5教科の授業時間を多く取っている同校だが、指導すれば、作文や英会話コンテスト、美術展で賞を獲得したり、音楽的に伸びたりする生徒たちを見てきて、辻本賢校長は、以前から次のように考えていたという。
「生徒たちは刺激を与えれば、我々が予想していなかったすぐれた能力を見せてくれたりする。もっとハード・ソフトの両面を充実させ、いろいろなことに触れる機会を増やす必要があるのではないか。生徒の可能性は無限であり、きっと思わぬ才能が開くことがあるはずだ」。

新校舎は来春完成予定で、3〜4階は中学棟、5〜6階は高校棟、2階は職員室だ。職員室には特に、生徒が質問や相談のためによく来るので、ゆっくり座って話せるように先生とのコミュニケーションスペースを設けた。さまざまな取り組みに対応できる広い音楽室、美術室、書道室。先生に質問した後は、自習できる部屋や読書室もある。
次に、ソフト面としては、生徒に大学に進学した後のことまで含め、生き方を考えさせるような取り組みを実施している。例えば、社会で活躍している卒業生を招いての講演などである。
「最近では、道徳の時間にカジキ釣りで世界ナンバー2と言われるOBに来てもらい、体験談や環境問題について話してもらいました。生徒たちはみんな熱心に聞いていて、もっともっと聞きたいと言っていましたよ」と辻本校長は顔をほころばせる。
最も刺激になるのは身近な卒業生だと考え、今後も各方面から社会で活躍しているOBに講演をしてもらう予定である。

国公立大学進学率75%を達成する指導

平成16年度の大学進学実績は、全進学者に対し、東大・京大・阪大・神大の4大学へ35%進学し、国公立大学へは75%の進学率となっている。また、学部別にみると、全進学者の20%が医学部へ入っている。
「週刊ダイヤモンド」(2004.4.10号)には「息子・娘を入れたい学校」の1つに選ばれ、「サンデー毎日」(2004.5.23号)には「国公立医学部・医学科に本当に強いトップ204校」の11位にランクされた。
同校は週6日制、週36時間授業。授業時間数で言えば、公立よりも1年分多いという。
昨今は多くの学校がコース制をひく中、コース制はひかず、高校2年次に文系か理系に分かれるだけである。そして高1までは、偏りのない知識・教養を身につけるため、例えば、社会では歴史から公民まで、理科では物理から生物まで、選択制ではなく、全ての教科を学習する。
驚くことに、6年間、中間・期末考査はなく、その代わり毎朝5教科のうちの1教科づつ20分テストを実施する。『予習→授業→20分テスト→復習→授業へフィードバック』という教育システムの6年間の積み重ねが、レベルの高い大学進学実績につながっていると言っても過言ではなく、20分テストを見学しに来る学校もあるほどだ。また英数国は重点が置かれ、70分の「3教科テスト」が年に数回実施される。高2、高3では客観的に実力をみるため、校内模擬テストも行う。
この小テストは担当教員の手作りであり、少人数制でどの教員も丁寧に一人ひとり面倒をみる。生徒も中高の6年間、教員を頼り、信頼し、絶えず質問等に来る同校だからこそ、新校舎の職員室に生徒とのコミュニケーションスペースが要るというのもうなずける。

心身の鍛練も実施

この他、ユニークな試みとして体育の授業が挙げられる。週3時間の体育の授業のうち2時間、しかも6年間続けて男子はサッカー、女子はバレーボールを行う。残りの週1時間は、好きなスポーツを選択履修する。これは、「体育ではなく、スポーツを通じて規律を守り、豊かな人間性を養おう」という教育目標をかかげているためだ。
同様に、野外活動によってたくましい生命力を養うことを目標に、中学生は大山登山、高校生は乗鞍・上高地キャンプをメインに毎年全学年でキャンプを実施している。
学力だけではなく、このような校技と行事で全生徒の心身鍛錬を実現していることも、週刊誌上で子どもを通わせたい学校の上ランクに選ばれる理由の1つである。
もちろん保護者との連携も重視しており、「今後も家庭に協力して頂きながら、進学ばかりではなく、コミュニケーション能力のある幹の太い若者に育てたい」と辻本校長は目を輝かせる。セカンドステージのための新しいアイデアを色々と考案中のようであり、どのようにステップアップするのか、今後も注目していたい学校である。

 
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