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中学・高校受験:学びネット

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上宮太子中学校・高等学校

 
  法然上人の教えに基づき、心を涵養、
“手づくり”の教育でベストな進路へと導く
豊かな自然と歴史の宝庫に包まれた、すばらしい教育環境の中にある上宮太子中学校・高等学校は、聖徳太子ゆかりの地、太子町に位置する。学校祖である法然上人の仏教精神を根幹に、“全人教育の中の英才育成”を教育理念としてきた同校では、開校以来、男子校だったが、昨年は中学校、今春には高等学校でも女子生徒に門戸を開き、男女共学へと生まれ変わった。出口面では比較的アットホームな規模の学校ならではの綿密な指導が成果をあげ、大学進学実績も年々伸びている。同校の教育の特色を具体的に聞いた。

校 長: 齊藤 善之
住 所: 〒583-0995 大阪府南河内郡太子町太子1053
電 話: 中学校 0721-98-0361
高等学校 0721-98-3611
交 通: 近鉄長野線「喜志」駅前、近鉄南大阪線「上ノ太子」駅前より、ともにスクールバスで約7分/近鉄大阪線「河内国分」駅東口より、スクールバスで約20分/JR大和路線「高井田」駅前より、スクールバスで約25分/南海高野線「金剛」駅前より、スクールバスで約40分
学生数: 中学校 155名(6クラス)
高等学校 572名(17クラス)
(2012.9.1現在)
ホームページ: http://www.uenomiya-taishi.ed.jp

 

女子生徒が加わり
学校全体が活性化

 四季折々に、豊かな緑、梅、桜などの花々、鳥のさえずり、虫の鳴き声などが楽しめる抜群の自然環境に恵まれた上宮太子中学校・高等学校が位置する太子町は、大阪府内有数の歴史の宝庫。聖徳太子陵、推古天皇陵などの有名な史跡があり、「王陵の谷」と呼ばれるほど、多くの古墳が所在している。

 同校の母体は、大阪市内にある上宮中学校・高等学校と同じく浄土宗。法然上人を学校祖と仰いでいる。

 「本校では、法然上人の教えを基本に、自分や他人を大切に、そしてすべてのものに感謝する心を大事にして、学校生活を送らせています」と、齊藤善之校長は語る。学校全体の方針として、学力面の向上はもちろんだが、心の涵養にも重きをおいており、そのために多くの宗教行事が用意されている。

 まずは中学・高校とも、入学早々に浄土宗の総本山である京都の知恩院へ入学報告に出向く。夏休みには法然上人が修行した比叡山の青龍寺へ参拝。岡山県での合宿時には、法然上人降誕の聖地・誕生寺にも立ち寄る。また、毎月25日は御忌式が行われ、全校生徒が一枚起請文(法然上人が亡くなる2日前に書かれたお念仏の教え)を暗誦する。

 これらの教えのおかげで、同校では、純朴で心優しい男子生徒が多いとか。「男女共学になりましたが、1学年に3割程度の女子のほうがむしろ元気で、全体が活性化されているのではないかと思います」と、齊藤校長は笑う。共学化にあたり、教員にとっては女子生徒の指導は初めてなので心配し、共学校や女子校の先生を講師として研修を行ったりしたが、杞憂に終わった。寺澤久弥教頭いわく「必要な配慮は加えつつも、人間教育・心の教育という要は、結局、男子生徒と同じでよかったんです」。

目標偏差値を掲げ
毎年2ポイントアップを目指す

 上宮太子中学校・高等学校ともコースは、特進と総合進学の2つ。

 特進は、難関国公立大学現役合格を目指すコースで、平日8限授業が中2から週2日、高2からは週5日となる。高校から入学した生徒は高2で、中高一貫の生徒たちと混合クラスになり、HRは一緒でも、授業は文系・理系に分かれ、少人数で行われる。一方、総合進学は、有名私立大学現役合格を目指すコース。高2までは7限授業で、高3になると週3回8限授業を実施。集団競技の部活に所属する生徒が多い。

 8限授業でも終了は16時40分。その後も、ほとんどの生徒はスクールバスの最終19時まで、部活や講習、自習のため学校に残っている。それだけ、居心地がいいということだろう。

 同校では、全国模試最終目標偏差値について、特進65以上、総合進学55以上と具体的な数字を掲げている。「生徒一人ひとり、1年間で2ポイントアップを目標にしています」と寺澤教頭は言う。生徒だけでなく教員の指導目標数値ともなっているのだ。

 同中学・高校入学時の生徒の偏差値は様々で、同校の目標値に達していない生徒もいる。しかし、入学後の伸び率の高さが同校の特長となっており、なかには、55から80と、6年間で25も上がった生徒もいるほどだ。とはいえ、偏差値重視の教育というわけではない。「単に偏差値に見合う大学ではなく、その生徒が将来なりたい職業・夢などを考慮して、一人ひとりのベストの進路を導き出すようにしています。できるだけ、上を目指してほしいので手はかかりますが、今の規模だからできることだと思います」と寺澤教頭は、各生徒と真摯に向き合う姿勢を語った。比較的小規模校ならではの手作り感のある教育といえるだろう。

生徒・教員一体となった縦割り指導も特色

 同校の特色は、縦割りの指導にも現れている。例えば、英検の講習も熱心に行っているが、それはクラスや学年単位ではなく、中学・高校全体での級別での縦割りとなっている。また、体育大会では、クラス・学年対抗以外に、生徒全体を4色に分けた色別対抗競技も行う。それには、校長・教頭・生徒会顧問ら以外の教員も全員4色に分けて加わり、上級生・下級生・生徒・先生の枠を越え、仲間同士として一緒に競う。綿密な進路指導に加え、これらの行事等で触れ合う機会が多いこともあり、同校では生徒と教員の距離が近いと定評がある。卒業後、教え子たちがよく同校へ遊びにくるというのもうなずける。

 さて、同校の今春の大学合格実績をみてみよう。今春の卒業生は141名(うち特進コースは34名)であるが、過年度卒を含めると、東大1名を含め10名(うち現役4名)が国立大学に合格。公立大には4名(うち現役3名)の合格者を出しており、関関同立には延べ34名(うち現役29名)が合格している。ちなみに、今春卒業生の現役合格率は92.2%(進学率90.8%)という数字である。

 同校の中学の次年度の入試方法については、特進・総合進学ともに国・算・理・社の4科目が基本だが、国・算・理の3科目受験も認める。さらに総合進学では、国・算の2科目も可。いずれも出願の際に選択することになる。

 来春には、中学がすべて共学となる上宮太子。男子生徒・女子生徒がともに切磋琢磨しながら、人格・学力面ともに向上させていくことだろう。

 
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