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中学・高校受験:学びネット

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同志社香里中学校・高等学校

 
  自分の足で立ち、歩き、道を拓く人間を育成
創立60周年事業の新校舎建設も7月末に終了予定である同志社香里中学校・高等学校では、現在ソフト面での改革が続々と実践されている。入試制度の変更やカリキュラムの改革、大学との連携講座の増加など、中でも入試制度においては大成功をおさめている状況だ。同志社ならではのキリスト教主義・国際主義・自由主義のもと、今後はさらに生徒の自治自立を促し、成長した状態で大学へ送り出すという目標を持つ新生同志社香里中学校・高等学校を取材した。

校 長: 西山 啓一
住 所: 〒572-8585 大阪府寝屋川市三井南町15-1
電 話: 072-831-0285
交 通: 京阪電車「香里園」駅から徒歩15分
学生数: 中学校 748名
高等学校 909名 (2012.7.1現在)
ホームページ: http://www.kori.doshisha.ac.jp

 

入試制度の複数機会へ
定員を遥かに上回る受験生が殺到

 昨年創立60周年を迎え、大きく躍進を続けている同志社香里中学校・高等学校。

 7万7千m2ある広大な敷地の中、2011年4月の特別教室棟の完成を皮切りに、同年9月にはカフェテリアオープンとグラウンドの人工芝化。そして2012年9月には現在工事中のすべての新校舎が完成し、新しい校舎での授業が開始されることになる。

 改革はハード面だけではなく、ソフト面も同時に行われており、そのひとつとして昨年度より入試制度を変更。後期入試を導入して、受験生のチャンスを増やした。

 「今まで同志社系列は各々で受験日などを決めていましたが、全体で足並みを揃えることを決定。これにより、今まで1度しかなかった受験機会が、同志社全体で見れば男子は2回、女子は3回(同志社女子での受験があるため)に増えたことになります。このため、受験生も増え、前期試験は170名募集のところに359名の受験生、後期試験では40名募集に423名の受験生という状態。ともに倍率は2倍近くに上昇し、合格最低点も前期で30点、後期で50点の底上げが見られました」とは、西山啓一校長の談。

 しかし、次回からは同志社系列校に流れた受験生を取り戻すべく、他校も対応策を練ってくると思われるため、厳しくなることが予想される。これをどのようにしのいでいくか。これに対し、協定校入試を廃止、三十数名募集枠を広げるとともに、西山校長は、カリキュラムの一新と、中・高・大をつないだ連携授業という同志社ならではの特徴を掲げて、他校との違いを打ち出していくのだと語った。

基礎学力と自治自立の精神を
ともに育成する新カリキュラム始動

 カリキュラムは全体的に基礎科目を重視。国・英・数の時間数は多く、特に国語教育には力を注いでいる。読解力だけでなく表現力も伸ばすため作文、発表会、討論会なども取り入れた多面的な国語力の育成が特徴だ。英語ではe-ラーニングを導入し、少人数制で確実な実力を育成。TOEFL受験にも対応し、様々な国際交流イベントも実施して、生きた英語力を身につけていく。

 「先行き不透明な今の時代、自分の足で立って歩いて行く力が非常に大切とされています。本校ではキリスト教主義・国際主義・自由主義の3つの基本の上に、自治自立の精神の育成に軸を置いた教育を進め、これからの社会で活躍できる人物を育成していくことを重視しています」

 西山校長の言葉通り、特徴ある授業のどの教科においても、自分で考えて解決する能力を必要とする要素が取り込まれている。国語の発表・討論、社会でのプレゼンテーション、英語のインタビューテストなどがその代表であると言えるだろう。そしてそれが、同志社香里ならではの特徴となっているのだ。

 一方、同志社大学・同志社女子大学への内部推薦枠により、どちらかへ進学する生徒は全体の95%以上。そのため大学との連携授業は様々に行われている。特に理系授業は大学まで足を運んで実験を行うなど、活発に相互での行き来が実践されている。昨年までは高校3年のみだったが、今年度からは他学年でも取り入れられるようになり、もっとバラエティー豊かな授業となるよう考案中だ。

海外研修、ボランティア、クラブ…
多方面に展開して行う自治自立の教育

 同志社香里の育成する『自治自立の精神』は、授業中のことだけはない。例えば最寄り駅からの通学路で起こる様々な問題を解決するために、中心となるのは中学の生徒会や高校の自治会だ。地域住民の意見を自分たちで集め、生徒の通学態度を確認し、問題点を自分たちで提言。全校生徒とともにどうすればより良い解決ができるかを考えている。

 また、自立の手段としても、国際交流の場としても海外の人々や文化に触れることは非常に重要である。国内での様々な国際交流イベントの他に、オーストラリアやカナダへの3週間の研修やサンフランシスコとの交流プログラム、ボストン研修、イギリス語学研修など、希望者には海外へ行けるチャンスを多く用意している。

 また、キリスト教主義精神に根ざした「人を思う心」を基本としたボランティア活動にも広く参加。NPOで卒業生が運動をしているラオスに学校を建設するプロジェクトにも大きく貢献し、中学の生徒会が中心となって2年間で200万円の募金目標額を達成。授与式も行われた。

 こういった形で心身ともに成長した生徒たちが卒業し、同志社大学やその他の進路へ進むことで、同志社スピリットが社会に大きく広がっていくことを期待していると西山校長は語る。

 「同志社香里はいわゆる『難関大学入学を目指す進学校』ではありません。レスリング部で国体5位、ダンス部ではアメリカの世界大会で優勝するなど、クラブ活動も活発で高い成績を上げています。学業優先では育成できない仲間と協力し努力する喜びなどで成長する、豊かな人間性の育成も本校の特徴です」

 生徒一人ひとりを次の時代を創り上げる人間として成長させ、『信念を持ったスケールの大きな人物を育成する』ことに注力する。それが同志社香里の教育の根幹である。

 
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