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中学・高校受験:学びネット

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大阪女学院中学校・高等学校

 
  創立の精神を受け継ぎ、真に自立し社会に貢献する女性を育成
「主を畏れることは知恵の初め」(旧約聖書)。大阪女学院の正門のアーチにはラテン語でこう刻まれている。創立から120余年、一貫してキリスト教を基盤に人間への深い理解と愛情、何が重要かを見抜く力を育む教育が行われてきた。その成果は進学実績と卒業生の社会での活躍となって結実している。今年度からは校長1人体制となり、長谷川 洋一校長が就任。中高一貫教育がさらに進化する。

校 長: 長谷川 洋一
住 所: 〒540-0004 大阪市中央区玉造2-26-54
電 話: 高等学校 06-6761-4113
中学校 06-6761-4451
交 通: JR環状線「玉造」駅より徒歩8分、地下鉄長堀鶴見緑地線「玉造」駅より徒歩3分、地下鉄中央線「森ノ宮」駅より徒歩12分、大阪市バス幹線85系統「玉造2丁目」下車すぐ
学生数: 中学校 651名
高等学校 917名 (2012.7.1現在)
ホームページ: http://www.osaka-jogakuin.ed.jp/

 

自立した個として社会に貢献できる女性へ

 大阪女学院のキャンパスは、都心にありながら120種類以上の樹木が緑の森をなし、野鳥が数多く訪れる。休み時間や放課後には生徒たちの笑い声があふれ、自由な校風のもと伸び伸びと学校生活を楽しんでいる様子がうかがえる。

 校風の「自由」について、長谷川 洋一校長は「自分で考えて行動し、その結果を引き受ける『責任ある自由』」と話す。自由に基づく自主性を尊重することが、創設者の考えであり、創立以来120以上の長きにわたり、受け継がれてきた伝統でもある。

 大阪女学院は1884年(明治17年)、キリスト教を基盤に『神を畏れ、真理を追求し、愛と奉仕の精神で社会に貢献する人間を育成する』という目的のもとに、米国カンバーランド長老教会のミッションスクール「ウヰルミナ女学校」として西区川口の外国人居留地に創設された。

 当時の日本は「富国強兵」政策を推進し、女子教育はこれを支えるための「良妻賢母」づくりを目的としていた。しかし、創設者であるA.D.ヘール宣教師は「自立した個として社会に貢献できる女性」を育成しなければならないと考え、学校創設を決意。母国アメリカの信者から多くの献金が寄せられて誕生したのが、ウヰルミナ女学校であった。

 校名の「ウヰルミナ」は、テキサス州に住むある農場主夫妻の名前に由来する。農場主のウヰリアム・サンダース氏は、大阪に女学校を設立する計画があることを知り、亡き妻アーミナさんの記念にと多額の寄付を送ってくれたのだ。

 長谷川校長は、本校は自分とは何の関係もない、遠く離れた日本女性のために献金してくださった方々のおかげでできた学校です。生徒たちにも他の人を活かすために働く人になってもらいたい」と話す。

自立し他者を尊重する心を育てる

 創立から4年後に現在地に移転したウヰルミナ女学校は、1940年に政府の校名変更の指示により「大阪女学院」と改称。1945年には空襲で全校舎を焼失した。やがて終戦を迎えたが、焦土と化した校地を前に当時の関係者は「閉校するしかない」と思ったという。ところが、次々と在校生や職員が集まり、手作業で瓦礫を片付け、授業が再開された。また入学希望者からの問い合わせも相次ぎ、「ミッションスクールとして受け継いできた教育理念に賛同してくださる人がいる限り、絶やすわけにはいかない」という強い思いから存続が決まった。

 創立の精神は学校生活の様々な場面で受け継がれている。特に、創立当初から変わらずに続いている朝の礼拝では、聖書のことばに耳を傾け、各々が自分自身と向き合う大切な時間となっている。

「毎日続けることで礼拝が生活の一部となり、そこで語られることばが心の琴線に触れ、生き方を考えるうえでヒントになるようです」。

 実際に多くの卒業生が、卒業してから礼拝をよく思い出すという。「すべての人間は神によって創られたかけがえのない存在である」という、学院に脈々と受け継がれてきた、キリスト教の精神は、日常の中に強く根付き、多感なときを過ごす生徒たちは、かけがえのないひとりとして大切にされることを体感し、また他者を思いやる心を身につけてゆく。

「社会には多様な宗教や考え方があって当然です。大事なことは互いを認め合いながら社会に貢献すること。そのためには自分の基盤がしっかりしていなければなりません。

 修養会、クリスマスなど宗教行事を始めとする多彩な学校行事を通して、生徒は他者を尊重しながら自分を生かすとはどういうことかを学んでいく。なかでも体育大会や文化祭など、生徒が中心になって運営する自主的な活動では、競技練習や応援合戦練習、係などの役割分担のなかで「自立と共生」を身をもって体験する。

人間教育を基盤とした進路選択

 戦後に新学制の中学・高校を発足して以来進めてきた中高一貫教育のメリットは、6年間という長いスパンで生徒の個性や能力を伸ばし、社会に貢献できる人材を育成できることである。1998年には学習面でも中高一貫カリキュラムを制定。効率的な学習指導を行っている。その結果、京大や阪大などの国公立大学をはじめとして、早慶や関関同立といった有名私大や難関大学への進学を希望して入学してくる生徒も多い。

 しかし、中学入学の段階では本人の意志は明確ではない。そこで中学ではあえてコース分けをせず、全員が同じカリキュラムで学び、3年間を通して自分の適性や関心を見極め、高校進学時にはじめて普通科文系と理系、英語科の中からコースを選択する。このうち英語科は1971年に開設され、高校の英語専門学科の先駆けとなった。2003年からの3年間は文部科学省よりSELHi指定を受けた。

 いずれの学科・コースにおいても、講師を招いてのセミナーや大学での講義や実習への参加など高大連携プログラムを通して、大学の学部や学科について理解を深めていける機会を用意。そして最終的に、これまでに身につけた「自立心と責任に裏打ちされた自由な意志」により将来の進路を自ら選択してゆく。進学目標を決定する。

 長谷川校長は、「より良い人格形成と進路保障というニーズに応えることが我々の責務。そのために、本校の6年一貫教育の特色の良さを充分発揮していきたい」と意気込みを熱く語った。

 
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