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中学・高校受験:学びネット

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近江高等学校

 
  難関大学への現役合格を実現する アカデミーコース独自のカリキュラム
長らく公立高校の牙城と言われてきた滋賀県で、ここ数年、目覚ましい実績を挙げている近江高等学校。10年前に学校改革に着手。近年は京大、阪大、神戸大を始めとする難関国公立大への現役合格者数を伸ばしている。その陰には、徹底した少人数体制、1日8時間授業、長期休暇の補習、土曜セミナー、教員プロジェクトチームの結成など、様々な工夫の積み重ねがある。

校 長: 笠原 武夫
住 所: 〒522-0002 滋賀県彦根市松原町大黒前3511-1
電 話: 0749-22-2323
交 通: JR東海道線・近江鉄道本線「彦根」駅より徒歩18分、またはスクールバスで5分
学生数: 673名 (2011.9.1現在)
ホームページ: http://www.ohmi-h.ed.jp/

 

徹底した少数精鋭主義で
生徒のフルサポートを実現

 日本を代表する国宝の彦根城、その天守閣からほど近い静かな文教地区に近江高等学校はある。琵琶湖からの清涼な風が吹き抜ける校舎は、毎晩8、9時まで灯火がついていることで地元では有名だ。

 教室に残っているのは、普通科特別進学コース「アカデミーコース」の生徒たち。近年、難関国公立大の現役合格者を数多く輩出しているこのコース。実績の背景には、同校ならではの様々な工夫がある。

 まず、少人数クラス編成。現在の3年生は文理に分けて、1組20人(男12、女8)、2組19人(男16、女3)という徹底した少数精鋭主義だ。

 カリキュラム面では、通常の6限授業に加え、7、8限目も実施。この2コマの後にも「クローバー+システム」というユニークな制度を導入しており、生徒は希望と能力に応じて「東大・京大・医歯薬対応」「フォローアップ」「クラブ」「自主学習」の4パターンから選択できる。

 「難関大コースというとクラブ活動は無理だと思われがちですが、3年間受験勉強一色では寂しいものです。本校では豊かな人格形成のため、生徒会やクラブ活動も応援しています。クラブも行える環境を整えており、今年、軟式野球部キャプテンを務める3年の男子は京大を志望しています。クラブでもしっかりと汗を流していますよ」と広報の山本真弓先生は話す。授業が終わるのは17時10分。その後も復習や自主学習をする生徒が少なくないため、教室の灯りが消えるのは夜9時すぎになることも。もちろん、教員も一緒に残って指導にあたる。クラブ同様に教員の奮闘ぶりも並大抵ではない。

 アカデミーコースの教室は同じフロアに集まっていて、専用のスタッフルーム(職員室)も設けられている。生徒との連携を密にする工夫だ。教科指導の教員は授業後、スタッフルームに立ち寄り担任に逐次報告する。少しでも学習につまづいたり、生徒の様子がおかしければ、すぐに対処が可能。生徒も気軽に相談や質問ができる。

 また、身についた学習習慣を損なわないよう、長期休暇中も半分は授業を行う。夏期補習は80分×5コマ。これはセンター試験の時間を身体で覚えるための工夫だ。その他、隔週土曜には補習や模擬試験も実施。3年間で公立高校4年分の学習量をこなすハードなコースだが、こうした綿密な指導体制がここ数年、大きな成果に結びついていると言えよう。

 「アカデミーコースは確かにハードですが、その分、教師と生徒の絆が強いです。よく家族のようだと言われます。3年間、担任は同じですし、選択によっては生徒2人に教員1人という授業もあるほどです。卒業生が、大学は大人数だから人間関係が薄くて寂しい……とよく遊びに来ています。なんて漏らすこともあるほど。それほどアカデミーの生徒と教員の関係は濃密です。だから、厳しい受験勉強をともに乗り越えようという絆が生まれるんでしょうね」と山本先生。

 3年次には、5教科担当教員とアカデミー担当チーフ、進学チーフがプロジェクトチームを結成。生徒一人ひとりの志望に向き合い、その生徒に一番有利な入試方法を研究する。これも少人数体制だからできることだ。

全国レベルの強豪クラブも
独自学習で難関校への進学が可能

 普通科には、他にも難関大を目指す準特進「アドバンスコース」、様々な進路に対応する「総合コース」がある。これらのコースでも、アカデミーと同様に3年次から「特講」を7、8限目を開講。クラブに全力投球した後、志望校を目指してラストスパートをかけられるカリキュラムが用意されている。

 同校では硬式野球部をはじめ柔道・バレーボールなど、全国レベルのクラブ活動が盛んだが、テスト期間中などには練習後、独自に学習会を開いているという。「野球部も厳しい練習を終えてから勉強会を開き、その後も夜中まで自主練習する生徒もいるほどです。昨日も夜10時前に、自主練した場所を掃除してくれていました。本当にがんばっていますね。そんな姿を3年間見ていると涙が出ますよ。教員も全力で応援せずにはいられないですね」と、山本先生は生徒を大きく評価する。

 アドバンスでも、難関私大対応のカリキュラムで合格者数を伸ばしながらも、金沢大、滋賀大、静岡大などの国公立への現役合格など実績が多彩だ。関関同立を始め、有名私大の指定校推薦枠も多く、文字通り、文武両道を旨とした3年間を送ることが可能である。

名門ケンブリッジ大学で語学研修
本物の英語教育を実施

 英語教育に力を入れている同校では、これまでオーストラリアで語学研修を行ってきたが、今年、その内容を一新。新しく研修の舞台となるのは、イギリスの名門ケンブリッジ大学。世界最高峰の教育環境を誇る大学のキャンパスで、本格的な語学研修を実施している。今年は7月17日から27日の10日間。生徒は現地でホームステイをしながら、伝統の地で本物の英語を懸命にレッスンした。「滞在中は、毎日、WEBサイトで授業の様子などを報告しています。生徒はクイーンズイングリッシュに触れて、語学への興味もグッと深まったようです」

 また、修学旅行はハワイを訪れるのが伝統。こちらもハワイの現地大学生との交流を盛り込み、キャンパスツアーなど語学を意識した内容になっている。

 「本校は理事長を筆頭に"生徒のやりたいことを叶える学校"をモットーにしています。必要だと思ったら、教員はすぐに行動します。アドバンス看護医療系コースが生まれた時も、それまで昼休み等に現代文や数学の補習をしていましたが、多様な生徒の進路を鑑みてカリキュラムを見直しコースに取り入れました」

 良いと判断したことはどんどん取り入れ、行動を起こしていく。教員が一丸となったフットワークの軽さも、落ち着いて生徒が学習に取り組める環境を向上させるために大いに貢献していると感じた。創立70周年を経て、近江高校はますます躍進を続けることだろう。

 
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