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中学・高校受験:学びネット

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初芝立命館中学校・高等学校

 
  立命館コースの人気急上昇。国公立大・難関私大目標の新設「グローバルSコース」にも注目
学校法人立命館と教学提携を締結し、立命館大学の接続校として生まれ変わってから3年。初芝立命館中学校・高等学校は、今年また新たな展開を見せている。4月に高校が北野田キャンパスの新校舎に移転するとともに、グローバルコースに国公立大学を進学目標とする「S」クラスを新設。ハード面、ソフト面ともに充実が図られている。さらに新校長に、大阪府立高校で数々の改革を実践してきた岡村務校長が就任。新キャンパスで学校改革の「セカンドステージ」を牽引していく。

校 長: 岡村 務
住 所: 〒599-8125 大阪府堺市東区西野194-1
電 話: 中学校 072-235-6400
高等学校 072-235-3900
交 通: 南海高野線「北野田」駅から通学バス7分(中学・高校とも有り)、近鉄長野線「富田林」駅から通学バス30分(中学校のみ)、泉北高速鉄道「和泉中央」駅から通学バス40分(中学校のみ)
学生数: 中学校 361名
高等学校 880名 (2011.9.1現在)
ホームページ: http://www.hatsushiba.ed.jp/ritsumeikan/

 

人と環境が共鳴する新キャンパス

 北野田キャンバスは緑豊かな丘陵地に位置する。今年4月に完成した高校の新校舎は、地下1階、地上5階建て。屋上からは、遠く二上山や富田林の街並みを一望できる。

 新校舎のコンセプトは、「人と環境の共鳴」。屋上には太陽光発電用のパネルを配置。また緑化計画により屋上をはじめバルコニーにも緑があふれ、校舎内の断熱効果を高めている。廊下や床、天井には温もりを感じさせる木材を使用。さらに自然通風を利用したクールヒートピットを採用し、快適な学習環境を実現した。自然エネルギーの積極的活用という点で、新校舎は環境教育の生きた教材ともなっている。

 各階中央やエントランスロビーにはテーブルと椅子を配したコミュニケーションスペースが設けられ、休み時間には生徒たちが談話を楽しんだり、自習したり、思い思いに利用している。

 今回の移転により中学校と高等学校が再び同じ敷地内に揃い、中高一貫教育が新たな展開を迎えることになる。

 今年、新校長に就任した岡村校長は、前任の大阪府立三国丘高校時代に、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールの指定や進学指導特色校の指定などを実現してきた人物。長年の功績により2009年には文部科学大臣表彰を受けている。

 「来年は立命館コースの生徒が初めて内部進学することでもあり、教員の交流も含めた中高一貫教育を構築していきたい」と抱負を語る。
前任の大阪府立三国丘高校時代に、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールの指定や進学指導特色校の指定などを実現してきた人物。長年の功績により2009年には文部科学大臣表彰を受けている。

 さらに岡村校長は初芝立命館中学校・高等学校の校長に就任した4月1日、職員会議において5つの抱負を述べた。そのひとつが先の「中高一貫教育」であり、他にも「ハイクオリティーの授業」「各コース科の生徒が互いに切磋琢磨する学校」「学年主任や部長など中間層が提言して全体に浸透するミドルアップダウンの学校運営」「立命館コース1期生全員が立命館や立命館アジア太平洋大学に入学すること」を挙げた。昨年1年間は副校長を務め、同校の課題を掌握した。舵取りに迷いはない。

大学での学びを視野に入れた
総合的学習が魅力の立命館コース

 同校の校訓は「誠実剛毅」。この精神は1937年創立から変わらない。3年前には立命館と提携したのを機に、「未来社会」を創造する「主人公」となる人材育成を新しいテーマとして、「夢と高い志、挑戦、そして未来創造」を教育理念に掲げた。

 この教育理念のもと、中学校では立命館コースとグローバルコースの2コースを、高校ではこの2コースに「体育科」を加えた3つのコース・科を設置している。

 高校の立命館コースは定員240名。一定の学力水準を達成すれば、全員が立命館大学へ推薦で進学できることが最大の特色だ。ここでは、立命館大学進学を前提としているため、受験勉強や偏差値ではなく、立命館大学で学ぶ土台づくりに重点を置く。

 高大連携により立命館大学の教授が講義を行ったり、大学院生が自分の研究を紹介し、生徒たちの学びへのモチベーションを高めている。放課後には大学生が生徒の質問に答えるRSチューター制もある。

 先日は、立命館大学の教授が「スポーツマンシップとは何か」をテーマに講義した後、全国レベルで活躍中のアメフト部や陸上部のトップアスリートと交流する機会が設けられた。あこがれの選手から直接話が聞けて、生徒たちは大感激だったようだ。

 従来は、大和川以南から立命館大学へ進学するケースはそれほど多くはなかったが、2015年に茨木市に立命館の新キャンパスが開設されることもあり、中学・高校ともに立命館コースの人気は高まっている。同コース開設初年度は専願募集だったため高校の入学者は100名を切った。しかし、今春の出願者数は400名近くに上り、161名が入学した。通学範囲も大阪府内だけでなく奈良・兵庫に及んでいる。

3つのコース・科が切磋琢磨し、
改革の第2ステージへ

 定員120名の高校のグローバルコースは、今年度から「S」と「A」の2つに分かれた。「S」は国公立大学・難関私大への現役進学を目指す選抜クラス。「A」は有名私大への現役進学を目指す。入学後の「S」・「A」のコース変更は、本人の希望と成績による。

 今年新設の「S」クラスの出願者数は270名。「A」クラスの186名を上回った。「S」クラスへの注目度の高さがうかがわれる。

 岡村校長は「Sクラスには指定校なし。全員一般入試が前提。私が府立高校時代に培ったノウハウを注ぎ込みます」と意欲を語る。

 中学のグローバルコースは現行2クラス。高校進学時に「S」と「A」に分かれる。また中学では、進級時に成績により立命館コースとグローバルコースのコース変更も可能だ。

 「グローバルコース『S』新設により、生徒の進学希望をまんべんなく満たすことができるようになりました」。

 同校の認知度も高まり、立命館コースとグローバルコース全体の入学者数は毎年100名以上増え続けている。

 さらに伝統ある体育科の人気も根強い。体育科の生徒は、野球部・サッカー部・剣道部・陸上部のいずれかに入部し、各自の特技をもとに大学進学をめざす。

 同校では校訓「誠実剛毅」の精神のもとクラブ活動が奨励され、体育科以外の生徒もクラブ活動に熱心に取り組んでいる。なかには野球部やサッカー部のレギュラーとして活躍している立命館コースの生徒もいる。

 「勉強にクラブに、3コースの生徒たちが互いに切磋琢磨し、高め合ってもらいたい」。そして、立命館コースの卒業生が立命館の大学生や大学院生となり、チューターとして帰ってくる。あるいはグローバルコースの卒業生が国公立大学・難関私大のの大学生となって戻り、大学での学びを後輩に語れば、生徒たちの大学へのモチベーションが大きく上がるに違いない。「その流れをつくることが学校改革の第2ステージ」だと話す。

 岡村校長が牽引する「改革の第2ステージ」完遂は、そう遠くない未来のことのように思われる。

 
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