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中学・高校受験:学びネット

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大阪成蹊女子高等学校

 
  将来の幼稚園教諭を育成する
新たなコース設立
 
現在の学生の中でも非常に関心ある職業のひとつに挙げられる幼稚園教諭や保育士。大阪成蹊女子高等学校でも、多くの生徒や受験生の希望を取り入れ、来年度より新たに幼児教育コースを新設する。併設短期大学との連携を深め、また同大学付属幼稚園での実習を含めたより実践的な幼児教育が専攻できる。

校 長: 坂上 悦郎
住 所: 〒533-0007 大阪市東淀川区相川3丁目10−62
電 話: 06-6829-2510(代表) 06-6829-2514(入試広報室)
交 通: 阪急京都相川駅より東へ200M・徒歩4分
学生数: 高等学校 948名 (2004.7.1現在)
ホームページ: http://www.osaka-seikei.ac.jp/koukou/

 

併設短期大学との提携による 5年一貫的指導を行う

 来年度より特進コース・総合コース・美術コースに続く4つ目のコースが設立される。幼稚園教諭や保育士を目指すための、幼児教育コースである。
  中学生の職業に対する教育が進み、特に女子生徒に将来の職業観が強く根付いている現在、幼稚園教諭や保育士になりたいと言う生徒たちの要望は年々高まっている。大阪成蹊女子高等学校でも、総合コースで学ぶ生徒の内、約25%の生徒が幼児教育関係の大学や併設短大への進学を目指しているほどである。この現状を受け、来年度より開設される幼児教育コース(平成17年度40名募集予定)では、併設の大阪成蹊短期大学児童教育学科との連携を行い、短大の教員が高校で教鞭を取るなどのシステムで高校・短大が相互に乗り入れることによって、目標の達成に力を入れていくことになる。
  一方、実技の科目も充実している。美術コースでの専門性豊かな授業を活かした「色彩基礎」(2単位)や「平面図形」(2単位)、「立体造型」(2単位)の美術科目や「ダンス」(1単位)、「音楽1」(1単位)、「ピアノ1〜3」、器楽合奏などを行う「ソルフェージュ」(1単位)は、園児の歌や合奏、お遊戯といった情操教育に役立てられる。特にピアノの実技では個人レッスンの場所も確保、自宅にピアノを持っていない生徒でも充分な練習ができる設備が整っており、3年間5単位でバイエル上下・ソナチネ・ツェルニー・弾き語りなどを修得する。また、「発達と保育」(5単位)では、発育・保育、生活、福祉、保育のクラスルーム学習に加え、併設の幼稚園での保育実習や入浴・離乳食の実習が行われ、より実践的に学ぶことになる。

  この他にも、子どもの遊びを学ぶ「児童文化」(2単位)、キャンプや自然体験を実習する「アウトドア」(2単位)、各分野で学習した知識や技術を駆使し、問題解決を図る「課題研究」(2単位)もカリキュラムに含まれている。
  卒業後には併設短期大学の児童教育学や初等教育学の2専攻へ優先入学ができ、それぞれの進学先で、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭の資格取得を目指す。また、希望するならば、保育・幼児教育系を主体とする他4年制大学や短期大学、専門学校への進学指導も行われる。
  「高校1年の時期から専門的な授業を行うことで、生徒の職業観の育成を促すとともに、生徒の適性を見ていくこともできます。
  こう話すのは入試広報室の藤本顕通教諭。育児放棄など、家庭教育の問題が大きくなっている現代では、保護者や幼児教育者へのカウンセリングがかなり重視されており、その専門家になるためには心理学などを専門に学ぶ4年制大学への入学が不可欠となる。こういった場合、幼児教育コースから国公立大学を目指すこともできるように、英・国・数・理・社の主要五教科はセンター試験に対応した単位数を確保。また、幼児教育そのものに適性が合っていないと感じ、他の職業や進学への道を選択したいと希望する生徒に対しては、1年終了時に総合コースへのコース変更が可能とされている。(カリキュラムの編成上、他コースから幼児教育への変更は不可)

広いコース選択肢で 生徒個々の希望に対応

 特進コースでは、3年後の国公立・難関私立大学への進学を含め、将来広い分野で活躍できる学力を持つ生徒を育成していくことを目標に生徒指導が続けられている。3年間にわたって、長期休暇中の集中講座や土曜講習、日々の8限目講習などで学習時間を確保する中で1年では基礎力を養成する期間、2年は実力を育成する期間として、一歩進んだ学力の指導を行っている。特に1・2年では、実践英会話力の育成に力が入れられており、ネイティヴスピーカーの授業やオーストラリアでの語学研修、アメリカンサマーキャンプ、留学制度など、様々な制度で生徒の語学力の発達が促される。そして3年では目標大学合格に向けてそれまでに培った実力をもとに受験に対応する。
  総合選択コースは生徒個々の多様な選択肢に対応する授業で、生徒たちが高校生活3年間で入学後に自分の進路を決定できるようになっている。海外留学制度や語学研修の他にも、土曜講座、IT授業、韓国語講座などを学習する。2年からは類型選択が行われ、個々の進学先に向け、より集中的な学習に切り替わる(幼児教育コース開設に伴い、幼児教育専攻への進学を行う類型は発展的解消となる)。また、併設の大阪成蹊大学・大阪成蹊短期大学・びわこ成蹊スポーツ大学への優先入学制度もあり、幅広い学部への進学が可能だ。
  同校の美術コースは、併設校以外の美術系大学を受験した生徒の多くが実技試験ではトップクラスの結果を残しているほど、担当教師も驚くほどの成長を見せている。まず1・2年生ではデッサンや油彩・水彩、基礎工芸、陶芸、CGといった様々な美術的要素を育成し、生徒の美術への興味を引き出しながら、確実な基礎力を身に付ける。3年ではそれまでに身に付けた技術を基に絵画・デザイン・造形の分野別に授業が行われ、より踏み込んだ指導が進められる。卒業後は大阪成蹊大学芸術学部への優先入学制度も取られているが、他大学への進学を希望する生徒も多く、放課後の美術系講習の他に英語や国語などの受験に必要な希望講習も開かれている。
  「コース制は高校入学時という早い時期から生徒の職業選択の幅を狭めるのではないかという危惧もあり、コース選択制を取り入れた時期は、この近隣の私学では最も遅かったようです。そのため、コース制導入の時にも、併設大学・短大と連携し、ある程度の進路保証をベースにしたシステムにして、どのコースを選択しても生徒のモチベーションが持続できるようにしたのです」とは前述の藤本顕通教諭の弁。
  今年度で創立71年目を迎える大阪成蹊女子高等学校。ジェンダーフリーが叫ばれる中、女子校として敢えて毅然とした態度を保ち、新しい価値観の中に清楚・潔癖・母性愛といった女性らしさの育成を基軸とした教育は、今後も変わらず続けられていく。

 
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