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中学・高校受験:学びネット

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開明中学校・高等学校

 
  新校長の下、百周年に向けた課題は、 新校舎改築と進学実績のグレードアップ
中高一貫教育の成果が出て、年々、国公立大学への進学実績が上がっている開明中学校・高等学校。今春卒業生の現役国公立大学合格率は44.6%。実数でも現役卒業生の4割なかば、浪人生を加えると6割が国公立大学合格という実績を誇る。新校長が就任した今年、3年後の創立百周年に向けた大きな課題は新校舎建て替えと、進学実績のグレードアップ。東大・京大などの超難関大学の合格者数30名以上という目標を立て、学校全体で、"結果が出る"教育活動に取り組んでいる。

校 長: 早坂 元実
住 所: 〒536-0006 大阪市城東区野江1-9-9
電 話: 06-6932-4461
交 通: JR、京阪「京橋」駅より徒歩8分、京阪「野江」駅より徒歩10分、地下鉄谷町線「野江内代」駅より徒歩10分、地下鉄長堀鶴見緑地線「蒲生4丁目」駅より徒歩10分
生徒数:中学校 734名(男子431名・女子303名)
学生数: 中学校 734名(男子431名・女子303名)
高等学校 790名(男子500名・女子290名)
(2011.7.1現在)
ホームページ: http://www.kaimei.ed.jp/

 

免震構造、100キロワットの太陽光発電装置の新校舎を改築

 今春、開明中学校・高等学校の校長に就任したのは、前副校長の早坂元実先生。長く教頭を務め、森田前校長とともに学校改革に取り組んできた実績を買われ、森田前校長から「後を頼む」とたすきを渡された。

 早坂元実校長は、3年後の創立百周年に向けての課題として、2つの目標の達成をあげた。そのひとつは、新校舎の建て替えである。

 現在の校舎が建っている場所に、体育館を除く全校舎を改築し、教育環境を一新する。現在、詳細な設計図が完成しており、着工は来年。百周年を迎える平成26年竣工の予定だ。一棟高層地上8階建てで、地下にプールを造る。現在コの字型に建っている学校施設をすべてこの一棟に収めるため、グラウンドも広くなる。

 「一番の特徴は、免震構造の建物であることと、屋上に100キロワットの太陽光発電の設備があることです」と早坂元実校長は、誇らしげに語る。それもそのはずで、どちらも最先端仕様。免震構造は、耐震よりさらにハイレベルな構造で、地震の揺れを吸収するという。学校での太陽光発電は、従来15〜20キロワットというのが一般的。100キロワットは、例を見ないほど大規模だ。しかも、予備の発電機も設置する。

 「ともに東日本大震災が発生するかなり前からの構想です。学校は、生徒の命を預かっているだけでなく、災害時、地域の防災拠点になるという意味でも大事な施設。生徒に環境やエネルギー問題について考えさせる建物にしたいとも考えています。様々な面で、学校の長年の夢を実現する形の新校舎です」と早坂校長は語る。

 同校は、京阪電車から見える立地にある。高層の新校舎、太陽光パネルは、大きな注目を集めるに違いない。

学ぶ楽しさ・喜びを見つけ、自主的に勉強に取り組ませたい

 百周年に向けたもうひとつの課題は、中学校設置、共学化して推進してきた進学実績面のグレードアップである。具体的な目標は、さらなる教育力をつけ、3年後には、超難関大学(東大・京大・国公立大学医学部医学科)に30名以上の現役合格者を出す進学校となることだ。

 その目標を実現するため、同校では、生徒たちに学ぶ楽しさ・喜びを見つけて、自主的に勉強に取り組むような指導をしていきたいと心がけている。そのための試みのひとつが、各界スペシャリストを招いての講演会。今年は、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英先生を招聘し、「科学を学ぶことの大切さ」をテーマとした特別講演会(本誌5月号参照)を行った。

 「益川先生は、『子どもの頃、あまり勉強はしなかったけれど、図書館でたくさんの本を読み、その中で物理学と出合って、大学では物理の分野に進んだ。中学時代の本との出合いが自分に学ぶことの楽しさ・おもしろさを教えてくれた』と、わかりやすく話してくださいました。生徒には、とても刺激になったと思います。そういう学びへのきっかけを学校教育の中で作ってやりたいと考えています」と早坂校長。その語り口には生徒の興味を広げることへの熱意が感じられた。

 そこから、夢・目標を持たせ、きちんと努力して実現することの大切さを教えるのが、開明の役目と心得、教師全員が取り組んでいる。

信頼感をベースに、一人ひとりの生徒を大切にした指導・教育を

 同校では、当然、授業の中でも学びへの興味・関心を持たせるよう努めているが、教科授業に劣らないほど大きな役割を果たしているのが行事である。中学校開設以来、授業に関連のある多彩な行事を月に1回というペースで実施。それらは、教師の発想・提案で企画されており、生徒に自然や社会の本物の姿に触れさせ、興味を持たせることを主な狙いとしている。進路の模索・決定だけでなく、豊かな人間性を育てるのにも寄与しているに違いない。

 行事はすべて教育の場。なかでも、名物行事となっている大イベントが「しまなみ海道夜間歩行」である。中学の卒業を記念して、40キロ以上の距離を全員が夜通しで歩くというもの。この体験によって、生徒たちは、大概のことはやれるという自信をもつことができるようになると言う。

 これら行事の中で、教師は多くを教えることができ、生徒は様々なことを学ぶ。生徒同士はもちろん、生徒と教師のコミュニケーションも図れるはずだ。自ずと、生徒と教師の関係は密接となり、早坂校長も「教師を信頼して学校生活を送っている生徒が多い」と感じている。その信頼感は保護者にも伝わり、三者がいい関係を生み出しているのだろう。学校に帰属意識を持つ生徒が多いのも、その現れである。

 それらが功を奏して、進学実績面の向上にもつながっていると考えられるのだが、折しも、超難関大学への進学を目標に設置された中高一貫教育の「スーパー理数コース」1期生が来春、卒業する。学校改革を進めてきた同校の教育成果が現れる時を迎えるといえるだろう。

 それを期待しつつ、早坂校長の目は、あまねく全生徒に向けられている。「どのコースのどの生徒も、せいいっぱい頑張れる学校であるべきだと考えています。一人ひとりの生徒を大切に、丁寧な指導を心がけたい」と結んだ。

 
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