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中学・高校受験:学びネット

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東海大学付属仰星高等学校
東海大学付属仰星高等学校中等部

 
  企画から運営まで生徒が行う一大イベント 「星河祭」で自主性と団結力を養う
「学習」「学校行事」「クラブ活動」の三本柱をモットーとする東海大学付属仰星高等学校・中等部。中学1年から宿泊型の研修に取り組み、高校では海外研修も実施するなど、多彩な学校行事が評判を呼んでいる。中でも最大のイベントが秋の「星河祭」。中高合同で3日間に渡って繰り広げられるスポーツと文化の祭典である。学校行事を通じて生徒の自立心を養い、クラスの団結力を高める仰星独自の教育スタイルを取材した。

校 長: 北野 長生
住 所: 〒573-0018 大阪府枚方市桜丘町60-1
電 話: 072-849-7211
交 通: JR学研都市線「河内磐船」駅にて京阪交野線乗り換え、またはモノレール「門真市」駅にて京阪電車に乗り換え「枚方市」駅より京阪電車交野線に乗り換え「村野」駅下車徒歩10分
学生数: 中学校 332名
高等学校 964名 (2010.11.1現在)
ホームページ: http://www.tokai-gyosei.ed.jp/

 

モットーは文武両道
名物競技で盛り上がる体育の部

 10月1日、爽快な秋晴れの下、まずは星河祭「体育の部」が開催された。体育の部には、ユニークな競技が目白押しだ。中1は二人三脚ならぬ「40人41脚」、中2は大縄跳び「みんなでジャンプ」、そして中3はクラス全員で走り継ぐ「全員リレー」だ。中等部の競技は全員が一丸となって取り組むものが多い。クラスの団結力を高め、生徒間の友情を育てることに主眼を置いている。

 高校になると、競技もかなりハードだ。重さ20キロの重りを持ち上げる「マッスルパワー」や女子だけの障害物競走「鉄女レース」は応援合戦も一段と盛り上がった。クライマックスは「団対抗リレー」。学年をまたいで結成された4つの団が激しいスピードレースが繰り広げる。文武両道をモットーとする仰星らしく、スポーツの祭典は大いに盛り上がった。

 体育祭と文化祭。2つの行事を仰星では一時期に行う。それも3日連続のハードスケジュールだ。これは、星河祭を単に生徒が楽しむ学校行事ではなく、地域の方々も参加し楽しんでもらう一大イベントと位置づけているからである。

 高校の実行委員長・中西華奈子さんは「自分たちのクラスや団体が楽しむことはもちろんですが、来校してくださる方々にも存分に楽しんでいただけるよう配慮しています。誰もが楽しめる星河祭でありたいと思います」と胸を張る。

文化の部は生徒が自主運営する本格的なイベント

 2日目以降は「文化の部」。今年のテーマは「輝け!仰星ふぁん・ふぁん」。“fun”は楽しみ、喜びの意味。2つをかけることによって楽しさも倍増させようという心意気だ。体育の部は生徒と保護者のみの参加だが、文化の部には家族、友人、先輩後輩など招待者が大勢来校する。午前10時の開幕前から正門には長い行列ができた。

 出し物は、クラス、部活動、生徒会、保護者会、さまざまな単位で繰り広げられる。創作劇を上演するクラス、展示を行うクラス、模擬授業やクイズ大会、喫茶店を開くクラスなど、趣向を凝らした企画がプログラムに並ぶ。

 企画から運営に至るまで、行事に関わることはすべて生徒が行うのが仰星のスタイルで、実際、校内を歩いてみると、あちこちで生徒が駆け回っている。受付に始まり、誘導係、アナウンス、司会進行と、すべての役割を生徒が担っているのがわかる。先生方はオブザーバーとして支援に徹するという状態だ。

 出し物は、どれも本格的である。中等部1年B組は新喜劇に挑戦した。学校生活の一コマを、ギャグを盛り込んだユニークな舞台に仕立てている。「企画からシナリオ作り、演出、照明、小道具、大道具、すべて生徒の手によるものです。9月の初旬から毎日、放課後遅くまで残って練習しました。本番が終わると非常に達成感がありますね」と話すのは、担任の織本敦司先生。

 1年C組は、木材や段ボール、ビー玉などを駆使した「ピタゴラ装置」。2年C組は「英漢字アート」。書道と絵画を融合したユニークな作品を披露した。
「私たちは文化の部のために下校時間ぎりぎりまで残って準備をし、練習してきました。どのクラスもとても良いものができており、中等部らしい明るいものになっていると思います」と中等部の実行委員長を務める和田明香里さんは話す。

男子も女子も力を合わせて屋台に挑戦

 高校3年は、各クラスが屋台を出店した。たい焼き・回転焼き・ホットドッグ・イカ焼き・ホットケーキ・ワッフルなど、思い思いのメニューに挑戦。こちらも企画から衛生管理・器具のレンタル・人員配置・調理・販売に至るまで、すべて生徒が自主的に行っている。揃いのTシャツ、エプロン姿で懸命に料理に取り組む姿が微笑ましい。

 大盛況の校庭から一歩奥へ入り、調理実習室をのぞいてみると、男子生徒が懸命にキャベツを刻んでいた。足らなくなった材料を急いで準備しているところだった。男子も女子も分け隔てなく、全員が力を合わせて取り組む様子が感じられた。

 星河祭には保護者もバザーを出店する。今年は手作りのカレーライスを提供し大好評だ。保護者の一人に話を伺った。「仰星は子どもをたくましく育ててくれますね。勉強に加え、学校行事や生徒指導が充実しています。いろいろな角度から総合的に教育してくれるところが親としてはありがたいですね」と語ってくれた。

生徒会は伝統の募金活動、
今年は国境なき医師団へ寄付

 今年で25回目を迎える星河祭では、生徒会が募金活動を行うのも伝統になっている。毎年、生徒がデザインするオリジナルの団扇を製作。それを100円で販売し、集まった収益金をすべて募金に充てている。今年の募金先は「国境なき医師団」。飢餓、戦争、貧困といった理由で命の危機にさらされ、医療を必要とする人を救えるようにとの願いを込めて生徒会が決定した。メンバーは校内をくまなく歩き、募金を呼びかけていた。

 賑わう校庭の一角で、ほうきを持って黙々と掃除をする男子グループもいた。聞けば、野球部のメンバーだ。仰星の野球部と言えば、甲子園への出場経験を持つ強豪チーム。彼らはこういった行事では裏方にまわり清掃活動を行うのだという。ラグビー部もゴミ拾いチームを組んで校内を巡回している。まさに全員参加の精神である。

 文化の部には、2日間で約3000名を超す来場者。大盛況のうちに終了した。勉学はもちろん、クラブ活動、学校行事の三本柱をバランスよく実施し、生徒の自主性を涵養する仰星の教育スタイル。全員が一丸となって取り組む学校行事に、骨太の建学精神を見た。

 
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