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中学・高校受験:学びネット

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近江兄弟社高等学校

 
  国際コミュニケーションクラス始動 「高大連携教育」とともに益々前進
琵琶湖の東岸、近江八幡にある近江兄弟社高等学校が、その伝統である「国際人教育」「英語教育」をますます発展させるべく2010年国際コミュニケーションクラスを立ち上げた。来年からは学科(認可申請中)として本格始動する。また、同志社大学・立命館大学を皮切りに多くの大学と連携協定を調印し、大学教授を招いての授業を行うなど「高大連携教育」にも益々力を入れていくという。そのため、この8月には連携教育校舎「希望館」を竣工、式典が行われた。発展中の同高校・藤澤俊樹学校長にその展望を伺った。

校 長: 笠原 武夫
住 所: 〒523-0851 滋賀県近江八幡市市井町177
電 話: 0748-32-3444
交 通: JR琵琶湖線近江八幡駅から近江バス「長命寺」または「国民休暇村」行き乗車8分、「学園前」下車すぐ
学生数: 中学校 476名
高等学校 1,142名 (2010.9.1現在)
ホームページ: http://www.ob-sch.ac.jp/senior-high/

 

創立者ヴォーリス夫妻が願った
隣人愛を体現する人材育成を

 近江バス「学園前」バス停を降りると、眼前に現われるモダンな建築物。この学園の創立者であり建築家でもあったW.M.ヴォーリズの作風を引き継ぐ建築だ。近江兄弟社という名はヴォーリズとその仲間(同志)たちという意味で、彼らは出版・伝道・製薬・医療・福祉・教育などの様々な事業を展開し、ヴォーリズは得た資産をすべてこれらの事業に投じ、地域社会へ大きく貢献したという。

 ヴォーリズとその妻、一柳満喜子が、1992年(大正11)に設立したこの学園は、キリスト教の「隣人愛」の教えに基づき、世界平和の使者となり、国際社会の発展に寄与する人材育成を目的に、幼稚園・保育園事業から高校までを運営している。

 「いのち」「平和」や「環境」をテーマとした年間礼拝行事や朝夕の礼拝、聖書の時間など宗教教育を行っているが、信仰の強制はなく、宗教宗派の枠を越えて幅広い交流が行われている。比叡山延暦寺で毎年行われる宗教サミットにも参加。ひとつの宗教に縛られず、それぞれを尊重しながら、宗教の根底に流れる「いのちを大切にする教育」が特徴だ。誰かのために役に立つ「学び」を実践しているという。

大学等で目を輝かせて学ぶ
学生を育成する連携教育

 「我々は大学を持たない私学ですが、それがかえって今回の連携教育につながりました。この連携教育は確信を持って進めています。本学の中高の関係も「一貫」といわず「連携」です。中学から他の進学校に進み、東大や京大に行く子も沢山います。学校や教師が連携しながら、生徒には自由に選んでもらっています。高校はまた独自の魅力アップに努めています。この「連携教育」というキーワードでこれから始めようとしている様々な試みは、まさに時宜に叶った、自信を持って提案できるものであると思いますし、精一杯取り組んでいきます。」

 完成したばかりの連携教育校舎「希望館」には、国際コミュニケーション科の職員室や県内有数の広さを誇る図書館のほか、大学教員による講義や実験が可能な設備のある「分析化学室」「エネルギー科学室」「生活科学室」「日本文化教室」「語学学習室」などが整備された。生徒たちは高校ではお目にかかれない本格的な大学の講座を学校にいながらにして受けることができる上、各大学へ授業を受けに行く機会も多い。大学を身近に感じてもらい、自分に合った大学を見つけ、目指してもらうことがそのねらいだ。

 現在の進学状況は同志社大学、同志社女子大学、関西学院大学など全国キリスト教学校同盟加盟大学や立命館大学・龍谷大学などの連携大学からの推薦枠が多く、4年制大学合格者数の現役占有率は92パーセントを誇る。進路目標と学ぶスタイルで選べる「クラス制」もユニークだ。国公立大学や難関私立大学を目標とする「プロミネントクラス」や堅実私立大学を目標にクラブ活動も重視する「グローバルクラス」でスタートし、二年から「サイエンスクラス」を加え、再度選択変更できる。また10年ほど前に、留年がなく修得した単位を蓄積できる単位制の「アバンダントクラス」も設置され、社会的ニーズに応えてしている。

英語が好き!海外で活躍したい!
そんな思いを現実化するクラス

 そして本格的な英語教育を実践、地元の国際化に貢献する人物を育てようと、新設された国際コミュニケーションクラス。意欲を重視するため、専願のみの入試選抜、32名でスタートを切った。認可が下りる来年には学科に格上げし、本格始動する。近江八幡市教育委員長、国際協会会長なども勤め、校長が同校の「生き字引」と尊敬する辻友子氏が学科責任者となる。このコースの魅力を、国際コミュニケーションクラス第一期生となる成宮広大君、中嶋竜麻君、大崎恭平君、三人の学生たちに語ってもらった。

成宮「中学から英語が大好きで、中学では全然満足できなかったんです。もっと深く学べるかな?と思い、志願しました。自分の好きなことを学びたかったですから。このクラスでは英語のことが頭から離れないんです。英語に対する執着がどんどん出てくる。英語があるから頑張れる部分もあるので、自分にとっては本当にうれしい。辻先生みたいに日常会話を英語で話せるようになりたいし、将来は教科書とは違う生きた英語を教えられる先生になりたいです。あと、英語で一番になりたい!」

中嶋「ただの受験英語ではなく、『コミュニケーション』がついているので、聞く・話すを重視していると思い、そこに魅力を感じました。僕が学びたかったのは実用英語だったので、おかげで毎日英語漬けで楽しいです。留学制度も充実していて、同世代の外国の人たちと一年を通して常に交流ができるのはすごいですね。もちろん、文系・理数系の授業でも先生たちはすごく熱心に教えてくれる。土曜講座(80分授業×3時間)では中国語やハングルを学ぶこともできて、とても充実しています!僕も英語の先生になりたいと思っています。ここの先生みたいに、生きた英語を教えられる先生に。そのための具体的な目標は、やっぱり英検準一級かな。」

大崎「今年スタートするクラスというのに魅力を感じ、他では学べない生きた英語を学ぶことができると思い、志願しました。予想以上の授業内容で、ずっと英語の近くにいられるのがとても嬉しい。アメリカや海外で成功したい!という僕の夢が、どんどん明確になっていくんです。短期間でそう思えるということは、これからもっと学べそうな気がします。具体的には何不自由なくしゃべれるようになり、英検準一級をとりたいですね。」

 三人は高校生になったばかりとは思えない、しっかりとした意志を持ち、真剣に質問に答えてくれた。創立者が願った国際的な視野と豊かな人間性を持つ人材の育成は、これからさらに結果を出していくに違いない。

 
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