説明会に訪れた保護者や児童をまず迎えたのは、在校生吹奏楽部によるミニコンサート。説明会の途中で行われた合唱コンクールの受賞クラスの歌声もあり、ともに爽やかな音色を紡ぎ出す先輩たちの姿を見ながら、いずれは自分たちも同じ場所に立ちたいと願う姿が会場のあちらこちらに見られた。
その後、校長の挨拶を経て行われた説明会では、津山憲司教務主任が「若い時期に思想を培い、人生の進路目標を見据えて、夢の実現を目指す人間を育成することを目標にして
います」という言葉を念頭に、詳しい説明が始まった。
仰星高等学校中等部には、ハイレベルな授業と内容豊富な指導で東海大医学部や難関国
立・私立大学への入学を目指す英数特進コースと、生徒参加学習・体験学習を多く採り入れて基礎知識の定着と生きる力の育成を図った上で、東海大学や中堅国立・私立大学への合格を目指す総合進学コースの2コースがある。さらに来年度は、土曜学習の時間に英語・数学・国語の主要3教科においてコンピュータを利用したネットワーク学習を行う。これはコンピュータを直接に扱うのではなく、ネットワークにより個人の弱点や理解度の低い部分を指摘、その箇所を補正する指導を行って弱点を克服することができるようになる。
また、英数特進コースでは放課後特別講座や学習合宿も行われる。総合進学コースでは
定期試験前後のサポートスタディを実施、確実な実力アップに繋いでいくシステムが採られているのも特徴である。
「この他にも、ネィティブ講師による英会話や自己表現能力を育成するディベート、ものを作ることから数学的考察を行う体験授業など、豊かな学習・学力への展開を図っています」
校外学習も北海道での芸術体験やハワイ東海インターナショナルカレッジでの語学研修など幅広く用意されていることが説明され、参加生徒の興味を引きつけていた。
無論、クラブ活動も盛んな仰星では、生徒の95%が何らかのクラブに所属している。多くのイベントやクラブで、明るさや逞しさを育み、思いを共感して互いに協力できるような人間へと成長を促していく。
この魅力ある仰星の門を今年度くぐれるのは両コース合わせて120名。昨年度の倍率が1.71倍という数字から見ても、決して広すぎる門ではない。しかし、今回の説明会の前にプレテストが行われており、この説明会内で成績と共に合格基準達成度判定も返却されて参加した生徒は合格へ向けて自らがどのくらい努力するべきかを判断できるようになっている。1次はプレテストと同傾向の問題が出題されるが、2次はその特色が標準問題に変更されるために、プレテストを受けていない生徒も自分にあった受験を選択できる。
また、2回の選考試験は願書がぎりぎりまで受け付けられるために、2004年になって受験を決めた生徒も十分受験できる時期設定になっているのだ。
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未来に向かって進化する学校
校長 成田 吏
若き日に汝の思想を培え
若き日に汝の体躯を養え
若き日に汝の智能を磨け
若き日に汝の希望を星につなげ
これは東海大学創立者の松前重義が打ち出した建学の精神です。公立校にはない、この考えを柱に、21世紀を物質だけでなく、精神的にも豊かなバランスの取れた社会へと導いていくことのできる人材を育成すること、それが東海大付属仰星高等学校中等部の教育方針です。
東海大学は13学部・67学科を持つ日本有数の総合大学であり、キャンパスはハワイにも広がっています。付属校も幼稚園から高校まで数多くあり、現在の在校生だけで5万人を遙かに超えるでしょう。その中にあって、東海大付属仰星高等学校中等部は東海大学やその他難関大学への合格を目指すだけではなく、実際に生徒諸君が生きていく10年後のさらに多様化した社会で、生き抜いていける人材を育成していきたいと考えています。それには、基礎知識の定着や問題解決の力も大切ですが、社会で得られる知識や技術を自ら吸収し、応用していく実力を付ける練習も行わなければなりません。そのために様々な体験学習や付属校対抗のイベントなどが用意されているのです。
また、教育方法も常に未来へ向けて進化を続けていきます。来年度よりは知的財産の授業や90分授業を実践しますし、入学生諸君が卒業される6年後までには、さらに進化を続けていくことと考えています。自らの目標を定め、夢への切符を手にすることができるよう、我々教員と共に、皆さんも東海大付属仰星高等学校中等部で強い第一歩を踏み出してくださることができるよう期待しています。
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